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奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド2019年03月01日 21時14分42秒

東京都美術館で開催されている「奇想の系譜展 江戸絵画ミラクルワールド」に行ってきました。
この展覧会は、美術史家・辻惟雄(つじ のぶお 1932~)が、今から半世紀近く前の1970年に著した書籍「奇想の系譜」に基づいて、岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曽我蕭白、長沢芦雪、歌川国芳に、白隠慧鶴、鈴木其一を加えた8人の代表作を展示しています。
「奇想の系譜」は、当時まだ30代後半の新進気鋭の学者であった辻惟雄が、江戸時代における突出した個性を発揮した画家の系譜をたどった書籍です。
そこに紹介されたのは、それまでまとまって書籍や展覧会で紹介されたことがない、日本絵画の殻を打ち破り、意表を突く自由で斬新な発想で、非日常的な世界に誘われる絵画の数々でした。
それから半世紀近くたった今では、かつては江戸時代絵画史の傍流とされてきた画家たちが、現代に通じる革新性によって展覧会などで人気を集めています。いま人気絶頂である伊藤若冲を発掘したのもこの書がきっかけだと言われています。

辻惟雄著「奇想の系譜」は美術出版社から1970年に発売されましたが、今回の「奇想の系譜展」に合わせて、2月4日に新版が小学館から発売されました。税抜5,000円です。会場でも購入できます。

上野動物園では本展とコラボして、展覧会の作品の中の動物と「実際の動物と見比べてみよう」と呼び掛けています。
相互割引で、上野動物園の入園券(年パス可)を見せると奇想の系譜展の入場料が100円割引になります。(その逆の場合は上野動物園の入園料が2割引き)

展覧会のチラシの表側です。

本展は作者別に8つのブロックで構成され、国宝や重要文化財を含む100点余りの作品が展示されています。(展示替えあり)
伊藤若冲(いとう じゃくちゅう)、曽我蕭白(そが しょうはく)、長沢芦雪(ながさわ ろせつ)、岩佐又兵衛(いわさ またべえ)、狩野山雪(かのう さんせつ)、白隠慧鶴(はくいん えかく)、鈴木其一(すずき きいつ)、歌川国芳(うたがわ くによし)の順に鑑賞することが出来ます。

図録はA4変型判で332ページもある豪華版で、展示作品全113点の作品解説も付いています。
写真も紙面全体を使った大判のものが多く、細かい部分は拡大されて見やすくなっています。
「伊藤若冲 旭日鳳凰図」では、鳳凰の顔の部分がアップで紹介されています。

岩佐又兵衛 「山中常盤物語絵巻 第四巻」
絵巻物は見開きで4面を使って紹介するなど、とても親切な図録になっています。
凸版印刷による印刷もとても綺麗です。(凸版印刷は印刷方式ではなく、会社名の方です)

開催会場:東京都美術館
開催期間:2019年2月9日(土)~4月7日(日) ※会期中、展示替えあり
休室日:月曜日、2月12日(火)、ただし2月11日(月・祝)、4月1日(月)は開室
開室時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
       ※金曜日、3月23日(土)、3月30日(土)、4月6日(土)は20:00まで
観覧料金:一般=1,600円 大学・専門学校生=1,300円 高校生=800円 65歳以上=1,000円
       ※中学生以下は無料
       ※2月20日(水)、3月20日(水)はシルバーデーにつき65歳以上無料
       ※その他各種割引があります。詳細は公式サイトのチケット情報をご覧ください


最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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