川崎浮世絵ギャラリー ~斎藤文雄コレクション~ ― 2020年01月22日 10時41分12秒
JR川崎駅と京急川崎駅との中間位にある、「川崎浮世絵ギャラリー」に行ってみました。
「川崎駅前タワー・リバーク」という地下2階・地上22階建てビルの3階にあります。このビルの4階には「川崎市立川崎図書館」が入っています。
3階にはだれでも利用できる貸ギャラリー「アートガーデンかわさき」があり、その特別展示室として昨年(2019年)12月3日に「川崎浮世絵ギャラリー」がオープンしました。
対外的には「川崎浮世絵ギャラリー ~斎藤文雄コレクション~」といいますが、正式名称は「アートガーデンかわさき特別展示室」だそうです。
「公益社団法人川崎・砂子の里資料館」(2016年9月に閉館)が所有する、国内外で高い評価を受けている貴重な浮世絵のコレクション「斎藤文雄コレクション」を展示する場所を川崎市が整備しました。
これらは、特定の絵師やジャンル、時代に偏らない浮世絵の包括的なコレクションで、所蔵数は約4000点、希少性の高い浮世絵とされる絵師直筆の肉筆画(原画)も約100点と充実し、「東海道五十三次」や「冨嶽三十六景」などの続き物が全作品そろっています。
それらの作品群の中から、順次入替制でテーマごとに展示内容を替えていきます。
「川崎浮世絵ギャラリー」のロゴは、歌川広重(初代)の作品「東海道五拾三次之内 川崎 六郷渡船」に描かれている、力を込めて棹をさす「六郷の渡し」の船頭をシルエットとしてデザイン化しています。
所在地 : 川崎市川崎区駅前本町12-1 川崎駅前タワー・リバーク(JR川崎駅北口直結)3階
休館日 : 月曜日(休日の場合は翌平日)、12月29日~1月3日、展示替えの期間
開館時間 : 11 時~18 時30分
観覧料 : 500 円(ただし高校生以下、障がい者とその介護者1名は無料)
現在展示中の「開館記念展 日本の宝 これぞ浮世絵!名品展」は1月26日まで。
第2回 「初代広重 東海道五十三次の旅(保永堂版)」 2月1日~24日
第3回 「幕末・明治の浮世絵師が見た江戸・東京」 3月1日~4月19日(会期中展示替えあり)
が予定されています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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久し振りじゃのう。薀蓄(うんちく)仙人「雲竹斎(うんちくさい)」じゃ。
齋藤文雄コレクションの齋藤文雄って誰なんじゃ?
どこにでもありそうな平凡な名前じゃが、神奈川県議を5期、1986年から参議院議員を2期務めた元参議院議員なんじゃ。見たことあると思うがのぅ。
浮世絵の個人コレクションの展示場所として、自宅を改造して私立美術館である「川崎・砂子の里資料館」を2001年11月に開館したんじゃ。
最初は地元の川崎に関する浮世絵から収集が始まったんじゃが、神奈川県全域に関するものに広がり、系統的に集める必要性に気付いて次第に初期の浮世絵にも手を広げていったんじゃな。
菱川師宣から幕末・明治を経て新版画・創作版画に至るまでの浮世絵の歴史的過程を大筋ながら説明できるコレクション約4000点、総額約7億円の作品が収蔵されておる。
じゃが、残念なことに、2016年9月に休館してしまったんじゃ。
管理のできる施設への寄託先を探していたんじゃが、川崎市が初期投資9千万円を負担して、浮世絵展示のための展示スペースを整備することとなったんじゃ。
「川崎浮世絵ギャラリー」での今後の展示が楽しみじゃな。
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