百段階段 「十畝の間」 ホテル雅叙園東京 ― 2020年07月21日 17時44分08秒
ホテル雅叙園東京にある「百段階段」は99段の階段が7つの部屋を繋いでいます。
下から「十畝の間」、「漁礁の間」、「草丘の間」、「静水の間」、「星光の間」、「清方の間」、「頂上の間」になります。
階段で結ばれた各部屋はそれぞれ趣向が異なり、各部屋の天井や欄間には、当時屈指の著名な画家達が創り上げた美の世界が描かれています。
昨日の「百段階段」に続いて、今日は「十畝の間(じっぽのま)」です。
「十畝の間」は、この部屋の絵を手掛けた画家・荒木十畝(あらき じっぽ)にちなんで名付けられました。
畳の部分は42畳、天井の高さも4.8メートルあり、7つの部屋の中では一番広い部屋になります。
天井には墨の扱いを得意とした十畝の本領を発揮した23面の四季の花鳥図が描かれています。
この部屋では、ホテル雅叙園東京の代表的な装飾「螺鈿細工」が多く使われています。
この部屋の格子状の天井を「格天井(ごうてんじょう)」といいますが、格天井の組み合わせ部分には精緻に装飾された金具をはめ込み、その中の花びらのような装飾は七宝焼きで作られています。
この障子は「菱組組子」といわれるもので構成され、麻の葉文様が幾何学的にあしらわれています。
明るい時にこの障子の前を歩くと光が微妙に変化してシルエットが浮かび上がる、何ともいえない美しさがあるといいます。
明日は、一つ上の部屋「漁礁の間」へ行きます。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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