STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ ― 2020年09月01日 15時16分53秒
六本木ヒルズ・森タワー53階にある森美術館で「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」が開催されています。
森美術館入口です。
日本では第二次世界大戦敗戦後に高度成長期を迎え、東京オリンピック、大阪万国博覧会といった国家規模のイベントが続き、国際化が推進されました。
本展では、高度成長期後に日本という枠を越えて広く国際的に活躍し、今日、多様な地域や世代から高い評価を得ている現代アーティストのスター達6名を選び、その活動の軌跡を初期作品と最新作をつなぐかたちで紹介しています。
6人の中でも一番若い(58歳)「村上 隆(むらかみ たかし)」は、1997年頃の代表作、等身大のフィギア彫刻3体から、2020年の新作までを並べます。
「李 禹煥(リ・ウファン)」は、大韓民国(韓国)に生まれ、日本を拠点に世界的に活動している美術家です。
「草間 彌生(くさま やよい)」は1929年3月22日生まれで92歳です。2016年に文化勲章を受章しました。
「宮島 達男(みやじま たつお)」は、「Art in You(芸術はあなたの中にある)」という考え方を基盤に、発光ダイオード(LED)を使用したデジタルカウンター等、LEDの作品を特徴とする美術家です。
「奈良 美智(なら よしとも)」は、子どもや動物などをモチーフに、無邪気さと残酷さなど相反する性格が共存するドローイング、絵画、彫刻などを生み出してきた、日本の現代美術の第二世代を代表するひとりです。
「杉本 博司(すぎもと ひろし)」は、東京及びニューヨークを活動の拠点としている写真家です。
今回は展示風景のみ紹介しました。
6人の芸術家たちの個々の作品については、後日アップしたいと思います。
開催期間:2020年7月31日(金)~ 2021年1月3日(日) 会期中無休
開館時間:10:00~22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
※ただし9月22日(火・祝)、11月3日(火・祝)は22:00まで(最終入館 21:30)
料金: 一般 2,000円 学生(高校・大学生)1,300円 子供(4歳~中学生)700円 シニア(65歳以上)1,700円
※音声ガイド付きチケットはそれぞれ500円高
※チケットは事前予約制です。専用オンラインサイトで日時指定券を購入してください。
※17:00以降は、事前予約なしでも入館できます。
※当日空きがある場合は、チケットカウンターで当日券を販売します。
状況により変更もありますので、公式サイトにて確認して下さい。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
ブルー・バユー(Blue Bajou) バラ ― 2020年09月01日 17時01分51秒
STARS展;村上 隆 ― 2020年09月02日 10時31分10秒
六本木ヒルズ・森タワー53階にある森美術館で開催されている 「STARS展:現代美術のスターたち ― 日本から世界へ」 は、村上隆、李禹煥、草間彌生、宮島達男、奈良美智、杉本博司という、国際的に高い評価を得ている6人の現代アーティストのスター達の活動の軌跡を、初期作品と最新作をつなぐかたちで紹介する展覧会になっています。
昨日アップした、会場内展示風景はこちら。
今日は「村上 隆」の主な作品を観てみます。紹介する作品は展示作品の一部です。
村上 隆(むらかみ たかし)1962年(昭和37年)2月1日~ は、現代美術家、ポップアーティスト、映画監督です。東京藝術大学大学院研究科卒で、学位は博士です。
村上隆は、日本のバブル経済期に花開いたオタク文化に、江戸時代から脈々と流れる日本独自の感性を見出しました。その感性をもとにした「スーパーフラット」という理論を提唱し、マンガとアニメを起点とするキャラクター絵画やフィギュア彫刻を多く発表しています。
会場に入るとすぐに私たちを迎えてくれるのは《Ko² ちゃん》です。
2次元のキャラクターを3次元化した《Ko²ちゃん(プロジェクトKo²)》(1997年)、《ヒロポン》(1997年)と《マイ・ロンサム・カウボーイ》(1998年)では、日本の大衆文化に潜む欲望を誇張して表現することで、その美意識を批評的に解釈することを試みています。
《 Ko²ちゃん(プロジェクトKo²)》 1997年 油性塗料、アクリル塗料、グラスファイバー、鉄
181×61×102.5cm
《マイ・ロンサム・カウボーイ》 1998年 アクリル絵具、グラスファイバー、鉄
264.7×131×119cm
《ヒロポン》 1997年 アクリル絵具、グラスファイバー、鉄
264.7×114.5×104.3cm
二人の人間がぴったりのタイミングで行動を起こすことを「阿吽(あうん)の呼吸」といいます。 「あ」は口を開いて出す音、「うん」は口を閉じながら出す音です。 これが「息を吐く」、「息を吸う」という呼吸をイメージさせ、「息をそろえての行為」を意味するようになりました。
この「阿吽」はもともとサンスクリット語が起源です。 サンスクリット語で最初の音が「あ」、最後の音が「うん(ん)」とされることから、さまざまな物事の初めと終わりを示しています。日本語の50音も「あ」で始まり「ん」で終わりますね。
仏教の世界では「阿吽(あうん)」がよく用いられます。
2011年に起きた東日本大震災への呼応として制作された巨大な彫刻作品 「《阿像》、《吽像》」(2014年)の存在感には圧倒されます。
《阿像》 2014年 アクリル絵具、FRP、鉄、欅(ケヤキ)
430×262.4×253cm
《吽像》 2014年 アクリル絵具、FRP、鉄、欅(ケヤキ)
432.8×254.8×253cm
以下は、2020年の最新作です。
本展のために新しく制作された巨大絵画《チェリーブロッサム フジヤマ JAPAN》は、幅21メートル以上ある大作です。観光名物としての絵画をアイロニカルに(皮肉っぽく)描き出した野心作です。
ここにも「カワイイ」文化が息づいています。
《チェリーブロッサム フジヤマ JAPAN》 2020年 アクリル絵具、プラチナ箔、金箔、キャンバス、アルミフレーム
500×2125cm
《ポップアップフラワー》 2020年 アクリル絵具、キャンバス、アルミフレーム
500×1750cm
《2020 十三代目市川團十郎白猿 襲名十八番》 2020年 アクリル絵具、キャンバス、アルミフレーム
102.8×480×5.8cm
六本木ヒルズ内の会場で開催された過去の展覧会もご覧ください。
村上隆のOHANA-OHANA-OHANA 2016年1月~2月
THE ドラえもん展 TOKYO 2017 2017年11月~2018年1月
開催期間:2020年7月31日(金)~ 2021年1月3日(日) 会期中無休
開館時間:10:00~22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
※ただし9月22日(火・祝)、11月3日(火・祝)は22:00まで(最終入館 21:30)
観覧料金: 一般 2,000円 学生(高校・大学生)1,300円 子供(4歳~中学生)700円 シニア(65歳以上)1,700円
※音声ガイド付きチケットはそれぞれ500円高
※チケットは事前予約制です。専用オンラインサイトで日時指定券を購入してください。
※17:00以降は、事前予約なしでも入館できます。
※当日空きがある場合は、チケットカウンターで当日券を販売します。
状況により変更もありますので、公式サイトにて確認して下さい。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
タマンゴ(Tamango) バラ ― 2020年09月02日 10時58分28秒
STARS展:草間彌生 ― 2020年09月04日 09時55分00秒
六本木ヒルズ・森タワー53階にある森美術館で開催されている 「STARS展:現代美術のスターたち ― 日本から世界へ」 は、村上隆、李禹煥、草間彌生、宮島達男、奈良美智、杉本博司という、国際的に高い評価を得ている6人の現代アーティストのスター達の活動の軌跡を、初期作品と最新作をつなぐかたちで紹介する展覧会になっています。
草間彌生(くさま やよい、1929年(昭和4年)3月22日~ )は70年に及ぶキャリアの中で、多岐にわたるメディアを用いて数々の作品を発表してきました。「常同反復」や「増殖」「集積」と呼ばれる、水玉や網目模様、突起などの造形が繰り返される表現を特徴としており、これらは幼少期から度々経験する幻覚や幻聴の影響だといいます。
本展では、ニューヨークのアート・シーンに認められた1960年代から世界的に再評価された1990年代の作品、そして最新作までの変遷を通じて、草間作品に通底するコンセプトやメッセージを読み解くことができます。
《ミシガン湖》 1959年 墨汁、白胡粉(ごふん)、紙 所蔵:武田安正 62×75㎝
《無限の網》 1965年 油彩、キャンバス 所蔵:宮津大輔 132×152㎝
《無限の網》 部分
《無題(金色の椅子のオブジェ)》 1966年 詰め物入り縫製布、椅子 所蔵:高松市美術館 60×64×83㎝
《ピンクボート》 1992年 詰め物入り縫製布、ボート、オール 所蔵:名古屋市美術館 90×350×180cm
《芽生え》 1992年 アクリル絵具、キャンバス 所蔵:武田安正 145×336㎝
《芽生え》 部分
《天井よりの啓示(B)》 1993年 アクリル絵具、キャンバス 所蔵:武田安正 423×152㎝
《天井よりの啓示(B)》 部分
《女たちの群れは愛を待っているのに、男たちはいつも去っていってしまう》 2009年 アクリル絵具、キャンバス 所蔵:武田安正 130×162㎝
《女たちの群れは愛を待っているのに、男たちはいつも去っていってしまう》 部分
《季節に涙を流して》 2015年 アクリル絵具、キャンバス 所蔵:有限会社ティーパーティー 194×194㎝
《季節に涙を流して》 部分
たくさんの愛のすばらしさ 2019年 アクリル絵具、キャンバス 所蔵:有限会社ティーパーティー 100.3×100.3㎝
過去のブログから
「六本木ヒルズ X 草間彌生」2013・08・03
「草間彌生ティーウェア『私の大好きな私』 」2013・09・14
「草間彌生 わが永遠の魂」2017・03・29
「草間彌生 美術館」2020・08・20
開催期間:2020年7月31日(金)~ 2021年1月3日(日) 会期中無休
開館時間:10:00~22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
※ただし9月22日(火・祝)、11月3日(火・祝)は22:00まで(最終入館 21:30)
観覧料金: 一般 2,000円 学生(高校・大学生)1,300円 子供(4歳~中学生) シニア(65歳以上)1,700円
※音声ガイド付きチケットはそれぞれ500円高
※チケットは事前予約制です。専用オンラインサイトで日時指定券を購入してください。
※17:00以降は、事前予約なしでも入館できます。
※当日空きがある場合は、チケットカウンターで当日券を販売します。 状況により変更もありますので、公式サイトにて確認して下さい。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
フリージア(Friesia) バラ ― 2020年09月04日 12時16分56秒
STARS展:李禹煥(リ・ウファン) ― 2020年09月05日 15時11分57秒
六本木ヒルズ・森タワー53階にある森美術館で開催されている 「STARS展:現代美術のスターたち ― 日本から世界へ」 は、村上隆、李禹煥、草間彌生、宮島達男、奈良美智、杉本博司という、国際的に高い評価を得ている6人の現代アーティストのスター達の活動の軌跡を、初期作品と最新作をつなぐかたちで紹介する展覧会になっています。
李 禹煥(リ・ウファン Lee U-Fan 이우환 1936年~ )は、大韓民国に生まれ、日本を拠点に世界的に活動している美術家です。
1956年にソウル大学校美術大学を中退後来日し、1961年に日本大学文理学部哲学科を卒業しています。2002年に紫綬褒章、2009年に旭日小綬章を授けられました。
石、木、紙、綿、鉄板、パラフィンといった「もの」を単体で、あるいは組み合わせて作品とする、「もの」への還元から芸術の再創造を目指した「もの派」を理論的に主導したことで知られています。
展示風景:「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」 森美術館 2020年
『 「関係項」は、李禹煥が立体作品の包括的なタイトルとして、1970年代以降採用してきた言葉です。
あらゆるものは世界との関係性によって成立し、それのみで存在しているものはない、と考えます。
この哲学は作品だけでなく、繰り返し言葉にも綴られ、もはや彼の生きる姿勢とも重なり合っています。韓国と日本、東洋と西洋、実践と理論、絵画と彫刻、対象物と余白、自然と人工物、作ることと作らないこと――こうした二項対立構造のはざまで、李自身は与えられた空間や状況における媒介、エネルギーとして機能し、それぞれの瞬間に求められる緊迫と均衡の時空を模索してきました。 』
(STARS展公式サイトより引用)
彫刻か絵画かに関わらず、対象となるもの同士やその周囲にある空間や余白の出会い、相互依存関係によって作品が成立するという考え方は、作品に貫かれています。
《関係項》 1969 / 2020年 ガラス、石 サイズ可変
小さい石が敷き詰められた広い空間の中で、中位の石、大きい石、そして2本のステンレス棒が旧作と新作の作品同士を関係付け、一体化させていきます。
《関係項 ― 不協和音》 2004 / 2020年 ステンレスの棒、石 サイズ可変
左: 《対話》 2020年 アクリル絵具 キャンバス 291×218㎝
右: 《対話》 2019年 アクリル絵具 キャンバス 291×218㎝
開催期間:2020年7月31日(金)~ 2021年1月3日(日) 会期中無休
開館時間:10:00~22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
※ただし9月22日(火・祝)、11月3日(火・祝)は22:00まで(最終入館 21:30)
観覧料金: 一般 2,000円 学生(高校・大学生)1,300円 子供(4歳~中学生) シニア(65歳以上)1,700円
※音声ガイド付きチケットはそれぞれ500円高
※チケットは事前予約制です。専用オンラインサイトで日時指定券を購入してください。
※17:00以降は、事前予約なしでも入館できます。
※当日空きがある場合は、チケットカウンターで当日券を販売します。
状況により変更もありますので、公式サイトにて確認して下さい。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
ゴールドマリー(Goldmarie) バラ ― 2020年09月05日 18時24分12秒
STARS展:宮島達男 ― 2020年09月06日 07時56分45秒
六本木ヒルズ・森タワー53階にある森美術館で開催されている 「STARS展:現代美術のスターたち ― 日本から世界へ」 は、村上隆、李禹煥、草間彌生、宮島達男、奈良美智、杉本博司という、国際的に高い評価を得ている6人の現代アーティストのスター達の活動の軌跡を、初期作品と最新作をつなぐかたちで紹介する展覧会になっています。
宮島 達男(みやじま たつお、1957年1月16日~ )は、東京都江戸川区出身の現代美術家です。
「Art in You(芸術はあなたの中にある)」という考え方を基盤に、「それは変化し続ける」「それはあらゆるものと関係を結ぶ」「それは永遠に続く」というコンセプトに基づき、1980年代半ばから発光ダイオード(LED)を用いて1から9までの数字が変化するデジタルカウンターを使ったインスタレーションや立体作品を中心に制作を行っています。
2017年からは、東日本大震災犠牲者の鎮魂と震災の記憶の継承を願い、最終的に3,000個のLEDカウンターを東北地方に恒久設置することを目指す「時の海―東北」を継続的に制作するなど、社会的な参加型プロジェクトにも力を入れています。
夜の海に浮かぶプランクトンや、宙を舞うホタルのようにも見えますが、よく見ると無数の数字が光っています。
《「時の海—東北」プロジェクト(2020東京)》 2020年 防水LED、電線、集積回路、水 サイズ可変
展示風景:「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」森美術館 2020年 (部分)
理論上30万年以上の時を刻むことが出来る《30万年の時計》。
0(ゼロ)は表示されずLEDは暗転しますが、これは死を意味し、生と死が繰り返されることが表現されています。
《30万年の時計》 1987年 発光ダイオード、電子回路、電線他 32×21×4.5㎝
《 Monism/Dualism 》は、《一元論/二元論》という、対応する反対の見解を示した形而上学の諸学説を指した用語です。
《 Monism/Dualism 》 1989年 発光ダイオード、電子回路、電線、アルミニウム、パネル
296.3×11×3.5㎝ 所蔵:京都国立近代美術館
開催期間:2020年7月31日(金)~ 2021年1月3日(日) 会期中無休
開館時間:10:00~22:00(最終入館 21:30)
※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)
※ただし9月22日(火・祝)、11月3日(火・祝)は22:00まで(最終入館 21:30)
観覧料金: 一般 2,000円 学生(高校・大学生)1,300円 子供(4歳~中学生) シニア(65歳以上)1,700円
※音声ガイド付きチケットはそれぞれ500円高
※チケットは事前予約制です。専用オンラインサイトで日時指定券を購入してください。
※17:00以降は、事前予約なしでも入館できます。
※当日空きがある場合は、チケットカウンターで当日券を販売します。
状況により変更もありますので、公式サイトにて確認して下さい。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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