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栄誉の殿堂入りのバラ(9)ニュー ドーン(New Down)2021年05月24日 09時10分38秒

イギリスのロンドンに本拠地を置き世界37ヶ国のバラ会が加盟する、世界バラ会連合(World Federation of Rose Societies)が、3年に一度「世界バラ会議」という世界大会を開催しています。
1971年にニュージーランドで第1回大会が開催され、これまで第18回大会(デンマーク・コペンハーゲン)までが開催されています。
次回第19回大会は2022年10月にオーストラリアのアデレードで、20回大会は2025年5月に日本の福山市(広島県)で開催される予定です。
第19回大会は今年(2021年)10月に開催される予定でしたが、コロナ禍の為19回と20回の開催がそれぞれ延期されました。

世界バラ会議では、1976年の第3回大会(イギリス・オックスフォード)から、毎回1品種を「栄誉の殿堂入りのバラ」として選んでいます。 (2006年の第14回大阪大会では2品種が選ばれました)
本ブログでは、「栄誉の殿堂」入りをしたバラを、第3回大会で最初の殿堂入りをした「ピース」から、順に紹介しています。
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今回は、第11回大会(1997年、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ)で選ばれた、「ニュー ドーン(New Down)」です。
ニュー ドーン(New Down) バラ
ニュー ドーン(New Down) 作出年:1930年 作出国:アメリカ(サマセット ローズ ナーサリーSomerset Rose Nursery.) 系統:ラージフラワード・クライマー(LCl :Large Flowered Climber)

ニュー ドーン(New Down) バラ
遅咲きの薔薇で、生田緑地ばら苑では、他の薔薇が見頃になっている5月10日には蕾がいくつかある程度でしたが、20日には一番上の写真のように多くの花が咲き誇っていました。

ニュー ドーン(New Down) バラ
淡く柔らかなピンク色の花を咲かせます。この優しい花色は、シルバーピンクや真珠色などと呼ばれています。
ニュー ドーン(New Down) バラ
半八重のカップ咲きで数輪の房咲きになり、花つきがとても良い品種です。
ニュー ドーン(New Down) バラ
花もちはあまりよくなく、咲いてから2~3日でハラハラと花びらを落としますが、他の蕾たちが次から次へと花を咲かせていきます。
ニュー ドーン(New Down) バラ

アーティゾン美術館「STEPS AHEAD」2021年05月24日 19時00分00秒

新型コロナウィルスの感染拡大防止のために臨時休館していたアーティゾン美術館が、5月15日から再開しました。
マスク、検温、消毒などの予防対策はもちろんの事、1時間あたりの予約受付数をのべ50人に制限しての再開です。
アーティゾン美術館

当初、5月9日まで開催予定だった「STEPS AHEAD:Recent Acquisitions 新収蔵作品展示」を、9月5日(日)まで会期延長しています。

「STEPS AHEAD」は、アーティゾン美術館が新しいコレクションを一堂に紹介する催しで、新収蔵作品92点を含む201点と、芸術家の肖像写真コレクション87点で構成され、「前進を続ける」アーティゾン美術館の意気込みを感じられる展覧会になっています。
会期中作品入替制ですが、国宝、重要文化財、重要美術品のコーナーも設けられています。


本展は、次の14の章と特集、関連展示で構成されています。かなり見ごたえがあります。

第1章:藤島武二の《東洋振り》と日本、西洋の近代絵画
第2章:キュビスム
第3章:カンディンスキーとクレー
第4章:倉俣史朗と田中信太郎
第5章:抽象表現主義の女性画家たちを中心に
第6章:瀧口修造と実験工房
第7章:デュシャンとニューヨーク
第8章:第二次大戦後のフランスの抽象美術
第9章:具体の絵画
第10章:オーストラリア美術-アボリジナル・アート
第11章:日本の抽象絵画
第12章:超高精細スキャニングプロジェクト
第13章:アンリ・マティスの素描
第14章:芸術家の肖像写真コレクション


第1章:藤島武二の《東洋振り》と日本、西洋の近代絵画

美術館創設時よりその中心となったのは、印象派以降のフランスを中心とする西洋近代美術と青木繁や藤島武二ら日本近代洋画の黎明期を代表する画家たちの作品です。このセクションでは、新収蔵作品の藤島武二《東洋振り》を中心に日本近代洋画、西洋近代絵画の名品とともに紹介しています。
藤島武二 《東洋振り》 1924年 油彩、カンヴァス 63.7×44.0㎝ 新収蔵作品

藤島武二 《天平の面影》 1902年 油彩、カンヴァス 197.5×94.0㎝ 重要文化財

藤島武二 《黒扇》 1908 - 09年 油彩、カンヴァス 63.7×42.4㎝ 重要文化財

青木繁 《 わだつみのいろこの宮 》 1907年 油彩・カンヴァス 180.0×68.3㎝ cm 重要文化財

ピエール=オーギュスト・ルノアール 《すわるジュルジェット・シャルパンティエ像》 1876年 油彩・カンヴァス 97.8×70.8㎝

パブロ・ピカソ 《女の顔》 1923年 油彩・カンヴァス 46.1×38.1㎝


第2章:キュビスム

石橋財団では、20世紀初頭における最も重要な運動にして、抽象絵画の発生にかかわるキュビスムの画家たちの作品も収蔵しています。今回の展示では、ピカソ、ブラックらの作品とともに、新収蔵品も紹介しています。

ジョルジュ・ブラック 《円卓》 1911年 油彩・カンヴァス 66.2×82.1㎝

パブロ・ピカソ 《ブルゴーニュのマール瓶、グラス、新聞紙》 1913年 油彩、砂、新聞紙、カンヴァス 46.3×38.4㎝

古賀春江 《素朴な月夜》 1929年 油彩、カンヴァス 116.5×91.0㎝


第3章:カンディンスキーとクレー

抽象芸術の生みの親とも称されるカンディンスキー、そして同じく抽象絵画の発展に多大な功績を残したパウル・クレーの作品などを紹介しています。
カンディンスキーの初期の作品《3本の菩提樹》は、本展の開幕直前に入手したといいます。
ヴァシリー・カンディンスキー 《3本の菩提樹》 1908年 油彩、板 33.0×41.0㎝ 新収蔵作品

パウル・クレー 《羊飼い》 1929年 油彩、合板に貼られたカンヴァス 49.8×67.0㎝


第4章:倉俣史朗と田中信太郎

展示風景  倉俣史朗 《ハウ・ハイ・ザ・ムーン》 他

田中信太朗 《Heliotrope 2008 》 2008年 油彩、カンヴァス 161.6×162.0㎝ 新収蔵作品


第5章:抽象表現主義の女性画家たちを中心に

今、世界の美術界では、抽象表現主義の女性画家たちへの関心がたかまりつつあります。
このセクションでは、抽象表現主義の女性画家たちの作品を初公開するとともに、ウィレム・デ・クーニング、ジャクソン・ポロック、マーク・ロスコら抽象表現主義の作家たちのコレクション、戦後のアメリカで絶大な影響力を誇ったジョアン・ミロによる新収蔵作品も紹介しています。

「STEPS AHEAD」展のメインビジュアルであるイメージは、エレイン・デ・クーニングによる《無題(闘牛)》です。図録の表紙にも使われています。

エレイン・デ・クーニング 《無題(闘牛)》 1959年 油彩、カンヴァス 208.3×203.2㎝ 新収蔵作品

ヘレン・フランケンサーラ― 《ファースト・ブリザード》 1957年 油彩、カンヴァス 127.0×152.4㎝ 新収蔵作品


第6章:瀧口修造と実験工房

瀧口修造は日本におけるシュルレアリスムを牽引した詩人・美術評論家で、自身でも作品制作を行っています。実験工房は、その瀧口修造のもとに美術家や音楽家など、若手芸術家14人が集まって結成されたグループです。
展示風景

瀧口修造 ジョアン・ミロ 《ミロの星とともに》 1978年 リトグラフ、書籍 新収蔵作品


第7章:デュシャンとニューヨーク

マルセル・デュシャン 《「マルセル・デュシャンあるいはローズ・セラヴィの、または、による(トランクの箱)」シリーズB》 1952年、1946年 68点のミニチュア版レプリカ、鉛筆による素描、革製トランク 新収蔵作品

イサム・ノグチ 《魚の顔No,2》 1983年 庵治石 高さ36.0㎝ 新収蔵作品


第8章:第二次大戦後のフランスの抽象美術

石橋財団では、戦後の日本、ヨーロッパ、アメリカの絵画と立体作品も充実させています。

アルベルト・ジャコメッティ 《ディエゴの胸像》 1954 - 55年 ブロンズ 高さ55.0㎝

モーリス・エステーヴ 《ブーローニュ》 1957年 油彩、カンバス 65.0×91.0㎝ 新収蔵作品


第9章:具体の絵画

アーティゾン美術館は具体美術協会の作品の収集にも力を入れてきました。ここでは近年収集した具体の絵画作品を中心に展示しています。

村上三郎 《作品》 1962年頃 合成樹脂塗料、石膏、接着剤、カンヴァス 100.0×73.0㎝ 新収蔵作品

白髪一雄 《観音普陀落浄土》 1972年 油彩、カンヴァス 130.3×194.0㎝


第10章:オーストラリア美術-アボリジナル・アート

石橋財団は、所蔵作品を拡張していく中で、近年ではオーストラリアの現代美術にも目を向けています。このセクションではその中からオーストラリア先住民によるアボリジナル・アートを紹介しています。




第11章:日本の抽象絵画

日本を代表する抽象画家、オノサト・トシノブの《朱の丸》。
このセクションでは、オノサトの作品に加え、斎藤義重、山口長男といった20世紀前半よりその動向を牽引した抽象の画家たちの作品、海外の動向に飛び込み、新しい表現に果敢に取り組んだ菅井汲、堂本尚郎、草間彌生といった画家たちの作品を紹介しています。
 オノサト・トシノブ 《朱の丸》 1959年 油彩、カンヴァス 53.0×45.5㎝ 新収蔵作品

草間彌生 《 無題(無限の網)》 1962年頃 油彩、カンヴァス 132.1×132.1㎝


第12章:超高精細スキャニングプロジェクト

石橋財団は所蔵作品画像のデジタル管理を進める中で、アーティゾン美術館の開館前の2016年に、文化資産の撮影に特化した超高精細スキャニング機器による所蔵作品約100点の撮影を実施しました。従来の写真では不可能な色や質感まで再現した画像は、作品の状態調査など美術研究の様々な場面で活用されています。


第13章:アンリ・マティスの素描

20世紀の巨匠アンリ・マティスは、同じ主題を多様な手法で描き続けたこと、生涯を通して優れたドローイングを制作したことでも知られます。このセクションでは、新収蔵のマティスの4点のドローイングと2点の油彩作品とあわせて紹介しています。

アンリ・マティス 《ジャッキー》 1947年 インク・紙 49.0×37.0㎝ 新収蔵作品

アンリ・マティス 《画室の裸婦》 1899年 油彩、紙 66.3×50.5㎝

アンリ・マティス 《自画像》 1939年 鉛筆、紙 37.0×26.5㎝ 新収蔵作品


第14章:芸術家の肖像写真コレクション

石橋財団コレクションの中に、新たに芸術家の肖像写真のカテゴリーが誕生しました。
展示風景

アジャンス・ド・プレス・ムーリス 《クロード・モネ》 年代不詳 ゼラチンシルバーDOP(デベロッピング アウト ペーパー) 新収蔵写真作品


 石橋財団コレクションの国宝・重要文化財・重要美術品

石橋財団コレクションが所有する国宝・重要文化財・重要美術品の作品を前期(5月15日~7月25日)と後期(7月27日~9月5日)に分けて展示しています。

尾形光琳 《季白観瀑図》 江戸時代 13世紀 紙本墨画淡彩 37.4×70.5㎝ 重要美術品

尾形光琳 《孔雀立葵図屏風》 江戸時代 18世紀 紙本金地薯色 各146.0×173.0㎝ 重要文化財


ミュージアムショップでは、図録はもちろん、オリジナル商品を中心にステーショナリーからファッション、インテリアなど幅広くライフスタイル提案を行い、バラエティに富んだアイテムを紹介しています。


開催会場:アーティゾン美術館 6・5・4階展示室
開催期間:2021年2月13日(土)~9月5日(日)  ※休館期間がありました
休館日:月曜日 (8月9日は開館)、8月10日
開館時間:10:00~18:00 *入館は閉館の30分前まで
入館料:一般WEB予約チケット 1,200円 当日窓口販売 1,500円
     大学・専門学校・高校生 無料・要予約
     障がい者手帳をお持ちの方と 付き添いの方1名 無料・要予約
     中学生以下 無料・予約不要
     ※無料の方は要証明書

特集コーナー展示「マリノ・マリーニの彫刻と版画」(5月15日~9月5日、4階展示室)も本展のチケット観覧できます。



最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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