しのぶれど(Shinoburedo)バラ ― 2021年06月28日 12時01分38秒
「風景画のはじまり コローから印象派へ」 SOMPO美術館 ― 2021年06月28日 17時44分10秒
新宿にあるSOMPO美術館で、「ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へ」展が開催されています。
SOMPO美術館の前身は、1976年、安田火災海上本社ビル(現:損保ジャパン本社ビル)42階に「東郷青児美術館」として開設されました。
2020年に本社ビル敷地内に新たに地上6階・地下1階の美術館施設を建設し、名前も「SOMPO美術館」として7月10日に開館しています。
建物の正面玄関前にゴッホの 《ひまわり》 を複製した陶板が設置されていますが、当館はアジアで唯一、ゴッホの 《ひまわり》 を所蔵する美術館として、親しまれています。
ゴッホは生涯で7枚、花瓶に生けられたひまわりの絵を描いていますが、これは 《ひまわり》 として5番目の作品になります。
6月25日(金)から9月12日(日)まで開催される本展では、フランス・シャンパーニュ地方にある「ランス美術館」のコレクションから選りすぐりの名品を通じ、コローやクールベ、バルビゾン派から印象派まで、フランス近代風景画の展開をたどっています。
ランス美術館は19世紀フランス風景画の優れたコレクションを有し、ジャン=バティスト・カミーユ・コローの油彩作品は、フランス国内でルーヴル美術館に次いで所蔵数が多いことで知られています。
今回の展覧会は、ランス美術館がリニューアルのため長期休館中であることから実現した、貴重な展覧会になります。
本展では、コローの傑作16点をまとめて観覧することが出来ます。
展覧会は、
第1章 コローと19世紀風景画の先駆者たち
I. Corot et les précurseurs du paysage au XIXème siècle
第2章 バルビゾン派
II. L'Ecole de Barbizon
第3章 画家=版画家の誕生
III. L'Avènement des peintres-graveurs
第4章 ウジェーヌ・ブーダン
IV. Eugène Boudin
第5章 印象主義の展開
V. Le Développement de l'impressionisme
の5つの章で構成され、最後に当館が所蔵する、ポール・ゴーギャン 《アリスカンの並木路、アルル》と、フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 が、収蔵品コーナーとして展示されています。
19世紀初頭に成立した「風景画」は、フランス革命と産業革命を経て近代化をむかえたフランスにおいて、鉄道網の発達、チューブ式絵具の発明、また新興ブルジョワジーの台頭などを背景に、さらなる展開をとげました。
本展では、油彩、版画など約80点を通じ、ミシャロン、ベルタン、コロー、クールベ、バルビゾン派、ブーダン、そしてルノワール、モネ、ピサロら19世紀の巨匠たちによる風景画の歴史を展観しています。
(バルビゾン派とは、19世紀中ごろパリ近郊のバルビゾン村に滞在して風景などを描いた画家たちを指します。)
この展覧会は、2017年からランス市と姉妹都市提携を結んでいる名古屋市の名古屋市美術館で4月10日(土)~6月6日(日)まで開催されていました。
SOMPO美術館での展示の後、宮城県美術館、静岡市美術館、茨城県近代美術館へと巡回します。
図録には、ジャン=バティスト・カミーユ・コロー《湖畔の木々の下のふたりの姉妹》(写真左)と、クロード・モネ 《ベリールの岩礁》が描かれています。
開催会場:SOMPO美術館
開催期間:2021年6月25日(金)〜9月12日(日)
休館日:月曜日 ※8月9日(月・祝)は開館、翌10日(火)も開館
開館時間:10:00〜18:00 ※最終入館は17:30まで
観覧料:一般 1,500円、大学生 1,100円、高校生以下 無料
※身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳の所持者と介助者1名は無料
※被爆者健康手帳の所持者は本人のみ無料
時間枠の定員に空きがある場合に限り、美術館受付で当日分を販売します。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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