国立西洋美術館前庭の彫刻作品 ― 2024年06月29日 06時34分49秒
JR上野駅(公園口)を出たらすぐの所にある、国立西洋美術館 前庭に展示されている彫刻作品です。
オーギュスト・ロダン 《地獄の門》 1880-90年頃/1917年(原型) 1930-33年(鋳造) ブロンズ 540 x 390 x 100cm
1880年、ロダンは新しく建設される予定のパリの装飾美術館のために入口の門扉の制作を政府から依頼されました。
ロダンは終生この大作の制作に取り組み、彼の多くの独立した作品が《地獄の門》に関連して生み出されています。
タンパン(フランス語:tympan=頭上のアーチと梁に囲まれた部分)の中央に坐って墜ち行く人々を凝視する男も、《考える人》として独立して制作されています。
オーギュスト・ロダン 《考える人》(拡大作) 1881-82年(原型)、1902-03年(拡大)、1926年(鋳造) ブロンズ 186 x 102 x 144cm
高さ1m80cmのブロンズの巨像は、1902年頃にロダンの良き協力者であったアンリ・ルボセの手によって1981–82年の原型に基づいて拡大されたということです。
《地獄の門》の両脇には、向かって左に《エヴァ Eve》、右に《アダム Adam》が展示されています。
(上)オーギュスト・ロダン 《エヴァ Eve》 1907年(原型)、1945年(鋳造) ブロンズ 174 x 67 x 77cm
(下)オーギュスト・ロダン 《アダム Adam》 1881年(原型) ブロンズ 198 x 76 x 84cm
オーギュスト・ロダン 《カレーの市民》 1884-88年(原型)、1953年(鋳造) ブロンズ 180 x 230 x 220cm
中世百年戦争の時代、イギリス国王が1347年に英仏海峡を越えて同市を包囲した際、ウスターシュ・ド・サン・ピエールは他の5人の地位の高いカレー市民と共に人質としてイギリス国王の陣営に赴き、カレー市と市民の生命を救ったという話から、カレー市民はウスターシュ一人の英雄像を期待してロダンに制作を依頼しましたが、ロダンが表したのは6人の感動的な人間像でした。
エミール゠アントワーヌ・ブールデル 《弓をひくヘラクレス》 1909年(原型) ブロンズ 250 x 240 x 90cm
へラクレスが怪鳥ステュムファリデスを射るために渾身の力で弓をひき、まさに矢を放とうとする瞬間を捉えている、ブールデルの代表作品です。
これらの作品は、開館時間中であれば自由に敷地内に入って観賞することが出来ます。料金も無料です。
上野駅に行った時はついでにちょっと立ち寄って、世界文化遺産に登録されている、ル・コルビュジエ設計の建造物と一緒に鑑賞してみてはいかがでしょうか・・・
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://hoshino.asablo.jp/blog/2024/06/29/9696976/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。