横浜消防のヘリ「はまちどり1号・2号」 ― 2025年01月27日 14時04分14秒
みなとみらい21地区上空を飛ぶ、横浜市消防局 航空消防隊のヘリコプター「はまちどり1号機」(前)と「はまちどり2号機」(後)です。(横浜消防出初式2025にて撮影)
手前が1号機、遠方が2号機になります。
横浜市消防局 航空消防隊は2機のヘリコプターを所有していて、金沢区福浦にある「横浜へリポート」を拠点として、複雑多様化する災害に対応し、市民の安全・安心を空から守るため、「はまちどり1」及び「はまちどり2」の2機のヘリコプターにより、各種航空活動を行っています。
ヘリコプターの機能及び機動性を生かして、情報収集・映像伝送・救助・消火・広報・救急患者の搬送等の消防活動を行います。
「はまちどり1号機 (JA131Y)」です。
機体右側に突き出ているのは、要救助者や隊員を吊り上げて機内に収容、または吊り下げて地上に降ろす装置「ホイスト装置」です。最大許容荷重 272kgを吊ることが出来ます。
1号機、2号機ともイタリア・アグスタウエストランド社製の「AW139型」を使用しています。
最大巡航速度は時速306kmで、横浜市内のいたるところに横浜ヘリポートを離陸してから8分以内で到着するといいます。
ランドマークタワーの前を飛んでいます。上の写真が1号機で下が2号機です。
同型なので見た目では区別がつきませんね。
茶色いビルはホテル「ナビオス横浜(横浜国際船員センター)」です。船員、海事関係者だけではなく一般の人も利用できます。
後方のビルは「神奈川県警察本部庁舎」です。
「はまちどり2号機(JA152Y)」です。
1号機と同型なので、機体横に書かれた愛称と登録記号を見て区別することになります。
ヘリコプター機首直下には「HTVシステム」が装備されています。
高性能カメラにより、上空から撮影した映像を司令センター及び地上活動部隊に送信し、地上の活動を支援するためのシステムです。 赤外線モードに切り替えることにより、夜間及びコンビナート災害等の特殊災害発生時に、肉眼で判断が不可能な被写体の温度分布を撮影することも可能となっています。
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横浜消防出初式2025 ― 2025年01月13日 09時06分35秒
昨日、赤レンガパークをメイン会場として「横浜消防出初式2025」が開催されました。
「古式消防演技」では、横浜市鳶工業連合会と横浜古式消防保存会による、古式ゆかしい纏振り込みと梯子乗りが行われました。
梯子(はしご)は3本立てられ、それぞれで演技を行います。
横浜市消防音楽隊によるドリル演技です。消防音楽隊としては日本初の「演奏もできる女性ドリルチーム」として1982年に誕生した、ポートエンジェルス119(いちいちきゅう)が出初式に華を添えます。
消防総合訓練では、横浜市消防団、横浜市消防局、特別高度救助部隊及び特別救助隊による連携した救助活動を披露しました。
アンパンマン新春コンサートやパウ・パトロールステージイベントなど、子供向けイベントも充実しています。
今年8月公開の『劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~南海ミッション』を前に、前作『TOKYO MER~走る緊急救命室~』に登場した「「YOKOHAMA MER Y01」を含めた緊急車両や神奈川県警、米海軍の車両も展示されていました。
キッチンカーも多数出ていて、スタンプラリーや来場者プレゼントなど、ファミリーで一日中楽しめるイベントになっています。
航空消防隊と水上消防救助部隊が連携する、ヘリコプターの機動性と迅速性を活かした航空救助訓練も披露されました。
参加したヘリコプターは、「JA131Y はまちどり1」と、 「JA152Y はまちどり2」です。どちらもイタリアのアグスタウエストランド社製で、 型式はアグスタ式 AW139型になります。
横浜市消防局の消防隊、消防艇、航空隊が集結し、躍動感あふれる一斉放水を披露しました。
「最大放水量32,000ℓ/毎分 の能力を持つ消防ポンプ」と「15,000ℓ放水砲」を装備した消防艇「まもり」です。
海上保安庁の消防艇「FL-01 ひりゅう」も参加しました。
消防装置は、伸縮式放水塔(毎分5,000リットル; 泡消火液・水兼用)×2基
放水甲板(毎分7,000リットル; 泡消火液・水兼用)×2基
上部船橋甲板(毎分20,000リットル; 水専用)×1基
上甲板船首部(毎分1,000リットル; 泡消火液・水兼用)×2基
粉末放射銃(毎秒45キログラム)×1基
自衛噴霧ノズル 毎分190リットル×17本 毎分110リットル×5本
を装備しています。
陸上からの一斉放水です。
港内観光レストラン船「マリーン・ルージュ」の乗船客も一斉放水を楽しんでいます。
出初式が終わって、隊員たちが観衆に挨拶をしながら帰っていきます。
「JA131Y はまちどり1」では、横浜市消防局マスコットキャラクター「ハマくん」も身を乗り出して手を振っています。
「JA152Y はまちどり2」です。
消防艇「まもり」も鶴見水上出張所に帰っていきました。
横浜市消防局の救助艇「ゆめはま」は、海難救助の際に活躍します。
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「横浜消防出初式2025」が開催されました ― 2025年01月12日 21時23分29秒
海上自衛隊の哨戒ヘリコプター SH-60K ― 2024年12月18日 08時14分22秒
海上自衛隊の哨戒ヘリコプター「SH-60K」です。
SH-60K哨戒ヘリコプター(艦載型)は、ヘリコプター搭載護衛艦に搭載し、艦艇と一体となって各種の任務を遂行するものです。主要任務は、対潜戦、対水上戦、警戒・監視、輸送及び救難、通信中継などです。着艦誘導支援装置を装備しています。
「SH-60K」は、米シコルスキー社のSH-60Bをベースにして三菱重工業がライセンス生産をしていたSH-60Jの機体を再設計し、搭載システムの更新・強化を図ったものです。
2002年度から予算計上され、開発は三菱重工業と防衛庁(現:防衛省)によって行われています。2002年に試作機が防衛庁に引き渡され、承認を経たのち、2005年3月から海上自衛隊での配備が開始されています。
複合材料製ローターブレードを採用しており、メインローターのブレード先端は独特の形に曲げられています。(写真をクリックして拡大して見ないとわかりませんが)
機体番号は試作機の8401から始まっており、この機の機体番号は「8436」です。
今年4月20日に、護衛艦「はぐろ」搭載の8416号機と、護衛艦「きりさめ」搭載の8443号機が、鳥島東方沖で対潜水艦戦訓練中に空中衝突した事故は、記憶に新しいところです。
機首右側の「前方監視型赤外線装置」 AN/AAS-44-N1 FLIR(Forward Looking Infra-red)です。
ヘルファイア空対艦ミサイルのためのレーザー目標指示装置としての機能も備えています。
その少し後方にある着艦誘導支援装置(SLAS)です。これはDGPS (Differential GPS) の位置情報によって艦の手前50メートル付近まで自動で接近したのち、赤外線とレーザーによって自動着艦するというもので、夜間および荒天時の着艦誘導時の搭乗員のワークロードを軽減します。
その後方に装備された、「磁気探知機」 AN/ASQ-81 Magnetic Anomaly Detector(MAD)です。
自己防衛の為にミサイルの接近を知らせる「AN/AAR-60ミサイル警報装置」のセンサーも各所に取り付けられています。
兵器としては、Mk.46魚雷、74式機関銃、97式魚雷、対潜爆弾、AGM-114MヘルファイアII 空対艦ミサイルが装備できます。
「SH-60K」の後継機として、2023年12月、「SH-60L」の開発が完了したことが防衛省から公表されました。 防衛省の“お知らせ”(PDF)はこちら。
戦闘用ではなく、捜索救難や海難・災害救助などに活躍して欲しいものです。
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陸上自衛隊の UH-60JAヘリコプター ― 2024年12月16日 09時09分01秒
陸上自衛隊の汎用ヘリコプター「UH-60JA」です。(陸上自衛隊立川駐屯地にて)
米国シコルスキー・エアクラフト社製の中型多目的ヘリコプター「UH-60 ブラックホーク」を、日本の自衛隊向け仕様として独自改良した「UH-60J」は、航空自衛隊と海上自衛隊向けには「UH-60J」、陸上自衛隊向けには「UH-60JA」の機種名が付けられています。
「UH-60」は米軍では「ブラックホーク」の愛称が付いていますが、自衛隊員からは「ロクマル」と呼ばれているようです。
三菱重工業がライセンス生産を行っており、 「UH-1J」の後継機として1998年(平成10年)から導入が始まっています。
当初は「UH-1J」との入れ替えが計画されていましたが、高性能の代償として1機当たりの調達価格がはね上がり、現在でも「UH-1J」との平行配備にとどまっています。
そのため、実際の後継機は新しい多用途ヘリ「UH-2」に委ねられました。
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陸上自衛隊 第1師団 第1飛行隊の UH-1J ヘリコプター ― 2024年12月15日 10時38分55秒
機体記号は41909(JG1909)になります。
機体記号41832(JG1832)が離陸しました。
第1飛行隊は、東京都立川駐屯地に所在し、師団の行動を航空機(ヘリコプター)で支援する任務に当たる部隊です。
上は41832(JG1832)、下は41834(JG1834)
機種名のUHは「Utility Helicopter(汎用ヘリコプター)」の略で、自衛隊では多用途ヘリコプターと言っています。 1959年にアメリカ陸軍で採用されたベル・エアクラフト社(現ベル・ヘリコプター)のUH-1は当初は“HU-1”と呼称され、そこから“ヒューイ”の愛称で親しまれています。
41834(JG1834)
陸上自衛隊では、ベル社が開発した205A-1をベースとした「UH-1H」の後継機として、ベル205Bをベースとし富士重工業(現SUBARU)を主体として開発された、「UH-1J」を平成元年度(1989年度)予算から計上しています。
UH-1は、アメリカ合衆国のベル・エアクラフト社が開発したヘリコプターですが、日本の「UH-1J」は、富士重工業(現:SUBARU)がアメリカからのライセンス生産を行っています。
41832(JG1832)
41834(JG1834)
41834(JG1834)
41902(JG1902)
41879(JG1879)
「UH-1J」は山林火災消火活動、物資輸送、人員輸送、着陸せずにロープを使って人員を降下させるリベリングやホイスト降下など、災害救助や支援活動に幅広く活躍しています。
41832(JG1832)
41879(JG1879)
「UH-2」は、民間向け最新型ヘリコプター「SUBARU BELL 412EPX」を共通プラットフォームに、陸上自衛隊向け仕様を織り込んだ機体です。
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陸上自衛隊の「UH-1H」ヘリコプター ― 2024年12月14日 07時45分17秒
陸上自衛隊立川駐屯地がある立川飛行場に展示されていた、「UH-1H」ヘリコプターです。
「UH-1」は、アメリカ合衆国のベル・ヘリコプター社によって開発された中型ヘリコプターのファミリーを指します。
アメリカ陸軍での部隊配備当初の型番が「HU-1」であったことから、ヒューイ(Huey)の愛称で親しまれています。軍での正式な愛称は、アメリカの先住民族に由来する イロコイ(Iroquois)です。
機種名のUHは「Utility Helicopter(汎用ヘリコプター)」の略で、その名の通り、軍用、民間用などに改設計され、多彩なバリエーションがあります。
ベル社が開発したモデル204の発展型として設計されたモデル205をベースに、エンジンを新型で強力なT53-L-13に換装したモデル205A-1が、「UH-1H」として生産されました。
陸上自衛隊では、1970年代初めごろから2018年度末頃まで運用していましたが、徐々に改良型の「UH-1J」に替えられていきます。
写真の機体は機体記号41714で、現在 野整備隊の訓練機として運用されているようで、機体横のドアに「EAAFM(東部方面航空隊野整備隊の略称)」の文字が読めます。
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自衛隊の観測ヘリコプター「OH-6D」 ― 2024年12月09日 08時03分15秒
陸上自衛隊の観測ヘリコプター「OH-6D」が格納庫から出てきました。(陸上自衛隊立川駐屯地での航空祭にて)
「OH-6D」は1960年代にアメリカのヒューズ・ヘリコプターズ(現MDヘリコプターズ)が、モデル369として開発した小型ヘリコプター「OH-6A(愛称カイユース)」が原型になっており、1967年より川崎重工業がライセンス生産に着手し、自衛隊向けの機体は「OH-6 J」として生産が始まりました。
陸上自衛隊では「OH-6 J」の後継機として193機の「OH-6D」(機体記号31121-31313)を導入し、1979年から2020年3月まで運用してしていました。
観測機とは、戦場において敵軍の位置を確認し、また自軍の火砲の弾着観測などを行うことによって交戦に際しての情報収集を行う軍用機のことをいいます。
機種記号の「OH」は、航空着弾観測を表す Air Observation Post から「O」と、ヘリコプター(Helicopter)の「H」から付けられています。 この機体の機体記号(レジ)は「31172(JG-1172)」です。
「OH-6“D”」からはメインローターのブレードが4枚から5枚になっており、尾翼も「V」型から「T」型に変更されています。
パイロットの乗り込む胴体が卵型のセミ・モノコック構造のため、軽量で視界も広く取れます。その形状から「フライングエッグ(空飛ぶ卵)」の愛称もつけられています。
降着装置はスキッド式(2本のソリ型)で、地上で機体を移動する際にはソリの部分に車輪を取り付けて機体を持ち上げます。機体が軽量なので、2~3名の人員で手押しで移動することができます。
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自衛隊の観測ヘリ「OH-1」オメガ(ニンジャ) ― 2024年12月08日 19時02分05秒
陸上自衛隊の観測ヘリコプター「OH-1」です。
機体のコールサインは「オメガ」。「ニンジャ」という愛称でも呼ばれています。
機種記号の「OH」は、航空着弾観測を表す Air Observation Post から「O」と、ヘリコプター(Helicopter)の「H」から付けられています。 この機体の機体記号(レジ)は「32637(JG-2637)」です。
OH-1は純国産機で、川崎重工業が主契約会社となり、富士重工業(現SUBARU)と三菱重工業が協力するという形で、1992年(平成4年)から製造計画が始まりました。2000年(平成12年)に、量産第1号機が自衛隊に納入され、運用が始まっています。
総組み立てや主要部品を川崎重工業、中部胴体を三菱(名古屋航空宇宙システム製作所)、エンジンを三菱(名古屋誘導推進システム製作所)、後部胴体その他を富士重工業(SUBARU)が担当して製造されています。
テールローターは尾翼下に組み込まれたダクテッド・ファンで、ユーロコプター社の商標である「フェネストロン( Fenestron )」とも呼ばれます。"Fenestron"はフランス語で"小窓" を意味します。
ユーロコプター社以外のヘリコプターでは、ダクテッド・ファン・テールローターというようです。
座席はダンデム(縦列)式で、前後にパイロットが搭乗する形式は対戦車ヘリAH-1S コブラや、AH-64D アパッチのような攻撃ヘリコプター(Attack Helicopter)にも共通します。胴体幅が狭く設計されているため、前方レーダー反射面積の抑制や目視での被発見率低下、前方からの被弾率を低下させるのに役立ちます。
観測ヘリの機能として、メイン・ローターマストの前部に、夜でも見られる赤外線センサー、可視光カラー撮影装置、レーザー距離測定装置を一体化した索敵サイトを搭載していて、この索敵サイトによって昼夜を問わず探知、認識任務にあたることが可能となっています。
胴体両側にスタブ・ウィング(小翼)があり、自衛用(空対空)として91式携帯地対空誘導弾発射機を2基納めたケースを左右に装備することが可能となっています。
スタブ・ウィングの機体寄り両側にあるのは増槽(増設燃料タンク)です。増槽を搭載することにより、550㎞の航続距離を720㎞に延ばすことが出来ます。
高性能を追求した弊害でコストも上昇してしまい、結果的に生産は38機(4機の試作機を含む)で終了しています。その後、2015年に海上に不時着後水没する事故(乗員は無事)により1機(32634=JG2634)を失い、現在は37機が全国で運用されています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
要人輸送ヘリ「Eurocopter EC225LP Super Puma Mk2+」 ― 2024年10月27日 17時56分17秒
陸上自衛隊の要人輸送ヘリコプター「Eurocopter EC225LP Super Puma Mk2+」です。
ユーロコプター(現エアバス・ヘリコプターズ)により開発・製造されている大型輸送ヘリコプターで、フランス・アエロスパシアル社製のヘリコプターAS332シュペルピューマの発展型として設計され、2名の乗務員と1名の客室乗務員の他に最大24名の乗客を乗せることができます。
愛称のシュペルピューマ(Super Puma)はフランス語で、英語読みではスーパーピューマまたはスーパープーマといいます。
VIP輸送版はVIP用ラウンジを備え、2名の乗務員の他に8名の乗客と1名のアテンダントを輸送できます。
今日もご覧いただき、ありがとうございました。
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