サボテンの花が咲いていました ― 2024年05月21日 19時03分31秒
神代植物公園の大温室でサボテンの花が咲いていました。
ロフォフォラ・ウィリアムシー(Lophophora williamsii)です。和名は烏羽玉(ウバタマ)といいます。
別名ペヨーテ(Peyote)とも呼ばれています。なぜペヨーテなんていう名が付いたのでしょうか?調べてみると、原産地でもあるメキシコの先住民族が使うナワトル語で、“青虫”を意味する「ペヨトル」が語源になっているようです。 なるほど・・・です。
ナデシコ目、サボテン科、ウバタマサボテン属(ロフォフォラ属)に属します。 サボテンって、ナデシコ目なんですね。
トゲの無い小さなサボテンで、野生では地上部分の大きさがゴルフボール大になって、花をつけるようになるまでに約30年もかかることがあるといいます。栽培株はそこまでかからないようですが。
アストロフィツム・ミリオスティグマ (Astrophytum myriostigma) です。和名では鸞鳳玉(ランポーギョク)といいます。
ナデシコ目、サボテン科、ハシラサボテン亜科、アストロフィツム属のサボテンです。
メキシコの高原地帯の中部から北部が原産で、トゲは退化しています。
サボテン全体を上から見ると星のように見えることから、古典ギリシア語の ástron(星)と phŷton(植物)の複合語で、学名が Astrophytum になったということです。
こんな、おばあさんの巾着袋みたいに潰れた形の物もありました。これも鸞鳳玉(ランポーギョク)です。
頂上に5cmくらいの、クリームイエローで艶のある花を咲かせます。
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ユーフォルビア・ゴットレベイ(Euphorbia gottlebei) ― 2024年05月18日 10時41分07秒
神代植物公園の大温室で、ユーフォルビア・ゴットレベイの花が咲いていました。
ユーフォルビア・ゴットレベイ(Euphorbia gottlebei)は、キントラノオ目、トウダイグサ科、トウダイグサ属(ユーフォルビア属)の常緑低木で、学名も Euphorbia gottlebei です。
マダガスカル原産で、学名(種小名)の gottlebei は、マダガスカル島に居住したドイツ人植物コレクター、ギュンター・ゴットレベ(Gunter Gottlebe)氏の名にちなんでいます。
アップにすると、茎の周囲に細く鋭いトゲが密集して生えているのが分かります。触ると痛そうです。葉も細く長く成長し、トゲを隠してしまうくらいになります。
花は茎の先の方にまとまって付きます。赤い花弁のように見えるのは、正確には苞が色付いたものだそうです。
苞とは、1個の花または花の集まり(花序)の基部にある特殊化した葉のことをいいます。
もっとアップにしてみました。 ケーキ屋さんのショーケースみたいで美味しそうですね。
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メディニラ・マグニフィカ&火の鳥 ― 2024年05月16日 16時16分16秒
神代植物公園で咲いていた「メディニラ・マグニフィカ」です。
メディニラ・マグニフィカ(Medinilla magnifica)は、フトモモ目、ノボタン科、メディニラ属の常緑小低木です。
フィリピン原産で、高温多湿を好み寒さには弱い熱帯花木です。神代植物公園では大温室の中で花を咲かせていました。
花は枝先からブドウの房の様に下垂して咲きます。花序は長さ30㎝位で、上の方にピンク色の苞と呼ばれる覆いがパラシュートの様に数枚付き、その下にコーラルピンクの小さな花が房になってたくさん付きます。
花全体が大変美しいことから「熱帯の宝石」とも呼ばれています。
大温室では、日本生まれの「メディニラ・火の鳥」の花も咲いていました。
“火の鳥”(Medinilla hinotori)は、メディニラ・マグニフィカとメディニラ・ミニアータを交配して、日本で作出された品種です。赤い色がより鮮やかで、ルビーのような色合いが美しい花です。
この他にもメディニラ属全体では約400種類があるということです。
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ブルグマンシア(エンジェルストランペット) ― 2024年05月15日 14時38分20秒
神代植物公園でブルグマンシア・ウェルシコロルが咲いています。
ブルグマンシア(Brugmansia)は、ナス目、ナス科、ブルグマンシア属(キダチチョウセンアサガオ属)の熱帯花木です。学名も Brugmansia です。
日本名でキダチチョウセンアサガオ(木立朝鮮朝顔)と呼ばれることも多いようです。
園芸品種名でエンジェルストランペット(Angel's Trumpet)ともいいます。
キダチチョウセンアサガオといいますが、アメリカ大陸の熱帯地方が原産で、朝鮮原産ではありません。何故「チョウセン(朝鮮)」という名が付いたのかは分かりません。単に「海外から入ったきたもの」という意味合いが強いようです。漢字を見る前は「気立挑戦朝顔」かと思っていました。
春から秋にかけて、下向きに垂れ下がった花を付けます。花はつぼみから飛び出すような形で咲き、花弁の先端は5つに分かれて反り返り、ラッパ状になります。
この花はブルグマンシア・ウェルシコロル(Brugmansia versicolor)という品種で、エクアドルの太平洋岸に分布します。花は長さ30cm~50cmと非常に大きくなります。
ウェルシコロルは「変色の」と言う意味で、花は咲き始めが淡いオレン色で時間の経過とともに濃く変色していきます。
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仏教三大聖樹「ムユウジュ(無憂樹)」 ― 2024年05月15日 10時02分50秒
神代植物公園の大温室で、ムユウジュの花が咲いていました。
ムユウジュ(無憂樹・無憂華、無憂花)は、マメ目、マメ科(ジャケツイバラ科)、サラカ属(アショカノキ属)の常緑小高木です。
学名は Saraca asoca で、アソッカとも呼ばれます。別名に阿輸迦の木(アソカノキ、アショーカノキ)、阿輸迦樹(アショーカジュ)などがあり、英名は Asoka Tree 又は Sorrowless Tree といいます。
ムユウジュの花は、葉腋や幹に円錐花序を付けます。花は花弁がなく、4枚の花弁のように見えるのは萼(がく)です。萼の色は黄色~オレンジ色~赤色と変化し、その中心から1本の雌蕊(めしべ)と数本の雄蕊(おしべ)が突き出ています。
温室の奥の方で咲いていたのですが、鮮やかな色彩なので目立ちます。
ムユウジュは、「インドボダイジュ(印度菩提樹)」、「シャラソウジュ(沙羅双樹)」とともに仏教三大聖樹と呼ばれ、神聖視されています。
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バニラの花が咲いていました ― 2024年05月14日 07時37分09秒
5月9日は「アイスクリームの日」でした。
そのアイスクリームの美味しい香りの素になる「バニラ」の花が、神代植物公園の大温室の中で咲いていました。
バニラ(華尼拉、英名: Vanilla)は、キジカクシ目、ラン科、バニラ属の常緑蔓(つる)性植物です。原産地はメキシコ、中央アメリカといわれています。
つる性なので、他の樹木につるを絡ませながらどんどん上に成長していきます。
花の寿命は短く、一つの花は咲いてから8時間位で萎んでしまうそうです。
バニラの香りがするかと思って花の匂いを嗅いでみましたが、香りはありませんでした。
後で調べてみると、花や収穫した豆(種子鞘)には香りはないそうです。ここから発酵・乾燥を繰り返すキュアリングという工程を行う事によって、初めて独特の甘い香りがするようになるということです。
キュアリングを経た種子鞘が「バニラ・ビーンズ」で、その成分を抽出して溶剤に溶かしこんだものが「バニラ・エッセンス」や「バニラ・オイル」として利用されます。
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雀のお宿で深大寺蕎麦 ― 2024年05月13日 19時22分30秒
神代植物公園に行ったので、深大寺そばのそば屋さん「雀のお宿」で昼食です。深大寺参道沿いにあります。
深大寺では「深大寺そば」が有名で、周辺には深大寺そばのお店がたくさんあります。
お店が深大寺のそばになくても深大寺そばのお店ですが、「雀のお宿」は正真正銘深大寺のそばにあるそば屋さんです。
門をくぐって階段を数段上がると、古民家風で風情のある建物があります。
写真右側も客席ですが、正面の部屋に案内されました。
天ざるそば(くず餅つき)をいただきました。税込1,800円です。
くず餅はデザートで食べるつもりでいましたが、先に出てきました。
フランス料理のパンと同じですね。パンを目の前にして前菜が出てくるのを待っている時は、「おあずけ」をさせられて、なかなか「よし!」と言って貰えないワンちゃんの気持ちがよく分かるのです。
置いておいて食後にいただきました。もっちりとした硬めの食感のくず餅が2切れに、甘い蜜と きな粉がかかっています。上品な甘さです。
天ざるそばです。私は外で日本蕎麦はあまり食べないので味はよく分かりませんが、天ぷらはサクサクッとしてとても美味しかったです。エビはもちろん、甘いカボチャが美味しい。
下の方に私の大好きなレンコンの天ぷらがありました。レンコンの天ぷらは食感に当たり外れが大きいのですが、これは当たりでした。
おそばの量が多いので、お腹いっぱいになります。 ごちそうさまでした。
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神代植物公園の「ヒスイカズラ(翡翠葛)」 ― 2024年05月13日 07時40分28秒
東京都調布市にある神代植物公園の大温室で、鮮やかな翡翠色の花が咲いています。ヒスイカズラ(翡翠葛)です。
ヒスイカズラ(翡翠葛)はマメ目、マメ科、マメ亜科、インゲン連、ヒスイカズラ属に分類される、常緑つる性植物です。
フィリピン諸島が原産で、英名ではジェイドバイン(jade vine)と呼ばれています。jade は翡翠、vine はつる植物という意味があります。
大温室の数か所で、つる性なので上から垂れ下がるように花を咲かせています。 「上を向いて歩こう」です。
先が翡翠色になっていますが、まだ蕾の状態です。
翡翠色の先が鉤爪のような形になって伸びてきます。ギャルのロングネイルのようです。
花が開いてきました。宝石の翡翠のような色と輝きを持ち、このままちょっと大きめのアクセサリーとしても使えそうです。
青色系の花は少ないのに、なぜこのようにきれいな翡翠色になるのでしょう?
ヒスイカズラには、色素としてマルビンとサポナリンが1:9の割合で含まれていて、そのことによる共色素効果の結果だといわれます。また、表皮がpH7.9の塩基性(弱アルカリ性)で、その条件下ではこの2つの色素によって、花の色が青緑色になるということです。
小学生の頃にやった、リトマス試験紙のようなものでしょうか? 違うか・・・
神代植物公園では蕾から開花したものまでが一度に見られる、今がちょうどいい時期になっています。
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神代植物公園の「カルミア(Kalmia)」 ― 2024年05月12日 17時21分31秒
神代植物公園でカルミアの花が見頃になっています。
花のかわいらしさからは想像もできないような大木が、上の方からのしかかってくるように広がります。
カルミア(Kalmia)はツツジ目ツツジ科カルミア属の常緑低木で、日本で一般的にカルミアと呼ばれるのはラティフォリア種(Kalmia latifolia)という種を指すということです。
日本へは、東京市長がアメリカにサクラを寄贈したお礼として、大正4年(1915年)にハナミズキなどとともに贈られてきたのが最初とされています。その為か、別名をアメリカシャクナゲと言いますが、シャクナゲではありません。原産地は北アメリカおよびキューバです。
5月上旬から6月中旬が花期で、まだまだ蕾の方が多いので、これから見頃を迎えます。
金平糖(コンペイトウ)状のかわいい蕾がたくさんありました。真上から見ると金平糖のようで、横から見ると明治の「アポロ」のように見えます。
「アポロ」の、いちごチョコレートの部分にそっくりで食べてしまいたくなるのですが、葉はグラヤノトキシンという有毒物質を含むそうなので要注意です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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