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BMW M1 Group 4 Racing Versionアート・カー2014年02月05日 11時55分40秒

2月1日から森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)で開催されている森美術館10周年記念「アンディ・ウォーホル展: 永遠の15分」。
会場入り口にあたる52階のセンターアトリウムでは、アンディ・ウォーホルがペインティングを施したBMW アート・カー#4(BMW M1 Group4 Racing Version)の実物が展示されています。
車両は、1979年にアンディ・ウォーホルが自ら絵筆を取りペインティングを施したBMW M1 Group4 Racing Versionです。
今回は、その制作風景を記録した映像と共に公開されています。
(FIAは、モータースポーツの基本となる車両規定を1980年までグループ1~9の数字で分けていました)
BMW アート・カー#4(BMW M1 Group4 Racing Version)
一見ペンキを塗りたくっただけの様なペイントですが、赤、水色、黄、緑で後ろに流れるような筆遣いは緻密な計算を感じられます。

BMW アート・カー#4(BMW M1 Group4 Racing Version)
色の境界線が滲んだような表現も逆にスピード感を感じさせるものとなっています。
アンディ・ウォーホルの初期の商業デザインに多く使われたプロッテド・ライン・ドローイング(非吸水性の紙の上に線を描き、吸水性のある紙で版画の様に写し取る技法。所々に点が付いたり、途中で切れたり滲んだりする繊細な線を生み出す)の様に、境界線がはっきりしない独特のタッチで描かれています。

リアバンパーにサインが入っています。
BMW アート・カー#4(BMW M1 Group4 Racing Version)

展示は森タワー52階のセンターアトリウム(53階の森美術館へ行くエスカレーターの下)なので、森美術館に入館しなくても見ることが出来ます。
ただ、52階に行くには少なくとも森アーツセンターギャラリーのラファエル前派展かアンディ・ウォーホル展か東京シティビューの入館券(いずれも一般1,500円)が必要です。
セット券は割安になります。
展示期日等はアンディ・ウォーホル展に準じます。


BMW M1のボディ・デザインは世界的 インダストリアルデザイナー、ジョルジュエット・ジウジアーロ率いるイタルデザインが手掛け、いかにもジウジアーロといったデザインになっています。
ミッドシップの駆動方式開発とシャシー関連の製造はランボルギーニ(のちに撤退)、開発はジャンパオロ・ダラーラ(ダラーラは現在もF3で圧倒的なシャシー供給シェアを誇る)という豪華版です。
直列6気筒DOHCエンジン、総排気量3,500㏄、最高出力470ps、最高時速307㎞/hを誇ります。


このアンディ・ウォーホルデザインの車はBMW Art Carsシリーズの4代目になります。

1975年のル・マン24時間耐久レース。そこに参加したBMW3.0SL にはアメリカの彫刻家アレクサンダー・カルダーによる芸術的なペイントが施されていました。
BMW Art Carsはこの技術と芸術の融合という試みから始まります。

以後、現在までに17台のアート・カーが誕生しています。
9代目は日本の日本画家・版画家の加山又造(1927-2004)が手掛け、最新の17代目はアメリカのデザイナー、ジェフ・クーンのデザインしたBMW M3 GT2が2010年のル・マン24時間耐久レースを走りました。

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