110形蒸気機関車 桜木町駅へ ― 2020年07月15日 17時40分40秒
横浜のJR桜木町駅に「新南口(市役所口)」という交通系IC専用改札口が6月27日(土)に開業し、ホテル「JR東日本ホテルメッツ 横浜桜木町」や商業施設「CIAL桜木町ANNEX」が入る「JR桜木町ビル」もオープンしました。
「JR桜木町ビル」の1階部分には、同駅が鉄道発祥の地だった歴史にちなみ、創業期に走行していた蒸気機関車(SL)の実物が展示されています。
1872年(明治5年)10月14日に、日本初の鉄道路線である新橋駅 - 横浜駅(現桜木町駅)間が開業しました。
日本初の鉄道開業にあたり、5形式の蒸気機関車10両がイギリスから輸入されました。
今回展示されているのはその内の1両で、「10号機関車」として新橋 - 横浜間で使用され、のちに「3号機関車」と呼ばれた、日本で一番古い蒸気機関車の一つです。
1909年(明治42年)、「110号」に名を改められ、1918年(大正7年)まで各所で活躍しました。
退役後は大宮工場内にあった「鉄道参考品陳列所」で技術者育成の教材として展示され、1961年(昭和36年)には「鉄道記念物」に指定されています。
1962年(昭和37年)に鉄道開業90周年を記念して開設された青梅鉄道公園に移され、2019年(令和元年)8月31日まで展示されていましたが、大宮工場で修復を行なったのち、旧横浜停車場であるこの地に戻ってきました。
当時日本に輸入された客車は全て英国製の上等車、中等車、緩急車で、外観や車内の構造はほぼ同じでした。両端に出入口を兼ねたオープンデッキがあり、車内は中央通路式でした。
展示の客車は鉄道開業時に撮影された車両写真や英国製古典客車図面、車両形式図等の記載寸法を参考に、中等車として再現したものです。
室内照明(オイルランプ)も、古文書や英国製の物を参考に電気式で再現したそうです。
昨年8月に青梅鉄道公園から撤去された際には鉄道ファンからその行き先を案じられていましたが、綺麗になって古巣に戻ってまいりました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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