1億円のトイレ ホテル雅叙園東京 ― 2020年07月17日 11時14分00秒
ユニセフの発表では、2017年時点で、「屋外排泄」(道端、野原、森、やぶ、水域、海岸、その他の屋外で排せつすること)と、「改善されていない衛生施設」(足場がないピット式トイレ、バケツに排せつし外に捨てる方式のトイレ、池や川の上に設置され排泄物がそのまま落ちる方式のトイレなど)で排泄をしている人が世界で13億7,400万人いるということです。
商業施設に行けばほぼ100%が温水洗浄便座付きで、駅のトイレでも温水洗浄便座の設置がどんどん進んでいる日本に住んでいる私たちは幸せですね。
そんな中、「1億円のトイレ」と言われるトイレがホテル雅叙園東京にあります。
ホテル雅叙園東京では「再現化粧室」と言っていますが、技を凝らした造作、華麗な漆芸、鮮やかな朱塗りの橋など、旧目黒雅叙園の化粧室を再現して造られたのでこのように呼びます。 美術品を含めた再現費用が1億円だったということで、俗に「1億円トイレ」と言われています。
案内の人も「こちらが1億円のトイレと言われている再現化粧室でございます。」と言っていたので、雅叙園としてもそれを売りにしているのかもしれません。
宴会場入口と見まごうばかりの豪華絢爛な入口です。入るのがはばかられます。はばかりだけに・・・
入口には木彫腰板の漆芸建具を備え付け、前室には保存漆芸品の意匠を参考にして制作された漆芸壁画が描かれています。
前室に入ると右が男性用、左が女性用に分かれていました。よかった、やっぱりトイレなんだ。
トイレの中に入ると小川が流れ、赤い橋が架かっています。
トイレの天井を埋め尽くす扇型の美人画や花鳥画には、金箔が惜しげもなく使われています。
これは、旧“香取の間”にあったものを新しく構成したということです。
個室の扉は朱色に塗られ、周りには螺鈿細工が施されています。
中も広々としていて、ドアと便座の間も広すぎるくらいです。ドアをノックされてもノックを返すことが出来ません。
個室の天井にも美人画が描かれていました。何だか常にみられているみたいで、用が足せないのであります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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