東京国立博物館のユリノキ ― 2021年04月26日 11時43分24秒
トーハク(東博)の愛称で親しまれている東京国立博物館のマスコットキャラクターも、マスクをしてのお出迎えです。
向かって左は「トーハクくん」。埼玉県熊谷市野原古墳群で出土された東京国立博物館所蔵の埴輪「踊る人々」がモデルになっています。 本名は「東 博 (あずま ひろし)」です。
右は「ユリノキちゃん」です。本名は「ノキ ユリ」です。
「トーハクくん」と「ユリノキちゃん」は、2012年に東京国立博物館140周年を記念し、トーハクの魅力を伝えるキャラクターとして誕生しました。2016年には広報大使に就任しています。
写真左上にある大きな木が「ユリノキ」です。
明治8~9年頃に渡来した30粒の種から育った一本の苗木が、明治14年に現在地に植えられたといわれ、以来博物館の歴史を見守り続けています。
このユリノキは東京国立博物館のシンボルのような存在で、当館は「ユリノキの博物館」「ユリノキの館」などとも呼ばれています。
博物館の本館は1923年(大正12年)の関東大地震で倒壊した為、新たに公募した設計から1937年11月に竣工、1938年11月に開館したもので、国の重要文化財に指定されています。
大きなユリノキに近づいて見ると、たくさんの花が咲いています。
ユリノキ(百合の木)の花はチューリップのような形をしています。
学名は「Liriodendron tulipifera」( tulipifera は“チューリップのような花を付ける”の意)といい、英名も「American tulip tree」と、チューリップを思わせる名称なのですが、日本では何故か「ユリノキ(百合の木)」といいます。
これは学名の属名「Liriodendron」が、古代ギリシア語:のλείριον (leirion) =「百合」 とδένδρον (dendron) =「樹」をあわせた造語で、そこから「百合の木」という和名が付いたようです。
英名で「アメリカン チューリップ ツリー」というのは北アメリカ中部が原産だからだと思います。
和名では、葉の形が半纏(はんてん)に似ていることから「ハンテンボク(半纏木)」、花が蓮(はす)の花を思わせることからレンゲボク(蓮華木)とも呼ぶようです。
いろいろな名前で呼ばないで欲しいですね。
ユリノキはモクレン目、モクレン科、ユリノキ属の落葉高木です。
黄緑色の花弁に赤い斑が入ったチューリップ型の花を5~6月頃に咲かせます。今年はサクラをはじめ、多くの植物の開花が早いようです。
花はまっすぐに上を向いていて花の中を見ることは難しいのですが、風にあおられて下を向いた瞬間を狙って撮ってみました。
東京国立博物館は、新型コロナによる緊急事態宣言を受けて、昨日(4月25日)から臨時休館しています。この写真は4月20日に撮影したものです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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