栄誉の殿堂入りのバラ(6)パパ・メイアン(Papa Meilland) ― 2021年05月21日 12時19分30秒
イギリスのロンドンに本拠地を置き世界37ヶ国のバラ会が加盟する、世界バラ会連合(World Federation of Rose Societies)が、3年に一度「世界バラ会議」という世界大会を開催しています。
1971年にニュージーランドで第1回大会が開催され、これまで第18回大会(デンマーク・コペンハーゲン)までが開催されています。
次回第19回大会は2022年10月にオーストラリアのアデレードで、20回大会は2025年5月に日本の福山市(広島県)で開催される予定です。
第19回大会は今年(2021年)10月に開催される予定でしたが、コロナ禍の為19回と20回の開催がそれぞれ延期されました。
世界バラ会議では、1976年の第3回大会(イギリス・オックスフォード)から、毎回1品種を「栄誉の殿堂入りのバラ」として選んでいます。 (2006年の第14回大阪大会では2品種が選ばれました)
本ブログでは、「栄誉の殿堂」入りをしたバラを、第3回大会で最初の殿堂入りをした「ピース」から、順に紹介しています。
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今回は、第8回大会(1988年、オーストラリア・シドニー)で選ばれた、「パパ・メイアン(Papa Meilland)」です。
パパ・メイアン(Papa Meilland) 作出年:1963年 作出国:フランス(メイアン Alain Meilland) 系統:ハイブリッド ティー (HT:Hybrid Tea)
ビロードがかるダークレッド色の薔薇です。深い赤色の薔薇を「黒ばら」といいますが、パパ・メイアンはその代表格とされます。ダマスク・モダン系の甘い香りが強くあります。
パパ・メイアンとは、この薔薇の作出者アラン・メイアンの祖父で、フランスの著名な育種会社メイアン社の商号を立ち上げた(1850年創立)アントワーヌ・メイアンの愛称です。
アントワーヌ・メイアンはアラン・メイアンのおじいちゃんになりますが、アラン・メイアンのお父さんは最初の殿堂入りをした名花「ピース」を作出したフランシス・メイアンです。「ピース」はフランスでは「マダム・アントワーヌ・メイアン」と呼ばれており、アントワーヌの妻=フランシスの母、クラウディアに捧げられています。
現在、メイアン社の社長はアラン・メイアンが務めています。
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