ユーロピアーナ(Europeana) バラ ― 2022年01月27日 08時43分00秒
「岡本太郎と夜 ― 透明な渾沌」岡本太郎美術館 ― 2022年01月27日 15時01分26秒
川崎市 岡本太郎美術館で、「岡本太郎と夜 ― 透明な渾沌」展が開催されています。
常設展ですが、私が好きな岡本太郎の作品、《 夜 》に焦点をあてた展示になっています。
5月8日まで開催されていますが、コロナ禍の為いつ休館になるか分からないので昨日行ってきました。
ポスターはおどろおどろしく、真ん中に“怖いおっさん”の顔がある、子供が見たら逃げ出しそうなデザインです。
「太陽の輝くとき、だが絢爛なる陽をあおいで、ふり向くと、広大な夜がひろがる。」と言うように、岡本太郎が太陽を見つめるとき、その眼差しは夜にもまた向けられていたのでした。
本展では、「夜」というキーワードによって岡本作品を読み解くことで、その新たな一面を考察しています。
常設展示室の最初の部屋では、暗闇で色とりどりに美しく光る作品たちが夜の世界へといざないます。
岡本太郎 《 若い時計台 》 1966年 アルミニウム、RC、金属、ライト
東京・数寄屋橋公園に立っている時計台の原型です。
岡本太郎 《星、花、人》 1971年 木、プラスティック、LED
名古屋の「オリエンタル中村百貨店(1977年から三越の傘下)」の外壁に1971年から設置された、「光るレリーフ大壁画」の原型です。
オリエンタル中村百貨店は、広告などで「天に星 地に花 人に愛」というキャッチフレーズを使っていました。
岡本太郎 《哄笑》 1986年 ステンドグラス
岡本太郎と評論家の花田清輝が発起人となり、総合芸術運動を掲げる「夜の会」という研究会が、1948年に発足しました。
会の名称は、当時岡本太郎のアトリエに掛かっていた作品 《夜》 にちなんで付けられたものです。
岡本太郎 《夜》 1947年 油彩、キャンバス
紺色の不気味な樹木に囲まれるように、背中にナイフを隠して一人凛と立つ女性。 その目の先には、稲妻のような真っ赤な火が充血した目のように燃えています。
悪魔の顔のような樹木の下から指のようなものが女性に忍び寄り、髑髏が上の方から様子を窺うように顔をのぞかせます。
スカートやリボンの柔らかいタッチに比して、ナイフの切先が女性の意を集中したかのように鋭く光るのです。
岡本太郎 《夜の会合》 1973年 油彩・キャンバス
岡本太郎 《黒い太陽》 1948年 油彩・キャンバス
常設の展示コーナーです。レリーフや立体作品の他に、《座ることを拒否する椅子》、《ひもの椅子》、《手の椅子》などが置かれ、椅子には自由に座れるフォトスポットになっています。
岡本太郎 《月の顔》 1981年 FRP
岡本太郎 《夢の樹》 1983年 FRP
「岡本太郎と夜 ― 透明な渾沌」開催概要
開催会場:川崎市岡本太郎美術館 常設展示場
開催期間:2022年1月20日(木)~2022年5月8日(日)
休館日:月曜日(3月21日、5月2日を除く)、2月24日(木)、3月22日(火)
開館時間:9:30-17:00 ※入館は16:30まで
入館料:
● 1月20日(木)~2月18日(金) ※常設展のみ開催
一般 500円 高・大学生・65歳以上 300円
● 2月19日(土)~5月8日(日) ※企画展「第25回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)」とのセット料金
一般 700円 高・大学生・65歳以上 500円
※中学生以下は無料
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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