レディ オブ メギンチ(Lady of Megginch) バラ ― 2022年05月28日 07時14分10秒
「写真と絵画−セザンヌより 柴田敏雄と鈴木理策」アーティゾン美術館 ― 2022年05月28日 18時42分56秒
東京・京橋のアーティゾン美術館で「ジャム・セッション 写真と絵画−セザンヌより 柴田敏雄と鈴木理策」が開催されています。
アーティゾン美術館では開館以来、石橋財団コレクションと現代美術家の共演、「ジャム・セッション」を定期的に開催しています。
今回のジャムセッションは、写真を作品創造のメディアとして選んだふたりの作家が、セザンヌの絵画作品を起点に、現代の写真と絵画の関係を問う試みです。
柴田は藤島武二、アンリ・マティス、ピート・モンドリアン、ヴァシリー・カンディンスキーや円空。鈴木はギュスターヴ・クールベ、クロード・モネ、ピエール・ボナールやアルベルト・ジャコメッティといった絵画の視点を織り交ぜて、写真を通じて作品の特異性とその魅力を提示しています。
ポール・セザンヌ 《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》 1904-06年頃 油彩・カンヴァス 66.2×82.1cm
柴田敏雄 《高知県土佐郡大川村》 2019年 発色現像方式印画 61.0×76.2cm アマナコレクション
展示風景
柴田敏雄は、日本各地のダムやコンクリート擁壁などの構造物のある風景を大型カメラで撮影し、精緻なモノクロプリントで発表しています。2000年代よりカラーの作品にも取り組み始め、その表現の領域を広げています。
柴田敏雄 《福島県南会津郡田島町》 1989年 ゼラチンシルバープリント 91.4×118.3cm アマナコレクション
展示風景
柴田敏雄は、円空が日本各地の霊山を巡り、その土地の山林の樹木より荒々しく彫り出された仏像と、皮や山の斜面の写真をコラボさせ、そのフォルムを2次元上で再構築しています。
円空 《仏像》 江戸時代 17世紀 木 高さ66.0cm 幅23.5cm 奥行15.3cm
展示風景
(左3点とも) 柴田敏雄 《グランドクーリーダム、ダグラス郡(ワシントン州)》 1996年 ゼラチンシルバープリント 77.2×96.5cm
(右3点は) 雪舟 《四季山水図》 室町時代 15世紀
ギュスターヴ・クールベ 《石切り場の雪景色》 1870年頃 油彩・カンヴァス 43.0×60.2cm
鈴木理策 《White 17 , A-31》 2017年 発色現像方式印画 95.2×119cmクロード・モネ 《睡蓮》 1903年 油彩・カンヴァス 81.5×100.5cm
鈴木理策 《水鏡 14 , WM-77》 《水鏡 14 , WM-77》 2014年 発色現像方式印画 各120×155cm
クロード・モネ 《睡蓮の池》 1907年 油彩・カンヴァス 100.6×73.5cmcm
展示風景
鈴木理策の「ミラー・ポートレート」は、モデルが自身の姿を見つめる姿をハーフミラー越しに撮影した肖像写真の連作です。撮影者の存在を消すことによって、見る・見られるという関係から解放されたポートレートとなっています。ハーフミラー越しに撮影した写真は反転し、鏡に映った自分を見る姿でプリントしています。
ジャコメッティは見えるものを見える通りに描き、かたちづくり、つくられたものの本質に迫る姿を追求した結果、対象がマッチ棒のように細くなったといいます。それは、鈴木理策の「今見ていること」を伝えようとする撮影姿勢と重なります。
アルベルト・ジャコメッティ 《ディエゴの肖像》 1954 - 55年 ブロンズ 高さ55cm 鈴木理策による展示風景
ピエール・ボナール 《桃》 1920年 油彩・カンヴァス 36.0×38.1cm
鈴木理策 《りんご21》シリーズ 各 2021年 発色現像方式印画 100×80cm
開催会場:アーティゾン美術館 6階展示室、4階展示室内ガラスケース
開催期間:2022年4月29日 (金・祝) 〜7月10日 (日)
休館日:月曜日
開館時間:10:00 ー 18:00(金曜日は20:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
入館料:一般 WEB予約 1,200円、当日 1,500円 (この料金で同時開催の展覧会も観覧できます)
※大学・専門学校・高校生無料 (要WEB予約)、中学生以下無料 (予約不要)
※障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料 (要予約)
チケット詳細は公式サイトへ(こちら)
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
最近のコメント