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草間彌生美術館「心の中の詩 A POEM IN MY HEART」2022年07月16日 18時23分40秒

東京都新宿区にある草間彌生美術館は、2017年10月に開館した、草間彌生自身が設立した美術館です。
絵画や立体作品、インスタレーションの展示に加え自由に閲覧できる書籍や資料なども置かれ、草間彌生の世界観にどっぷりと浸ることができます。
草間彌生美術館

その草間彌生美術館では、年に2回くらいのペースでテーマを変えて展覧会を開催しています。
今回のテーマは「心の中の詩 A POEM IN MY HEART」。

草間彌生は幼いころから、総合失調症による、繰り返し襲う幻視や幻聴に悩まされてきました。
その幻視や幻聴から逃れるために自分の内面をを絵にし始めた草間は、幻覚体験や心に湧き上がるヴィジョンなど、きわめて個人的なものを創作の源泉としています。
本展では、内からあふれ出すイメージの数々や心の葛藤をありのままに映し出した、シュルレアリスムを彷彿とさせる草間の多様な作品を、絵画、立体作品、インスタレーション、資料映像など46点で紹介しています。

草間彌生 《真夜中に咲く花》 2010年 FRP、ウレタン塗料、鉄 300×175×210cm

「草間彌生」というと、「あっ、あの水玉の・・・」という人は多いですね。
存在しないものが見える幻視や存在しない人の声が聞こえる幻聴などの病気で、世界が水玉だらけに見えていたという草間は、幻覚を描きとめる絵を描き始めました。
多くの草間作品の特徴である、水玉模様や網模様などの同一のモチーフの反復によって絵画の画面や彫刻の表面を覆うことは、彼女が自らの心の中の病と闘うための手段だったのではないでしょうか。


部屋全体を用いたインスタレーションです。
無限に反復、増殖した水玉の中に自分自身を埋没させて、世界と自分の境目をなくそうとしたこの作品では、まるで私たち自身も水玉となって空間の中に消えてしまうかのような錯覚を覚えます。そうした感覚を草間は「自己消滅」と呼び、ありふれた日常の中に独自の世界観を創り出しています。
モニターに映っているのは、自作自演で歌を歌う草間彌生です。
草間彌生 《I'm Here, but Nothing》 2000/2022年 蛍光ステッカー、ブラックライト、家具、日用品 サイズ可変

屋上ギャラリーに展示されている立体作品です。
草間彌生 《命》 2015年 FRP、タイル 227×φ110cm、200×φ95cm、152×φ75cm、125×φ60cm、105×φ50cm

エレベーターの中も水玉模様で溢れています。ここでもやはり、水玉に吸い込まれてしまうような錯覚を覚えます。
エレベーターの中

ショップでは過去の展覧会公式図録やオリジナルグッズなどを販売しています。


草間彌生「心の中の詩」開催概要
開催会場:草間彌生美術館 (東京都新宿区弁天町107)
開催期間:2022年3月3日(木)~8月28日(日)
休館日:月、火、水(祝日を除く)
開館時間:11:00~17:30 (定員制・各回90分)
観覧料金:一般 1100円 / 小中高生 600円 / 未就学児無料
  ※日時指定の予約・定員制(各回90分)
  ※美術館窓口での取り扱いはなし。チケットは美術館ウェブサイトのみで販売(こちら



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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