ダース・ベイダー?(Aristolochia salvadorensis) ― 2023年03月09日 10時22分32秒
神代植物公園の大温室で、アリストロキア・サルバドレンシス(Aristolochia salvadorensis)が咲いていました。
中央アメリカのエルサドバドルなどに生息する、コショウ目、ウマノスズクサ科、ウマノスズクサ属の非耐寒性常緑小低木です。
地面に沿って花茎が伸び、濃い赤褐色の風変わりな花(実際は萼)を1つずつ付けます。
花期は通年で、1つの花が咲き続けるのは約1週間ですが次々と別の花が咲き、年間を通じ何回も咲くといいます。
花弁は退化しており、花弁のように見えるのは3枚の萼片(花の上部左右に2枚、下部に1枚)が合着してできた萼筒(がくとう)といわれるものです。
食虫植物の一種で、萼筒の中心付近にある2つの白い模様は、昆虫をおびき寄せるためのものだといわれています。
2つの白い眼と茶色のマントを被ったような花(萼)が、映画「スターウォーズ」に登場するアンチヒーロー「ダース・ベイダー(Darth Vader)」に似ていることから、「ダース・ベイダーの花」とも言われます。
ウマノスズクサ属(学名:Aristolochia)の植物に含まれるアリストロキア酸 (Aristolochic acid) は、腎機能障害を起こさせる腎毒性や、発癌(がん)性もあるといわれます。 「アリストロキア・サルバドレンシス」も、植物界のアンチヒーローかもしれませんね。
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