村上隆《お花の親子》@六本木ヒルズ ― 2020年12月02日 11時40分59秒
東京藝術大学大学院研究科卒で博士号も持つ現代美術家「村上隆」さんの新作、《お花の親子》が六本木ヒルズのエントランスにあたる66プラザに登場しました。
高さ約10メートルの金色に輝く 《お花の親子》 は、コロナ禍にあってもアートの力で「元気」や「希望」を世界に届けようという思いが込められています。
村上隆さんは、「本作は大人でも批評家でもなく子どもがメインターゲット。いろいろなお子さんに楽しんでほしい」と語っています。
床面はコンクリートなどではなく、カーペットのような素材です。優しいぬくもりを感じます。
村上隆 《お花の親子》 Haha Bangla Manus 2020年 素材:ブロンズ・金箔
高さ1,000.1cm 幅647.1cm 奥行465.5cm
The Bloodstone Public Collection Courtesy Gagosian With the cooperation of Kaikai Kiki Co., Ltd. ©2020 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved.
この作品は正面からだけではなく、360度どこから見ても楽しめる醍醐味があります。
後ろ側に回ってみると、お花が微笑んでいます。
口元は微笑んでいますが、目を閉じた「まつ毛」が一瞬涙のように見えるのは、自身が社長を務める会社・カイカイキキが倒産の危機に陥った時(7月、Instagramにて公表)の大きな困難の中で制作された苦痛が、明るい表情の中に隠れているのでしょうか。(倒産は免れています)
村上隆さんは、「僕の作品はハッピーなキャラクター達がニコニコしているので、僕の人格や制作現場も朗らかなハッピーなモノと勘違いしている人が大半だが、夢の創造には本当に吐き気を催すほどの苦渋がいつも隣に居る」とも語っています。
夜になると、六本木ヒルズ・森タワーを背に、金色の《お花の親子》が眩く輝きます。
高さ1,000.1cm 幅647.1cm という、この1ミリの半端は村上隆さんのこだわりでしょうか。
今回の巨大な彫刻作品は外注したものではなく、自身の工房内でゼロから3Dソフトを使用して完成させた初の作品だということです。金箔の厚みなど、単なる偶然で1ミリ大きくなってしまっただけでしょうか。
私は村上隆さんの計算で、1ミリという数字を出したと思いますが・・・・・
展示は2021年5月末までの予定だということです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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