草間彌生美術館(YAYOI KUSAMA MUSEUM) ― 2024年05月31日 10時27分50秒
東京都新宿区にある「草間彌生美術館(YAYOI KUSAMA MUSEUM)」で、「草間彌生、具象を描く」展が開催されています。
1929年(昭和4年)生まれの草間彌生は、16歳の時に並み居る大人の画家たちに混じりながら「第一回全信州美術展覧会」で入選を果たしています。
10代の頃の草間彌生のスケッチブックには、対象を的確に描きとめた動植物の写生が多く残されているといいます。(残念ながら今まで私には見る機会がありませんでしたが)
本展は、1945年頃のスケッチを含む1940年代から現在までに草間が制作してきた、具象作品の多様な展開に着目した展覧会になっています。
1957年に渡米する前のスケッチや日本画をはじめ、70~90年代に集中的に取り組んでいたコラージュ、1979年に着手して以降おびただしい点数を手がけている版画などには、具象的な描写が多く見られ、それらの中に頻出する動植物や日用品といった親しみやすい身近なモチーフの作品を紹介しながら、2024年の最新作までを幅広く展開しています。
1960年代に初めて発表したボートを用いたソフト・スカルプチュアの最新作です。この作品は世界初公開だということです。
※ソフト・スカルプチュア(Soft sculpture)は彫刻の一種で、織物、フォームラバー(気泡ゴム)、それらに類似した素材で作られたものです。
草間彌生 《赤熱の海を行く》 2024年 詰め物入り縫製布、ボート、オール、ピクニックセット、帽子、造花、アクリル 68×263×128cm (下の写真は部分)
2017年に草間彌生美術館が開館しました。本作は開館を記念して制作された、ミラールームのインスタレーションです。常設ではなく、本展のために再設されたものです。
草間彌生 《無限の彼方へかぼちゃは愛を叫んでゆく》 2017年 ミクストメディア 212×150×150cm (下の写真は部分)
草間彌生が最も好んで描く南瓜(かぼちゃ)と水玉模様の作品、巨大な南瓜の最新作です。背面には『YAYOI KUSAMA 2024』とサインが入っています。
草間彌生 《大いなる巨大な南瓜》 2024年 繊維強化プラスチック(F.R.P.)、ウレタン塗装 245×φ260cm (下の写真は部分)
エレベーターの中にも赤い水玉がたくさん浮かんでいます。
図録は、同じサイズに統一して展覧会ごとに発行しているので、本棚にきれいに並びます。
今回はNo.013になり、バックナンバーも美術館で販売しています。 20.8×23cm、64ページで、税込2,400円でした。
「草間彌生、具象を描く」開催概要
開催会場:草間彌生美術館
開催期間:2024年4月27日(土)~ 2024年9月1日(日)
開館日:木・金・土・日曜日および国民の祝日
休館日:月・火・水曜日
開館時間:11:00〜17:30
観覧料金:一般 1,100円 小中高生 600円 未就学児は無料
入場は日時指定の完全予約・定員制(各回90分)です。毎月1日10時に翌々月分のチケット販売を開始します。
詳細は美術館チケットサイトへ(こちら)
大変人気があるようで、今日午前10時時点で今日・明日・明後日のチケットは完売になっています。当日券の販売はありません。
私が行った時の来館者は2/3位が外国人で、欧米系の人と東南アジア系の人が半々くらいでした。
欧米系の人たちは、時間をかけてじっくりと作品を鑑賞してくれています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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