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草間彌生美術館「EVERY DAY I PRAY FOR LOVE」2023年01月30日 16時16分16秒

草間彌生美術館へ行ってきました。
今までなら直近でも希望の日時を簡単に予約が取れたのですが、今回は2月分の初回時間帯はすべて完売しています。
ルイヴィトンとのコラボが話題になっているので、その影響で観覧者が多いのでしょうか。

住所は東京都新宿区弁天町で、外苑東通り沿いの住宅街の中にある4階建ての建物が丸ごと美術館になっています。

今回の展示は、「毎日愛について祈っている(EVERY DAY I PRAY FOR LOVE)」という新シリーズの作品を中心に構成されています。

会場入口にはピンクの大きなバルーンがたくさんあり、入館者の行く手に迫ってきます。
草間彌生 《水玉強迫》 1996 / 2022年 ミクストメディア サイズ可変

草間彌生が自らの幻覚体験から着想したインスタレーション作品です。
赤・青・黄・緑・橙の蛍光色の水玉が部屋の中を埋め尽くします。ずっと見ていると、水玉のひとつになって空間の中に漂い消えていくような錯覚を覚えます。
こうした自他の境目が消滅するような感覚を草間彌生は「自己消滅」と呼んでいます。
草間彌生 《 I'm Here, but Nothing 》 2000 / 2022年 蛍光ステッカー、ブラックライト、家具、日用品 サイズ可変

金と銀のモザイクタイルに、カラフルな水玉が施された作品です。
うごめく触手や植物の芽のような形状は、男性器への内的な強迫観念を作品化したもので、1960年代以降、立体作品に頻出するモチーフだといいます。
草間彌生 《命》 2015年 F.R.P、タイル 227×φ110cm 200×95cm 192×75cm 125×60cm 103×50cm

草間彌生美術館の企画展は、2017年10月から始まった開館記念展から10回目を数えますが、展覧会図録はサイズが統一されているので、書棚にきれいに並びます。
私は4冊しか持っていませんが・・・

地味なデザインのトートバックがあったので、買ってきました。《永遠の人類愛の道しるべを私が見出した時》という作品のようです。


草間彌生「毎日愛について祈っている(EVERY DAY I PRAY FOR LOVE)」開催概要
開催会場:草間彌生美術館
開催期間:2022年10月7日(金)~ 2023年2月26日(日)
開館日:木・金・土・日曜日および国民の祝日 
休館日:月・火・水曜日
開館時間:11:00〜17:30 
観覧料:一般 1,100円(税込) 小中高生 600円(税込) 未就学児は無料



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

アーティゾン美術館「石橋財団コレクション選」2023年01月14日 16時37分44秒

東京・日本橋のアーティゾン美術館で開催されている「石橋財団コレクション選」。今回のコレクション選は、日本でもよく知られた画家の作品が数多く展示されています。

日本人に愛好者が多い印象派の画家を中心に、日本の著名画家の近代絵画や屏風絵が並びます。
マネ、モリゾ、ゴンザレス、カイユボット、ルノワール、カサット、ブラックモン、ゴーガン、ゴッホ、マティス、シニャック、シスレー、ピサロ、セザンヌ、ピカソ、モネ、クレー、カンディンスキー、草間彌生、岸田劉生、藤田嗣治、黒田清輝、藤島武二などなど・・・・・

エドゥアール・マネ 《自画像》 1878-79年 油彩・カンヴァス 95.4×63.4cm (以降全て公益財団法人石橋財団所蔵)

ピエール=オーギュスト・ルノワール 《すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢》 1876年 油彩・カンヴァス 97.8×70.8cm

フィンセント・ファン・ゴッホ 《モンマルトルの風車》 1886年 油彩・カンヴァス 48.2×39.5cm

アンリ・マティス 《縞ジャケット》 1914年 油彩・カンヴァス 123.6×68.4cm

ポール・セザンヌ 《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》 1904-06年頃 油彩・カンヴァス 6.2×82.1cm

ヴァシリー・カンディンスキー 《自らが輝く》 1924年 油彩・カンヴァス 69.5×59.5cm

クロード・モネの作品は一つの展示室にまとめられ、「モネの部屋」のようになっています。
展示風景

クロード・モネ 《睡蓮の池》 1907年 油彩・カンヴァス 100.6×73.5cm

クロード・モネ 《アルジャントゥイユ》 1874年 油彩・カンヴァス 43.0×70.0cm

藤島武二 《黒扇》 1908-09年 油彩・カンヴァス 63.7×42.4cm (国重要文化財)

草間彌生 《無題(無限の網)》 1962年頃 油彩・カンヴァス 132.1×132.1cm

岸田劉生 《麗子像》 1922年 テンペラ・カンヴァス 41.0×31.9cm

狩野典信 《松梅図屛風》 江戸時代 18世紀 紙本金地墨画 各180.0× 544.0cm


「石橋財団コレクション選」開催概要
開催会場:アーティゾン美術館 4階展示室
開催期間:2023年2月5日(日)まで
休館日:月曜日
観覧料金:ウェブ予約チケット1,800円、当日チケット(窓口販売)2,000円、学生無料(要ウェブ予約)
  ※この料金で「パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂」展を含む同時開催の展覧会を全て観覧できます。
  ※特集コーナー展示「Art in Box ーマルセル・デュシャンの《トランクの箱》とその後」も開催中です。



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

香取慎吾 個展「WHO AM I 」に行ってきました2023年01月12日 08時32分04秒

渋谷ヒカリエで開催されている香取慎吾の個展「WHO AM I ーSHINGO KATORI ART JAPAN TOURー」のチケットを貰ったので行ってきました。
私は香取慎吾には興味がなく、チケットを買ってまで行く気は全く無かったのですが、タダなら行ってみよう、ということで・・・

香取慎吾は、2018年にパリ・ルーブル美術館で自身初の個展「NAKAMA des ARTS」を開催して以来、バラエティ、音楽、ファッションなどに加え、アーティストとしても大きく注目されており、今回は国内2回目の個展になります。

WHO AM I ーSHINGO KATORI ART JAPAN TOURー

混雑を避けるために、入場プレゼントが終了する日を待って行ったのですが、開場10分前に着いたら50人くらいの人が並んでいました。
香取慎吾「WHO AM I ーSHINGO KATORI ART JAPAN TOURー」

入口のパネルです。
香取慎吾「WHO AM I ーSHINGO KATORI ART JAPAN TOURー」

人気の「くろうさぎ」が部屋の中央でクルクル回っていました。
WHO AM I ーSHINGO KATORI ART JAPAN TOURー

展示風景
香取慎吾「WHO AM I ーSHINGO KATORI ART JAPAN TOURー」

展示風景
香取慎吾「WHO AM I ーSHINGO KATORI ART JAPAN TOURー」


香取慎吾「WHO AM I ーSHINGO KATORI ART JAPAN TOURー」
《 アッシャーG 》

子供の落書きのような作品もありますが、著名な美術家の作風をよく研究して自分なりに上手に表現しているな・・・という印象でした。
こうと思ったら貫く強い意志を感じられる作品群です。


渋谷ヒカリエ11階から見る渋谷の街並みです。
手前左側は地下鉄銀座線渋谷駅の屋根、その右にバスロータリーがあり、その右奥には銀座線とクロスして山手線が走ります。
山手線の電車の向こうに見える交差点は、よくテレビに映る渋谷駅前のスクランブル交差点です。
交差点の向こうに小さく「SHIBUYA 109」が見えます。


開催会場:渋谷ヒカリエ9階 ヒカリエホール ホールA
開催期間: 2022年12月7日(水) ~ 2023年1月22日(日)
休館日:1月1日以外は無休
開催時間: 平 日 12:00~19:00 (最終入場 18:30)金曜日は20:00まで営業 (最終入場 19:30)
       土 曜 11:00~20:00 (最終入場 19:30)
       日・祝 11:00~18:00 (最終入場 17:30)
観覧料金:一般:平日:2,300円 土日祝:2,500円 中高生:平日:1,300円 土日祝:1,500円
  ※チケット詳細は公式チケットサイトへ。(こちら


本会場終了後巡回します(会場・会期は全て予定)
【大阪会場】グランフロント大阪 2023 年 4 月
【福岡会場】福岡市美術館 2023 年 7 月
【石川会場】金沢 21世紀美術館 2023 年 9 月
【福島会場】とうほう・みんなの文化センター[福島県文化センター]



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

「パリ・オペラ座−響き合う芸術の殿堂」アーティゾン美術館2023年01月07日 16時05分57秒

東京・日本橋にあるアーティゾン美術館で、「パリ・オペラ座 − 響き合う芸術の殿堂」展が開催されています。
アーティゾン美術館

パリ・オペラ座は、バレエやオペラの輝かしい殿堂としてよく知られた劇場です。建築家シャルル・ガルニエの設計により1875年に完成した「ガルニエ宮」を、人々は「パリ・オペラ座」と呼んできました。
オペラ・バスティーユ(Opéra Bastille)が新たに完成した1989年までは、オペラ公演の中心的存在でした。

本展では、パリ・オペラ座の歴史を17世紀から現在までたどりつつ、さまざまな芸術分野との関連性を示すことで、その魅力を「総合芸術」的な観点から浮き彫りにします。
ドガやマネの名作絵画を筆頭に、彫刻、舞台美術、衣装、楽譜に至るまで、フランス国立図書館をはじめとする国内外から集められた約250点の作品により、芸術的、文化的、社会的な視野からパリ・オペラ座の多面的な魅力を紹介しています。
パリに行かなくても豪華絢爛なパリ・オペラ座を肌で感じられる、そんな展覧会です。


アルフォンス・ミュシャ 《『夢(ル・レーヴ)』の衣装デザイン(ヒロインのダイタ役に マウリ)》 1894年 リトグラフ、手彩色 30.2×22.2cm 兵庫県立芸術文化センター  薄井憲二バレエ・コレクション

展示風景

エドガー・ドガ 《舞台袖の3人の踊り子》 1880–1885 年頃 油彩・カンヴァス 54.6×64.8cm 国立西洋美術館蔵

展示風景
エドガー・ドガ 《右足で立ち、右手を地面にのばしたアラベスク》 1882–1895年 ブロンズ H. 27.5cm 石橋財団アーティゾン美術館蔵

エドゥアール・マネ 《オペラ座の仮面舞踏会》 1873年 油彩・カンヴァス 59.1×72.5cm ワシントン、ナショナル・ギャラリー蔵

藤田嗣治 《オペラ座の夢(『魅せられたる河』より)》 1951年刊行 エッチング、カラーエッチング 31.3×41.5cm 石橋財団アーティゾン美術館蔵


公式図録はA4変形サイズ、本文372ページという分厚い本で、本展出品作品の図版に加え、作品解説、論考等も掲載しています。これを読み切るのは大変です。
でも、価格は税込2,860円と、普通の図録並みです。


パリ・オペラ座直輸入の「トートバック」と「ポーチ」を売っていたので買ってきました。
ボルドー色でベルベット風の生地に金文字の豪華な作りですが、トートバッグ 3,190円、ポーチ 2,640円という安価なものなので、化学繊維製だと思います。 パリ・オペラ座のお土産品ですね。
パリ・オペラ座 トートバック&ポーチ



開催期間:2022年11月5日[土] - 2023年2月5日[日]
今後の休館日:月曜日(1月9日は開館)、1月10日
開館時間:10:00ー18:00(毎週金曜日は20:00まで)  ※入館は閉館の30分前まで
入館料金:日時指定予約制
  ウェブ予約チケット 1,800円、当日チケット(窓口販売)2,000円、学生無料(要ウェブ予約)
  ※当日チケット(窓口販売)はウェブ予約枠に空きがある場合に販売します。
  ※中学生以下はウェブ予約不要(無料)です。
 この料金で同館で同時開催の展覧会を全て観覧できます。
詳細は公式チケットサイトへ(こちら



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

美をつむぐ源氏物語―めぐり逢ひける えには深しな―2022年12月23日 08時27分37秒

上野の東京都美術館で開催されている「美をつむぐ源氏物語 ― めぐり逢ひける えには深しな ―」と、同時開催のコレクション展「源氏物語と江戸文化」を観てきました。

会場入口の案内ポスターです。「展覧会 岡本太郎」のチケット提示で入場無料と書いてあります。
「展覧会 岡本太郎」は観ているのですが、QRチケットなので使った後は消去してしまっています。
チケット購入サイトから届いたメールを探してみると、ありました。メールに10月18日9:30入館のチケットへのリンクがあったので、早速QRチケットを表示して、タダで入場できました。
めでたし めでたし。

1,000年以上前、1008年の平安時代に初出されたといわれる、紫式部が執筆した「源氏物語」をテーマとした展覧会です。
本展では、絵画・書・染色・ガラス工芸という多彩なジャンルの7人の作家による、美の源泉としての「源氏物語」の新しい表現を紹介し、【第1章 和歌をよむ】【第2章 王朝のみやび】【第3章 歴史へのまなざし】の3つの章で構成されています。
平安時代の貴族社会を描いた優美な物語が現代社会によみがえります。

【第1章 和歌をよむ】

鷹野理芳 《垣間見 玉鬘「蛍の巻」より》 2022年 紙本墨書 25.2×30.5cm 作家蔵

源氏物語54帖、各巻の贈答歌108首を扇に描いて作品にしたものです。写真は部分ですが、全体では古代歌垣の山をイメージして扇が並びます。
鷹野理芳 《生々流転Ⅱ~響~54帖・贈答歌「桐壺の巻から夢浮橋の巻」まで》(部分) 2022年 紙本墨書 各15.0×33.5cm 作家蔵


【第2章 王朝のみやび】

玉田恭子は、流れる時間、切り取られた空間、それらにまつわる情感をガラスの中に封じています。
玉田恭子 《湧紫渦(とうしか)》 2019年 宙吹き(ちゅうぶき)、キルンワーク、ラスター彩 30.0×20.0×27.0cm 作家蔵

青木寿恵の作品は、天然染料の草木染めを用いた、独自の手書き更科です。
青木寿恵 《季それぞれの》 制作年不詳 シルク 205.0×94.0cm 寿恵更科ミュージアム蔵

「源氏物語」の、華やかさの中に漂う情緒を着物に表現しています。(写真は部分)
青木寿恵 《源氏物語》(部分) 1976年 綸子(りんず) 身丈166.0×裄61.5cm 寿恵更紗ミュージアム蔵

展示風景

石踊達哉は、花鳥風月をテーマに、現代的に捉えた日本の美の世界を追求した作品を制作しています。
石踊達哉 《「橋姫の帖」より 有明月》 1997年 紙本著色 160.0×360.0cm(六曲一双) 講談社蔵


【第3章 歴史へのまなざし】

人物の背景には源氏物語絵巻を再現した絵画が細密に描かれています。実はこれを描いているのはカラーボールペンです。太さが違うカラーボールペンを使い分け、独自の手法で描かれているということです。
渡邊裕公 《千年之恋 ~源氏物語~》 2016年 カラーボールペン、カンヴァス 130.0×194.0cm 作家蔵

本展会場で配布される作品リストには、「源氏物語」の第1帖から第54帖までのあらすじと、主要登場人物関係図が含まれています。


本展と同時開催で、コレクション展「源氏物語と江戸文化」も開催されています。入場は無料です。
江戸文化のなかで多様な広がりを見せる源氏物語について、東京都江戸東京博物館のコレクションと共に展示しています。
印刷技術の普及などにより、江戸時代には貴族や武士だけでなく、庶民にも源氏物語が浸透します。
同展は、絵画資料や型染に用いる型紙などを展示し、江戸文化における源氏物語の受容を紹介しています。

狩野惟信、狩野栄信/画 《十二ヶ月月次風俗図》七月~十二月  江戸時代 19世紀 絹本著色 東京都江戶東京博物館葳[展示期間:12/20~1/6](前期、後期で入替をしています)

歌川豊国(三代)/画 蔦屋吉蔵/版 《夏座舗月夕顔》 1852年(嘉永5年) 錦絵

歌川豊国(三代)/画 《無題[琴を弾く藤の方]》(部分) 1847~52年(弘化4年~嘉永5年) 錦絵 [展示期間:12/20~1/6]

着物の型染に使用する型紙から、源氏物語から生まれた文様を紹介しています。
《長板中形型紙 源氏香に菊》 明治~大正時代 20世紀 東京都江戸東京博物館蔵


美をつむぐ源氏物語 ― めぐり逢ひける えには深しな ―」、「源氏物語と江戸文化」開催概要
開催会場:東京都美術館 ギャラリーA・C
開催期間:2022年11月19日(土)~2023年1月6日(金)
休室日:12月29日(木)~2023年1月3日(火)
開室時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
観覧料:一般 500円  / 65歳以上 300円 / 学生以下無料 (一般以外は要証明)
無料対応や割引など、詳細は公式ホームページをご覧ください。(こちら
※「源氏物語と江戸文化」はギャラリーBで開催。観覧無料。



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

「ヴァロットン ― 黒と白」三菱一号館美術館2022年12月03日 18時12分09秒

丸の内(東京都)にある三菱一号館美術館へ「ヴァロットン ― 黒と白」展を観に行ってきました。
三菱一号館美術館

スイスに生まれ、19世紀末パリの前衛芸術家グループ「ナビ派」に属したフェリックス・ヴァロットン(1865年~1925年)は、黒一色の木版画にこだわり続け、斬新な視点とフレーミング、モティーフの単純化やダイナミックな人物表現など、木版画に独自の境地を切り開きます。
本展では、希少性の高い連作〈アンティミテ〉〈楽器〉〈万国博覧会〉〈これが戦争だ!〉の揃いをはじめ、ヴァロットン芸術の真骨頂ともいえる「黒と白」で構成された木版画や資料など約180点を一挙に公開しています。
又、同じ時代を生きた画家、ロートレックの作品と比較できるコーナーもあります。

展示風景 フェリックス・ヴァロットン 《息づく街パリ 口絵》 1894年 ジンコグラフ 21.8×31.4 cm

展覧会は次の5つの章と特別展示で構成されています。
CHAPTER 1 「外国人のナビ」ヴァロットン―木版画制作のはじまり
CHAPTER 2 パリの観察者
CHAPTER 3 ナビ派と同時代パリの芸術活動
CHAPTER 4 アンティミテ:親密さと裏側の世界
CHAPTER 5 空想と現実のはざま
特別関連展示 ヴァロットンとロートレック 女性たちへの眼差し

展示風景

「死」をテーマに制作した木版画の一つです。左下に書かれた「L’ASSASSINAT(暗殺)」というタイトルが刺激的ですが、その場面を直接的に描写せず、腕が暗示的に描かれています。
フェリックス・ヴァロットン 《暗殺》  1893年 木版 14.7×24.7 cm

パリ6区にあるリュクサンブール公園の夕暮れの情景を描いた、油彩画です。ナビ派の影響が感じられる作品です。
フェリックス・ヴァロットン 《公園、夕暮れ》 1895年 油彩、厚紙 18.5×48.5 cm

表紙を含む23点のリトグラフで構成された《罪と罰》全作品が壁面のスライドショーでも紹介されています。
展示風景

私の好きな作品です。
一見すると無邪気な子どもたちが描かれているように見えますが、よく観察すると、群れをなす子どもの中にいるのは警官と連行される貧しい身なりの男性です。無邪気ゆえに時に残酷さを伴う子どもの本質を風刺的に表しています。
フェリックス・ヴァロットン 《可愛い天使たち》 1894年 木販 14.8×24.5 cm


本展のチラシは会場出口に置かれています。チラシの裏表紙上部にはスタンプを押す空欄があり、設置されているスタンプを押すことができます。スタンプは3種類ですが、3つの期間に分けそれぞれ1種類しか押せません。

展覧会図録は縦25cm・横22cm、240ページで、エッセイ「領域としての黒(平野啓一郎)」、「ヴァロットンのこと(江國香織)」なども収録されています。
税込2,420円で、筑摩書房発行なので一般書店でも購入することができます。


開催会場:三菱一号館美術館   
開催期間:2022年10月29日(土) 〜 2023年1月29日(日)
休館日:月曜日、12月31日、1月1日
  ※12月26日、1月2日、1月9日、 1月23日は開館
開館j時間:10:00〜18:00  入館は閉館の30分前まで
  ※金曜日と会期最終週平日、第2水曜日は21:00まで
観覧料金:一般1,900円 高大生1,000円 中学生以下無料
  ※障がい者手帳をお持ちの方は半額、付添の方1名まで無料。
  ※詳細は展覧会公式サイト(こちら)で確認をお願いします。



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

「野口里佳 不思議な力」東京都写真美術館2022年11月27日 11時58分48秒

東京都写真美術館、入館口側壁面
東京都写真美術館

東京都写真美術館で、写真展「野口里佳 不思議な力」が開催されています。

野口里佳は、水中や高地、宇宙といった未知の領域と人間との関わりをテーマにした作品を手がけ、近年では日常や周囲に満ちる無数の小さな謎の探求を通して、見るものの感覚や想像を解き放つような表現を追求している写真家です。

本展では、時間や場所も超えていく写真の「不思議な力」に導かれるように、野口里佳がこれまでに出会ってきた様々な現象や光景が描き出されています。

初期作品「潜る人」から、新作「さかなとへび」や「とぶもの」、「ヤシの木」をはじめ、父親が遺したカメラを用いて自身の日常を撮影した作品「父のアルバム」、「不思議な力」の最新作などが写真や映像、ドローイングなど50点の作品で構成されています。




図録は、吉本ばなな「里佳ちゃんの謎」、石田哲郎(東京都写真美術館 学芸員)「不思議な力に導かれて 野口里佳の写真と映像」という寄稿を含む、H263mm × W228mm、136ページで、3,630円(税込)になります。


開催会場:東京都写真美術館 2階展示室
開催期間:2022年10月7日(金)-2023年1月22日(日)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館、翌平日休館)
     年末年始(12/29-1/1、1/4) ※12/28、1/2、1/3は臨時開館
開館時間:10時-18時(木・金は20時まで) ※入館は閉館の30分前まで
観覧料金:一般700円 / 学生560円 / 中高生・65歳以上350円
  ※1月21日(土)は開館記念日の為無料
各種割引や他展覧会との割引料金がありますので、詳細は展覧会公式サイトと「ご利用案内」を確認してください。
  ※本展はオンラインによる日時指定予約を推奨しています。



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

星野道夫「悠久の時を旅する」東京都写真美術館2022年11月26日 17時13分43秒

1996年8月、カムチャッカ半島でテレビ番組のための取材中にヒグマに襲われて、43歳の若さで非業の死を遂げた星野道夫。
大学1年生の時に「ALASKA」という洋書に掲載されたエスキモーの村の空撮写真に魅せられてアラスカに渡り、、アラスカの自然と人々をテーマに写真と文章で発表してきました。
没後26年を経た現在においても、心を打つ大自然やそこに住む動物たち、そして人々の写真を通して多くの人の心を魅了し続けています。

そんな星野道夫の写真展「悠久の時を旅する」が、東京都写真美術館で開催されています。

展覧会チラシです。

展覧会は、
Prologue:1973年、シシュマレフへ アラスカとの出会い
第1章:生命の不思議 極北の動物たちとの出会い
第2章:アラスカに生きる 人々との出会い
第3章:季節の色 自然との出会い
第4章:森の声を聴く 神話との出会い
第5章:新しい旅 自然と人との関わりを求めて
の6つのテーマで構成され、20歳のときに初めて足を踏み入れたアラスカの村の記録から、亡くなる直前まで撮影していたロシアのカムチャッカ半島での写真までを、147点の写真と26点の資料で展覧しています。

NHKが今年12月放送予定の、星野道夫特別番組を収録の為訪れた自宅で発見された、愛用のカメラ「フジパノラマG617プロフェッショナル」と、そのカメラに収められていたリバーサルフィルムとコンタクトプリントも展示されています。
2022/11/12 NHK NEWS WEB 「写真家 星野道夫さんが撮影した写真か 雪原や動物など6枚確認」はこちら
2022/11/21 NHK WEB特集「26年ぶりの発見 星野道夫のカメラと奇跡の写真」はこちら
NHK「ワイルドライフ」(12月5日 20時~21時(NHK-BSP/BS4K))」と「ダーウィンが来た!」(12月18日 19時30分~20時(NHK総合))で星野道夫の特集が組まれています。


星野道夫「悠久の時を旅する」という写真集は2012年12月に発行され、それに合わせて東京ミッドタウンの「FUJIFILM SQUARE」で同名の写真展も開催されました。
本展はこの写真展を再構築し、あらたに代表作を加え、星野道夫の世界をより深く掘り下げた展示になっています。
2012年に発行された写真集「悠久の時を旅する」も、星野道夫の代表作10点と寄稿文3編を加え、装いを新たに「新版 悠久の時を旅する」として2020年10月に刊行されています。(税込2,750円)


星野道夫 写真展「悠久の時を旅する」開催概要
開催会場:東京都写真美術館 地下1階展示室
開催期間:2022年11月19日(土)-2023年1月22日(日)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館、翌平日休館)
     年末年始(12/29-1/1、1/4) ※12/28、1/2、1/3は臨時開館
開館時間:10時-18時(木・金は20時まで) ※入館は閉館の30分前まで
観覧料金:一般1,000(800)円 / 学生800(640)円 / 中高生・65歳以上600(480)円
  ※( )内は当館の映画鑑賞券提示者、各種カード会員、目黒区在住の方(要証明)
各種割引や他展覧会との割引料金がありますので、詳細は公式サイト「ご利用案内」を確認してください。
※本展はオンラインによる日時指定予約を推奨しています。



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

横浜美術館・仮囲いアート「New Artist Picks」2022年11月20日 17時59分40秒

大規模改修工事のため休館中の横浜美術館では、美術館正面のグランモール公園「美術の広場」に面した仮囲いで、小企画展「New Artist Picks」が開催されています。
横浜美術館・浦川大志「掲示:智能手机ヨリ横浜仮囲之図」
3月12日から11月6日まで開催された、第1回「村上早 | Stray Child」に続いて、今回は第2回となります。
この展覧会は、将来さらなる活躍が期待される若手アーティストを紹介する目的で、2007年から開催されている小企画展「New Artist Picks」の一環として、舞台を変えて改修工事で閉館中の工事用仮囲いに展示しています。

仮囲いでの展示としては第2回となる今回は、浦川大志(うらかわ・たいし/1994年生まれ)の「掲示:智能手机ヨリ横浜仮囲之図」という変わったタイトルの展示になっています。
横浜美術館・浦川大志「掲示:智能手机ヨリ横浜仮囲之図」
横浜美術館正面の工事用仮囲いに、浦川大志のすべて新作による5点の連作が並びます。

横浜美術館・浦川大志「掲示:智能手机ヨリ横浜仮囲之図」
作品では左から順に上空からとらえられた横浜、地上に建つ横浜美術館や中華街、そして最後には海中へと降りていくように場面が展開します。
「掲示:智能手机ヨリ横浜仮囲之図」というタイトルの中の「智能手机」は、中国語で「スマートフォン」の事です。
画面中のQRコードをスマートフォンで読み込むと、作者からのメッセージが表示されます。
横浜美術館・浦川大志「掲示:智能手机ヨリ横浜仮囲之図」

《窓と壁》(部分)に描かれている、横浜美術館です。
浦川大志「掲示:智能手机ヨリ横浜仮囲之図」

展示は2022年11月14日から2023年5月31日までの予定。
工事用仮囲いでの展示なので、観覧料は無料です。



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

「みる誕生 鴻池朋子展」@静岡県立美術館2022年11月14日 18時43分41秒

「みる誕生 鴻池朋子展」を体感しに、静岡県立美術館へ行ってきました。
「みる誕生 鴻池朋子展」
本展は、前会場の高松市美術館からリレーのバトンを引き継ぎ、静岡県立美術館から次会場の青森県立美術館へと巡回します。
「同じものを設置して終わるという巡回展が不思議だと思っていたんです。」という鴻池さんの思い通り、各展覧会場での展示内容は同じではありません。
「みる誕生 鴻池朋子展」静岡県立美術館

展覧会入口(2階)に行くエントランス階段踊り場には、2009年に『インタートラベラー 死者と遊ぶ人』で登場した 《アースベイビー》 が展示されています。
以後、鴻池さんの各展覧会では、この作品のミニチュアサイズの物がテーマに合わせて創られて、振り子になって宙を舞っています。
《アースベイビー》 2009年 ミクストメディア 2022年修復

「瀬戸内国際芸術祭2019」で、国立療養所大島育松園の北の山に、半年ほど展示された作品です。
《大島 皮トンビ》 2019年 牛革、アクリル、水性クレヨン (下は部分)

今回、鴻池さんは生まれたての体で世界と出会う驚きを「みる誕生」と名付けました。
観客は眼だけではなく、手で看(み)る、鼻で診(み)る、耳で視(み)る、そして引力や呼吸で観(み)て、美術館という強固な建築と、疎遠になってしまった自然界とに新たな通路を開いていきます。

エントランスホールの柱から始まる黒いロープが、目の見えにくい方のために会場全体の“みちしるべ”として巡らされています。何か障害物がある場所には小さなサインが付いていたり、転換する場面では毛糸に素材が変わったりと、目の見えにくい方が作品に触れて楽しめることも「みる誕生」の特徴です。
鴻池さんは、美術館の“大切に保管してある所蔵作品を観せてあげます”的なイメージにかねてから疑問を持っていたといいます。
日本では「写真撮影禁止」という美術館が普通だった中、鴻池さんの展覧会では撮影OKでした。画期的だなと思っていたのですが、今回の展覧会では作品に“触れる”ことも展示の目的とし、さらに裏山の自然の中での展示にも繋げるという、美術館の概念をひっくり返してしまうような展覧会になっています。


《顔たんぽぽ》 2022年 FRP、タンポポ種子、洗面器

回転軸に備えられた車輪が回る影絵の作品です。昆虫や動物たちが楽しそうに走り回ります。
この作品は、2020年のアーティゾン美術館での展覧会で初出した作品です。アーティゾン美術館の旧館名がブリジストン美術館であったことから、「ブリジストンといえばタイヤでしょ」という発想から車輪が使われているといいます。楽しい発想ですね。
《影絵灯篭(大)》 2020年 紙、木、金属、モーター、電球ほか

《Dream Hunting Grounds カービング壁画》(部分) 2018年 水彩、シナベニア

《どうぶつ皮絵(コウモリ)》 2022年 牛革、水性クレヨン

展示風景 (《ライトボックス インスタレーション》《ウェディングマウンテン インスタレーション》など)

鴻池朋子は、絵画、彫刻、パフォーマンス、アニメーション、絵本などの様々なメディアを用いて、現代の神話(動物が言語を獲得するまでの物語)を、地形や場の特性を生かしたトータルインスタレーションで表現する美術家です。1985年に東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業しました。
私の好きな現代美術家の一人です。

《動物皮絵(テン)》と、《触れる素材たち》(部分)
《触れる素材たち》から、《モルタルガエル》 2022年

所々に置かれている鴻池さんの新作《どうぶつの糞》が美術館を野生化させています。

絵本 『焚書 World of Wonder』の原画19点がずらっと並べられています。

『ワカタケル』(池澤夏樹著、日本経済新聞出版)装画(部分)


《己の前に立ちあらわれるすべての純潔、すべての無垢、すべての清楚を手あたり次第に踏みにじること》 2004年 鉛筆、水彩、紙


鴻池さんは人の手によって管理された美術館にいくつもの「抜け道」を用意しました。
美術館の硬質な建物を抜け出して、裏山にも作品が放置されたように置かれています。
向こうに見える銀色の屋根は、静岡県立美術館・ロダン館です。
裏山の、一周30~40分かかる遊歩道 (っていうか、険しい坂のある山道です) を歩きます。
下の写真の松ぼっくりは作品ではないようですが、作品のように思ってしまいます。

やっとの思いで山道を抜けると、《皮トンビ》が羽を広げて迎えてくれました。 Oh 感激!


鴻池朋子さんの、過去に観た展覧会や作品はこちら↓
鴻池朋子 ちゅうがえり Tomoko Konoike FLIP』 アーティゾン美術館
 2020年6月23([火) - 10月25日(日])
 2020年6月24日(水)ー 8月24日(月)
鴻池朋子の「踊る手」』 GALLERY MoMo(ギャラリーモモ) 両国
 2021年11月27日(土)~2021年12月25日(土)
鴻池朋子「武蔵野皮トンビ」』 角川武蔵野ミュージアム
「楳図かずお大美術展」とのコラボ』 東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)
 2022年1月28日(金)~3月25日(金)


開催会場:静岡県立美術館
開催期間:2022年11月3日(木・祝)~2023年1月9日(月・祝)
休館日:月曜日 12月27日(火)~2023年1月1日(日)
 ※1月2日と1月9日は開館
開館時間:午前10時~午後5時30分(展示室入場は午後5時まで)
観覧料金:一般1200円 /70歳以上600円 /大学生以下無料
 ※収蔵品展、ロダン館も併せて鑑賞できます。
 ※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の交付を受けている方と付添者1名は無料



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