岡本太郎記念館 ― 2025年07月14日 06時46分47秒
1998年5月、岡本太郎が42年にわたって住まい、作品をつくりつづけた南青山のアトリエが「岡本太郎記念館」として公開されました。
建築家・坂倉準三の手による旧館はそのままに、隣接する木造2階建ての書斎/彫刻アトリエを新築の展示棟に建て替えて、財団法人の運営する公的なミュージアムとなりました。
ここ青山のアトリエは、岡本太郎が1954年から1996年まで制作の場として、また芸術運動の根拠地として、目ざましい活動を展開した“戦闘基地”でした。1996年1月7日、岡本太郎はこの地で歿しました。
記念館入口のドアノブです。足の親指が顔になっています。こんな所に岡本太郎のユーモアを感じ取れます。
アトリエです。1954年以降の岡本絵画はすべてここから生まれました。テーブル上の道具、床に飛び散った絵具、棚に押し込まれた描きかけの作品… すべてが当時のままです。。
応接や打ち合わせに使われていたスペースで、大きな掃き出し窓が庭との一体感・連続感を演出しています。
2階には第1展示室と第2展示室があり、企画展が開催されます。
今回は庭を見てみます。
庭から見ると、2階ベランダから《太陽の塔》が、手摺りに両手をちょこんと乗せて出迎えてくれます。
応接室の掃き出し窓の前に置かれている《若い太陽》(1980年代後半)です。後方は《栄光》。
バショウ、シダ類や雑草が自然のままに生い茂り、そのなかに彫刻が放り出されているだけの庭です。彫刻と植物が渾然一体となり、「芸術は一部の有識者だけのものではない、大衆のものだ」と、パブリックアートを愛した岡本太郎らしい展示方法です。
《乙女》(1988年)です。「ダメッ!」と言っているようですね。
こちらは「OK!」です。
《統》という作品だと思います。《栄光》に似ているのですが両手の合わせ方が微妙に違います。
岡本太郎は、植木鉢になる作品を多く作っています。
《犬の植木鉢》です。イノシシにも見えます。
《ほほえみ》という作品だと思います。緑がいっぱいの庭の中なのでタイトルの表示がなく、タイトルはあまり当てになりませんのであしからず・・・
こちらも植木鉢になっています。
バショウの葉が被っていますが、《めばえ》(1991年)です。上の方は見えません。下の赤い作品は《坐ることを拒否する椅子》です。
バショウの花が咲いていました。小さな実も生っています。
バショウ(芭蕉)はショウガ目、バショウ科、バショウ属の植物で、バナナの仲間です。英名では「Japanese banana」と言われ、耐寒性があるので日本でも関東地方以西の屋外で越冬できるといいます。残念ながら実は大きくならないので、食用には向かないようです。
帰りがけ、草むらの中から河童が顔を出していました。《河童像》(1981年)
岡本太郎記念館のホームページはこちら。
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