サギソウ(鷺草) ― 2025年08月05日 13時45分05秒
羽を広げて飛ぶ2羽のサギ(鷺)。
と言うとサギ(詐欺)になりますが、優雅に羽を広げて飛ぶシラサギ(白鷺)にそっくりな、真っ白な花を咲かせるサギソウ(鷺草)です。サギが飛ぶ姿に似ているので、サギソウの名が付きました。
サギソウ(鷺草)は、ラン目、ラン科、サギソウ属の湿地性の多年草です。ミズトンボ属に分類されることもあります。花期は品種によってずれがあり、7~9月になります。
日本では本州、四国、九州の湿地に自生しますが、乱獲や生育環境の破壊により現在では自生のものを見る機会は少なく、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧種に指定されています。
国営昭和記念公園の花木園展示棟前で、そのサギソウの花が見頃になっています。
花の径は小さく、3cmほどしかありません。
白い側花弁が飛行機の垂直尾翼のように立って、スピード感を感じさせます。
花びらのうち、唇弁(しんべん)は大きく3つに分かれ、中央の中裂片は披針形(ひしんけい)、両側の側裂片は扇形でその縁に細かい切れ込みが入ります。この側列片が白鷺の羽のように見えます。 文章では分かりにくいので、図にしてみました。
距(きょ)は、花冠の基部が後ろに飛び出たもので、サギソウの場合は3~4cmと長く垂れ下がります。この末端に蜜が溜まります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
最近のコメント