ロートレック展 時をつかむ線 SOMPO美術館 ― 2024年07月14日 17時00分36秒
新宿にあるSOMPO美術館で、「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」 が開催されています。
SOMPO美術館の前身は、1976年、安田火災海上本社ビル(現:損保ジャパン本社ビル)42階に「東郷青児美術館」として開設されました。
2020年に本社ビル敷地内に新たに地上6階・地下1階の美術館施設を建設し、名前も「SOMPO美術館」として同年7月10日に開館しています。(上の写真右側)
美術館前ではインバウンドの人たちが記念写真を撮っていました。美術館に入るのかと思ったら、そのままどこかへ行ってしまいましたが・・・
建物の正面入口前にゴッホの 《ひまわり》 を複製した陶板が設置されています。当館はアジアで唯一、ゴッホの 《ひまわり》 を所蔵する美術館として親しまれています。
この《ひまわり》の本物は館内に常設され、開館中なら企画展の最後に観ることが出来ます。
フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 1888年 100.5×76.5cm 油彩、キャンヴァス SOMPO美術館蔵
アンリ・マリー・レイモン・ド・トゥールーズ=ロートレック=モンファ (Henri Marie Raymond de Toulouse-Lautrec-Monfa、1864年 - 1901年)は、19世紀末パリの「ベル・エポック(よき時代)」を代表するフランスの芸術家で、勢いのある描線と大胆な構図で知られます。
本展では、米国のベリンダとポール・フィロス夫妻が20年以上にわたり収集している、ロートレック作品としては世界最大級の個人コレクション「フィロス・コレクション」より、素描、ポスターを中心とする版画作品、雑誌や書籍のための挿絵、ロートレックが家族や知人にあてた手紙、ロートレックの私的な写真など、画家に肉薄した作品と資料約240点を展示しています。
第1章 素描
第2章 ロートレックの世界 - カフェ・コンセール、ダンスホール、キャバレ・・・
第3章 出版 - 書籍のための挿絵、雑誌、歌曲集
第4章 ポスター
第5章 私的生活と晩年
と、5つの章で構成されています。
フィロス・コレクションは、コンディションの良いものや希少価値のある作品に限定して収集しているということです。この作品は店名などの文字情報が載せられる前の貴重な刷りとなっています。
トゥールーズ=ロートレック 《キャバレのアリスティド・ブリュアン(文字のせ前) 》 1893年 127.3×95.0㎝ リトグラフ
ロートレックのポスターやリトグラフは日本美術から強い影響を受けており、自身のイニシャル(HTL)を漢字のようにアレンジしたモノグラムのサインを多く用いています。
展示風景
1889年にベルギーのリエージュで創刊した『ラ・ルヴュ・ブランシュ』誌の宣伝ポスターです。
描かれているのは、編集長タデ・ナタンソンの妻ミシアが颯爽とスケートを楽しむ様子だということです。
トゥールーズ=ロートレック 《『ラ・ルヴュ・ブランシュ』誌のためのポスター》 1895年 125.5×91.2㎝ リトグラフ
ロートレックは1891年からリトグラフを製作し始めました。作品には「ムーラン・ルージュ」などのポスターの名作も多く、ポスターを芸術の域にまで高めた功績でも、美術史上に特筆されるべき画家だといわれています。
日本でもよく知られるアルフォンス・ミュシャ(1860年 - 1939年)と同じ年代を生きています。
公式図録は約190×220(タテ)mmという変型判で、2900円(税込)です。
開催会場:SOMPO美術館 (東京都新宿区西新宿1-26-1)
開催期間:2024年6月22日(土)~9月23日(月・祝)
休館日:月曜日(ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館)
開館時間:10:00~18:00(ただし金曜日は20:00まで)※最終入場は閉館30分前まで
観覧料金:一般 1,800円(日時指定券1,600円)、大学生 1,200円(同1,000円)、
※高校生以下と、障がい者手帳をお持ちの方は無料(一般以外は証明できるものが必要)
※事前に日時指定券をWeb購入することを推奨しています
《アルフォンス・ド・トゥールーズ=ロートレック伯爵の肖像》 1888年頃 (複製)
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