白糸の滝 ― 2024年07月07日 15時01分24秒
富士山の麓、静岡県富士宮市を流れ、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産として世界文化遺産に登録されている「白糸の滝」です。
隣接する「音止めの滝」と共に「日本の滝百選」にも選ばれています。また、国の名勝及び天然記念物にも指定されています。
水量が多く勢いがありますが、女性的な美しさで、滝壺近くに立つと三方が水のアーチとなって幻想的な世界を見せてくれます。
この滝は、下部の水を通さない地層である古富士泥流堆積物の上に、水を通す地層である新富士火山層が位置し、富士山の雪解け水が溶岩流各層の隙間から湧き出しているものです。
高さ20m、幅150m(一説では200m)の湾曲した絶壁から、大小数百の滝が流れ落ちています。
その様子が白い絹糸を垂らしたようであることから、「白糸の滝」と呼ばれています。
なお、国の名勝、天然記念物としての指定名称及び、世界文化遺産・構成資産一覧では「白糸ノ滝」(“の”がカタカナ)と表記されています。文化財上の「白糸ノ滝」は滝壺だけでなく周辺地も含まれており、「音止めの滝」も含まれます。
年間を通じて水温は12℃で、流れ落ちる水量は毎秒1.5トンといわれています。
戦国時代末から江戸時代初期、富士講の開祖とされる長谷川角行(はせがわ かくぎょう)が修行を行った地とされ、富士講を中心とした人々の巡礼・修行の場となったことでも知られています。
1193年(建久4年)、富士の巻狩りを催した源頼朝は滝の美しさに魅了され、
「この上に いかなる姫や おはすらん おだまき流す 白糸の滝」 と詠んでいます。
「おだまき」とは、つむいだ麻糸を、中心を空洞にして巻いた糸玉のことです。
“糸玉から流れ落ちる糸のように滝の水が流れている、滝の上ではいかなる姫君が糸を紡いでいるのだろうか”と、滝の女性的な美しさを和歌に表現しています。
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今日は七夕 ― 2024年07月07日 18時03分11秒
朝霧高原 ― 2024年07月08日 06時09分29秒
朝霧高原 牛の放牧 ― 2024年07月09日 08時33分46秒
米国練習船「TS GOLDEN BEAR」が横浜に入港しました ― 2024年07月10日 18時54分06秒
アメリカ合衆国の練習船「ゴールデン ベアー」が、今朝9時半頃横浜港に入港してきました。
朝もやで霞んだ横浜ベイブリッジの下をくぐってきます。
この船は、カリフォルニア州立大学海事アカデミー(CSUMA)の練習船で、船首には「TRAINING SHIP GOLDEN BEAR」と書かれています。
1986年7月に進水し、1989年3月に米海軍の海洋観測船「モーリー (USS Maury, T-AGS-39) 」として就役しましたが1994年9月に退役し、1996年5月からカリフォルニア州立大学海事アカデミーの練習船「TS ゴールデン ベアー」として活躍しています。
横浜港大さん橋国際客船ターミナル(大さん橋)に接岸します。大さん橋ではアメリカ合衆国の国旗が出迎えます。向こうの橋は首都高速湾岸線の「鶴見つばさ橋」です。
左に旋回して大さん橋に向かってきます。船首向こうの橋は「横浜ベイブリッジ」、船尾後方に見える橋は「鶴見つばさ橋」です。
今度は右に旋回してこちらに向かってきます。180度転回して左舷接岸するようです。タグボート2隻で方向を変えます。
「TS ゴールデン ベアー」は総トン数12,517トン、全長152.3mと、練習船としてはかなり大きな船になります。
甲板に乗組員が整列しています。こちらは左舷側ですが、右舷側にもずらっと整列していました。
ファンネルマークのゴールデン ベアーがかわいいですね。
アップにしてみると、ちょっと怖いかも・・・
ブリッジの外で何やら指示をしているのは、船長さんでしょうか。
無事、大さん橋に着岸しました。画面中央に見えるタワーは「横浜マリンタワー」で、船は「氷川丸」です。
「ゴールデン ベアー」は14日(日)13時頃にロサンゼルスに向けて出港する予定です。
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チョウトンボ(蝶蜻蛉) ― 2024年07月11日 16時40分30秒
国営昭和記念公園の睡蓮や花菖蒲が咲いていた水辺に「チョウトンボ」がいました。
チョウトンボ(蝶蜻蛉)はトンボ目、トンボ科、チョウトンボ属の昆虫で、チョウ(蝶)ではなくトンボ(蜻蛉)の一種です。
翅にチョウのような斑紋があることと、チョウのようにひらひらと飛ぶ姿から、この名が付きました。
翅は青紫色で先端部は透明です。体に近い方は光の当たり具合によって、オレンジ色や紫、青の美しい金属光沢を放ちます。生息地は日本(本州・四国・九州)・朝鮮半島・中国などで、平地の水辺などで6月~9月頃に見られるといいます。
後翅が広く先が透明なので翅が短く見え、ひらひらと飛んでいる姿は本当にチョウのようです。
今日もご覧いただき、ありがとうございました。
霧の中へ ― 2024年07月12日 09時37分39秒
横浜港にて ― 2024年07月12日 17時14分13秒
諸橋近代美術館で「ダリ展」を開催中です ― 2024年07月12日 17時34分48秒
福島県、裏磐梯の五色沼近くにある諸橋近代美術館は、サルバドール・ダリの作品において世界第4位の所蔵数を誇る、アジアでは唯一のダリ常設美術館です。
その諸橋近代美術館の開館25周年と、サルバドール・ダリ生誕120周年、シュルレアリスム宣言100年を記念して、「生誕120周年 サルバドール・ダリ ― 天才の秘密 ―」展が開催されています。
「ダリ展」を観るためだけに裏磐梯まで行く気はしないので、展覧会図録を送ってもらいました。
26.7×22.7cm、196ページで、税込2,800円です。
本展では、サルバドール・ダリの油彩、素描、版画、彫刻だけではなく、ジョルジョ・デ・キリコ、マルセル・デュシャン、マックス・エルンスト、ジョアン・ミロ、ルネ・マグリットや、フィリップ・ハルスマン、マン・レイなど同時代の芸術家の作品に加え、アンドレ・ブルトンの「シュルレアリスム宣言・溶ける魚」などの書籍や資料も数多く展示されています。
図録を見ると、諸橋近代美術館を皮切りに、秋田市立千秋美術館⇒大分県立美術館⇒横須賀美術館⇒広島県立美術館と巡回するようです。
2025年2月8日(土)~4月6日(日)に横須賀美術館で開催されるようなので、ここもそんなに近くはないけれど行ってみたいと思います。
鬼に笑われそうな話ですが・・・
横須賀美術館は三浦半島の東端、観音崎にあり、風光明媚な海岸沿いの美術館です。
今日もご覧いただき、ありがとうございました。
ロートレック展 時をつかむ線 SOMPO美術館 ― 2024年07月14日 17時00分36秒
新宿にあるSOMPO美術館で、「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」 が開催されています。
SOMPO美術館の前身は、1976年、安田火災海上本社ビル(現:損保ジャパン本社ビル)42階に「東郷青児美術館」として開設されました。
2020年に本社ビル敷地内に新たに地上6階・地下1階の美術館施設を建設し、名前も「SOMPO美術館」として同年7月10日に開館しています。(上の写真右側)
美術館前ではインバウンドの人たちが記念写真を撮っていました。美術館に入るのかと思ったら、そのままどこかへ行ってしまいましたが・・・
建物の正面入口前にゴッホの 《ひまわり》 を複製した陶板が設置されています。当館はアジアで唯一、ゴッホの 《ひまわり》 を所蔵する美術館として親しまれています。
この《ひまわり》の本物は館内に常設され、開館中なら企画展の最後に観ることが出来ます。
フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 1888年 100.5×76.5cm 油彩、キャンヴァス SOMPO美術館蔵
アンリ・マリー・レイモン・ド・トゥールーズ=ロートレック=モンファ (Henri Marie Raymond de Toulouse-Lautrec-Monfa、1864年 - 1901年)は、19世紀末パリの「ベル・エポック(よき時代)」を代表するフランスの芸術家で、勢いのある描線と大胆な構図で知られます。
本展では、米国のベリンダとポール・フィロス夫妻が20年以上にわたり収集している、ロートレック作品としては世界最大級の個人コレクション「フィロス・コレクション」より、素描、ポスターを中心とする版画作品、雑誌や書籍のための挿絵、ロートレックが家族や知人にあてた手紙、ロートレックの私的な写真など、画家に肉薄した作品と資料約240点を展示しています。
第1章 素描
第2章 ロートレックの世界 - カフェ・コンセール、ダンスホール、キャバレ・・・
第3章 出版 - 書籍のための挿絵、雑誌、歌曲集
第4章 ポスター
第5章 私的生活と晩年
と、5つの章で構成されています。
フィロス・コレクションは、コンディションの良いものや希少価値のある作品に限定して収集しているということです。この作品は店名などの文字情報が載せられる前の貴重な刷りとなっています。
トゥールーズ=ロートレック 《キャバレのアリスティド・ブリュアン(文字のせ前) 》 1893年 127.3×95.0㎝ リトグラフ
ロートレックのポスターやリトグラフは日本美術から強い影響を受けており、自身のイニシャル(HTL)を漢字のようにアレンジしたモノグラムのサインを多く用いています。
展示風景
1889年にベルギーのリエージュで創刊した『ラ・ルヴュ・ブランシュ』誌の宣伝ポスターです。
描かれているのは、編集長タデ・ナタンソンの妻ミシアが颯爽とスケートを楽しむ様子だということです。
トゥールーズ=ロートレック 《『ラ・ルヴュ・ブランシュ』誌のためのポスター》 1895年 125.5×91.2㎝ リトグラフ
ロートレックは1891年からリトグラフを製作し始めました。作品には「ムーラン・ルージュ」などのポスターの名作も多く、ポスターを芸術の域にまで高めた功績でも、美術史上に特筆されるべき画家だといわれています。
日本でもよく知られるアルフォンス・ミュシャ(1860年 - 1939年)と同じ年代を生きています。
公式図録は約190×220(タテ)mmという変型判で、2900円(税込)です。
開催会場:SOMPO美術館 (東京都新宿区西新宿1-26-1)
開催期間:2024年6月22日(土)~9月23日(月・祝)
休館日:月曜日(ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館)
開館時間:10:00~18:00(ただし金曜日は20:00まで)※最終入場は閉館30分前まで
観覧料金:一般 1,800円(日時指定券1,600円)、大学生 1,200円(同1,000円)、
※高校生以下と、障がい者手帳をお持ちの方は無料(一般以外は証明できるものが必要)
※事前に日時指定券をWeb購入することを推奨しています
《アルフォンス・ド・トゥールーズ=ロートレック伯爵の肖像》 1888年頃 (複製)
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