長澤まさみ主演「おーい、応為」を観てきました ― 2025年11月13日 17時02分13秒
葛飾北斎の娘、お栄(葛飾応為)を描いた映画、「おーい、応為」が公開されています。
葛飾 応為(かつしか おうい、生没年不詳)は、江戸時代後期の浮世絵師で、葛飾北斎の三女として生まれました。応為は画号で、本名は栄(お栄)といいます。
葛飾北斎の娘お栄には父親譲りの才能があり、特に美人画に優れていました。北斎の肉筆美人画の代作をしたともいわれ、北斎の春画においても彩色を担当したとされています。
私は以前より葛飾応為に興味があり、2020年1月に太田記念美術館で開催された「肉筆浮世絵名品展」で《吉原格子先之図》の肉筆画にふれてから、同作品の原寸大印刷物や葛飾応為を紹介した冊子を購入して、折に触れて鑑賞していました。
葛飾応為 《吉原格子先之図》 1818~1844年頃 紙本著色 26.3×39.4cm 太田記念美術館蔵
映画「おーい、応為」は、お栄が父譲りの画才と性格から結婚相手の画家(南沢等明)が描いた絵の稚拙さを見下(みくだ)した為、離縁されてしまう場面から始まり、そこから北斎と出戻りしたお栄の共同生活へと続きます。《吉原格子先之図》などの作品が生まれた背景も描かれています。
関係する人々との人間関係を中心に、北斎が88歳で《富士越龍図》を書き終えて亡くなるまでが劇的に表現されています。愛犬「さくら」の存在も見逃せません。
《富士越龍図》は、葛飾北斎最後の作品とされる肉筆浮世絵です。応為が手掛けたという説もあります。
雪の積もる富士山の向こう側を、富士山に巻きつくように流れる黒煙を纏った龍(りゅう)が天に飛翔していく図です。私は、龍は北斎自身で、昇天していく自らの姿を描いたものだと考えています。
葛飾北斎 《富士越龍図》 1849年(嘉永2年)1月 絹本著色 95.5×36.2cm 北斎館蔵
映画に登場する葛飾応為の作品《吉原格子先之図》は太田記念美術館が、《夜桜美人図》はメナード美術館が所蔵しています。メナード美術館では来年1月7日から2月15日迄《夜桜美人図》を展示しますが、太田記念美術館では《吉原格子先之図》の一般公開は未定だということです。
映画「おーい、応為」公式サイトはこちら。
因みに、実際のお栄は長澤まさみのような美形ではなかったようです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。




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