昭和記念公園のサルスベリ(百日紅) ― 2025年08月25日 06時05分34秒
国営昭和記念公園のサルスベリの花が見頃を迎えつつあります。花数がかなり増えてきたので、今週末には見頃になるかと思われます。
昭和記念公園のサルスベリの木は、カナール北側斜面、プール前、わんぱくゆうぐ付近、昭島口周辺など、園内各所に植えられています。
サルスベリ(百日紅、猿滑)は、フトモモ目、ミソハギ科、サルスベリ属の落葉中高木です。
新梢を伸ばしながら枝先に花芽をつくり、夏から秋にかけて次々と新しい花が開花します。紅色の花を長い期間咲かせるので、「百日紅」の名が付けられました。漢字で百日紅と書いてサルスベリと読み、ヒャクジツコウとも言います。
サルスベリは赤い花の他に、ピンクや淡い赤紫、白い花を咲かせる品種もあります。
幹の成長に伴って、特に夏に古い樹皮が剥がれ落ち、新しいすべすべした感触の樹皮が表面に現れるので、幹の表面がつるつるになります。
木登りが得意なサル(猿)も滑って木登りがしにくいだろうということで、「サルスベリ」といわれるようになりました。しかし、サルはいとも簡単に登ってしまうということです。
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ナツズイセン(夏水仙) ― 2025年08月24日 20時43分17秒
国営昭和記念公園の「こもれびの池」周辺にナツズイセンが咲いていました。
ナツズイセン(夏水仙)は、キジカクシ目、ヒガンバナ科、ヒガンバナ属の多年草です。
スイセンの名が付いていますが、スイセン属ではありません。花が咲く前に出てくる葉が水仙(スイセン)に似ていて、夏に花が咲くので「夏水仙(ナツズイセン)」と呼ばれます。
8月中旬から下旬に淡いピンク色の花を咲かせます。花が咲くのは葉が枯れた後になります。
1本の花径から数輪の花が咲きます。ピンクのグラデーションがかわいらしい花です。
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サルスベリ(百日紅) ― 2025年08月12日 14時57分24秒
横浜の海に面した商業施設「MARINE & WALK YOKOHAMA」前で、ピンク色のサルスベリの花が咲いていました。
ヨットの帆を模した建物は「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル」です。
花びらの縮れた小さな花がまとまって塊になって咲きます。ひとつの塊をアップにしてみました。ちょっと見、コンペイトウのようにも見えます。
この花はピンク色ですが、サルスベリは漢字で「百日紅」と書かれ、百日くらいの長い期間 “紅い”花を咲かせるということからその名が付きました。
1週間くらい前に国営昭和記念公園で撮影したサルスベリの“紅い”花です。
“紅い”とはいっても、紫がかった濃いめのピンクといった感じです。サルスベリというと、この色が一般的のようです。
昭和記念公園のカナール北側斜面では、赤、白、ピンクなどいろいろな色の花が咲き誇ります。
白い花が赤い花に重なります。
白い花です。
花は開花したその日で萎んでしまう一日花ですが蕾が次々と開花するため、百日紅の名の通り7月から11月にかけて100日近く咲き続けます。
昭和記念公園のサルスベリは全体的にまだまだ蕾の方が多く、見頃を迎えるのはもう少し先になりそうです。
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昭和記念公園のコキアが大きく成長しました ― 2025年08月10日 12時53分56秒
昭和記念公園のサンゴジュ(珊瑚樹) ― 2025年08月08日 16時45分25秒
国営昭和記念公園の渓流広場西側に、真っ赤な花をたくさん咲かせた木がありました。
近付いてみると赤いのは花ではなく、小さな実でした。葉の緑に実の朱赤が映えます。
この木はサンゴジュといいます。
サンゴジュ(珊瑚樹)は、6月頃に咲く花の色は白色ですが、夏から秋にかけて真っ赤な実をたくさん付けます。果軸まで赤くなって珊瑚(サンゴ)のように見えるので、珊瑚樹(サンゴジュ)という名が付きました。
サンゴジュは、マツムシソウ目、レンプクソウ科、ガマズミ属に属する常緑広葉樹で、大きいものは樹高20メートル位まで成長するということです。
木や葉の水分が多く火をつけても燃えにくいため、高さ2~4メートル位にして、生け垣や庭木(防火樹・防風樹・防音樹)として利用されることも多いようです。
実は鮮やかな朱赤色をしていますが、秋が深まるにつれて黒く熟していきます。すでに黒い実も出来ていました。
横浜市では1971年12月4日に、市民生活に深く結びつき市民に親しまれながら郷土を守ってくれる木6種類を「市民の木」として制定しました。その中の一つにサンゴジュが選ばれています。
「市民の木」横浜市の公式サイトはこちら。
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昭和記念公園の ひまわり(向日葵) ― 2025年08月07日 06時46分27秒
国営昭和記念公園、「みんなの原っぱ東花畑」に植えられているひまわりが見頃になっています。
野原にひまわりとくれば、何といってもクレヨンしんちゃんですね。「見ればぁ~」って感じです。
国営昭和記念公園では約4万7千本のひまわりが植えられていて、一面に黄色い花を咲かせています。
朝9時30分の開園と同時にヒマワリ畑に向かうと、朝日に向かって元気に伸びるひまわりの大輪を見ることが出来ます。
ひまわり(向日葵)は、キク目、キク科、ヒマワリ属の一年草の植物です。英名では「Sun flower(サンフラワー)」と呼ばれます。
ひまわりの種は食用になります。MLBの選手がベンチでひまわりの種を食べているのをよく見かけますね。ドジャースのT・ヘルナンデス選手がホームランを打った選手に浴びせるのも、ひまわりの種です。
このヒマワリは「ハイブリッドサンフラワー」という品種で、草丈は150cmほどになり、花径も約30cmと、大きな花を咲かせます。
ミツバチたちも稼ぎどきです。
国営昭和記念公園のヒマワリは、今週末の3連休が一番の見頃になると思われます。
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サギソウ(鷺草) ― 2025年08月05日 13時45分05秒
羽を広げて飛ぶ2羽のサギ(鷺)。
と言うとサギ(詐欺)になりますが、優雅に羽を広げて飛ぶシラサギ(白鷺)にそっくりな、真っ白な花を咲かせるサギソウ(鷺草)です。サギが飛ぶ姿に似ているので、サギソウの名が付きました。
サギソウ(鷺草)は、ラン目、ラン科、サギソウ属の湿地性の多年草です。ミズトンボ属に分類されることもあります。花期は品種によってずれがあり、7~9月になります。
日本では本州、四国、九州の湿地に自生しますが、乱獲や生育環境の破壊により現在では自生のものを見る機会は少なく、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧種に指定されています。
国営昭和記念公園の花木園展示棟前で、そのサギソウの花が見頃になっています。
花の径は小さく、3cmほどしかありません。
白い側花弁が飛行機の垂直尾翼のように立って、スピード感を感じさせます。
花びらのうち、唇弁(しんべん)は大きく3つに分かれ、中央の中裂片は披針形(ひしんけい)、両側の側裂片は扇形でその縁に細かい切れ込みが入ります。この側列片が白鷺の羽のように見えます。 文章では分かりにくいので、図にしてみました。
距(きょ)は、花冠の基部が後ろに飛び出たもので、サギソウの場合は3~4cmと長く垂れ下がります。この末端に蜜が溜まります。
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パッションフルーツって時計草の実なの? ― 2025年08月04日 20時40分11秒
国営昭和記念公園の花木園売店前と、無料エリアの花みどり文化センター前グリーンカーテンで、トケイソウが咲いています。
トケイソウ(時計草)は、キントラノオ目、トケイソウ科、トケイソウ属のつる性多年草です。
アメリカの熱帯・亜熱帯地方が原産地で約500種という多くの種があり、栽培品種も加えると更に多くの品種が存在して、世界中で観賞用として広く栽培されています。
3つに分裂した雌しべが時計の長針、短針、秒針のように見え、花びらが円形に並んで文字盤に見えることから、日本では時計草(トケイソウ)の名が付きました。造形美のある美しい花が魅力的です。
英名ではパッションフラワー(Passion flower)と呼ばれています。
このパッションフラワー(Passion flower)の実が、パッションフルーツ(Passion fruit)と呼ばれる果物です。(下の写真)
パッションフルーツの写真が無いので、Wikimedia Commons (写真提供:Suguri_F)から借用しました。
私は、パッションフルーツとは「情熱的な」南国のフルーツの総称かと思っていましたが、そうではないようです。
パッションフラワーやパッションフルーツの「パッション」は英語の「情熱」ではなく、花の形から「キリストの受難」という意味だといいます。大航海時代のイエズス会士が、花の中心にある十字の形などからキリストが張り付けになった十字架や釘、茨の冠、10人の使徒、ムチ、槍を連想し、「受難の花(Passiflora)」と呼んだことがはじまりとされています。
スーパーなどで売られているパッションフルーツは、実を食用とする数十種のトケイソウの中から選抜され、品種改良されたものが栽培されているということです。
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昭和記念公園のユリの花 ― 2025年07月03日 16時46分49秒
国営昭和記念公園で、スカシユリやオリエンタル・ハイブリッドなど、ユリの花が開花してきています。
ユリ(百合)はユリ目、ユリ科、ユリ属の多年草で、学名は Lilium といいます。Lilium (リリウム)はラテン語で、英名では Lily (リリー)になります。
昭和記念公園では毎年、ユリの代表品種ともいえるカサブランカが咲きます。カサブランカはオリエンタル・ハイブリッドの中の一品種で、遅咲きなのでこれからたくさん咲いてくるものと思われます。
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今日は「半夏生(はんげしょう)」 ― 2025年07月01日 08時03分15秒
梅雨だというのに、晴天の暑い日が続いています。
関東地方ではまだ梅雨が明けておらず、本格的な夏ではなく半分夏といった状態ですが、生ビールが美味しく味わえる季節になりました。
今日は「半夏生」。「はんなつ なま」ではなく、「はんげしょう」と読みます。
古くから、夏至から数えて11日目を七十二候のひとつ 「はんげしょうず (半夏生)」 といい、農家にとっては「畑仕事を終える」「水稲の田植えを終える」目安となる大事な節目の日でした。
現在では、天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日を指し、「はんげしょう(半夏生)」といわれます。 年により前後しますが、例年7月2日頃が「はんげしょう(半夏生)」にあたります。
今年は7月1日です。
黄経(こうけい)とは、太陽が天球上を通る経路(黄道)を等角に分割した座標のことで、春分点を座標ゼロとして360度に等分したものをいいます。夏至点は90度です。秋分点は黄経180度、冬至点は黄経270度になります。(下図はWikipedia“黄道”より引用)
古来、半夏生という名称は、「半夏(はんげ=カラスビシャクという植物の別名)」が芽吹く時期に由来すると伝えられています。
この頃に花が咲くとともに、葉が白く色付き「半化粧」状態になる「カタシログサ (片白草) 」という植物を、「ハンゲショウ(半夏生)」と呼びます。
国営昭和記念公園のハーブ園西側(水鳥の池北岸)で、ハンゲショウの葉が、半分化粧をしたように白く色付いてきました。
ハンゲショウ(半夏生、半化粧)は、コショウ目、ドクダミ科、ハンゲショウ属に分類される多年草の1種で、小さな花が集まった細長い総状花序をつけ、その周囲の葉が白く変色します。
花の開花時期に葉の一部が白くなり、半分化粧をしたように見えることから、漢字で「半化粧」と書かれることもありますが、半夏生の頃に花を咲かせることが名前の由来とする説が有力で、「半夏生」と書かれることが多いようです。
花期は6~8月で、香りがある小さな花が多数集まり長さ10~15cm の総状花序を形成します。
花期になると花序に近い数枚の葉が白くなるのは、花粉を媒介する昆虫たちへの目印にする為と言われています。花期が終わると再び緑色になります。
自然界ってすごいですね。
半夏生の日にはタコを食べる風習があります。 「稲の根が、タコの足のように四方八方にしっかり根付きますように」や「稲穂がタコの足(吸盤)のように豊かに実りますように」との願いが込められています。
関西から始まった風習ですが、現在は関東でもスーパーのチラシなどで、タウリンを多く含むタコの疲労回復や夏バテ防止効果をうたった広告が、半夏生に絡めて見られるようになりました。
このクソ暑いのに、長々と熱く語ってしまいました。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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