国営昭和記念公園の梅 ― 2015年03月17日 15時00分00秒
東京都立川市にある国営昭和記念公園の梅の花です。
梅の木には花の観賞を目的とする」「花梅」と実の採取を目的とする「実梅」とがあります。
「花梅」は以下の3系9性に類別されています。
●野梅系(ヤバイ系) 野梅から変化した原種に近い梅です。
※野梅性(ヤバイ性)(性はショウと読みます)
※紅筆性(ベニフデ性)
※難波性(ナニワ性)
※青軸性(アオジク性)
●緋梅系(ヒバイ系) 野梅系から変化した梅で、枝の髄や幹の断面が紅になります。
※紅梅性(コウバイ性)
※緋梅性(ヒバイ性)
※唐梅性(トウバイ性)
●豊後系(ブンゴ系) 梅と杏の交雑種です。
※豊後性(ブンゴ性)
※杏性(アンズ性)
花の大きさ(花径)については満開時の直径により
極大輪(4cm以上)
大輪(3~4cm)
中大輪(2.5~3cm)
中輪(2~2.5cm)
小輪(1.5~2cm)
極小輪(1.5cm以下)
に分類されています。
現在「花梅」は日本に400品種以上、「実梅」は100品種以上あり、分類の仕方も諸説があります。また、多くの形質から完全に分類することは困難だと言われています。
緋梅系・緋梅性の「紅千鳥(べにちどり)」です。
一重で本紅色の中輪の花を咲かせます。遅咲きで2月下旬から3月中旬にかけて咲きます。
緋梅系・紅梅性の「鴛鴦(えんおう)」です。
八重で紅色の中輪の花を咲かせます。2月下旬から3月上旬が見頃になります。
鴛鴦とは普通オシドリの事を言いますが、鴛がオス、鴦がメスを指します。
「鴛鴦の契り」など、夫婦仲が良い事のたとえに使われますが、この鴛鴦という梅は一花に二つの実をつける珍しいものだそうです。なので、鴛鴦という名が付いたようです。
緋梅系・紅梅性の「大盃(おおさかずき)」です。
一重で、本紅抱え咲きの大輪の花を咲かせます。1月下旬から2月下旬が見頃になります。
花弁が開ききらないで丸く開く「抱え咲き」なので盃のように見える為、この名が付いたようです。
緋梅系・紅梅性の「千鳥枝垂(ちどりしだれ)」です。
一重で、紅抱え咲きの中輪の花を咲かせる枝垂れ梅です。2月中旬から3月上旬が見頃になります。
野梅系・野梅性の「藤牡丹枝垂(ふじぼたんしだれ)」です。豊後系・豊後性との分類説もありますが、昭和記念公園では野梅系・野梅性に分類しています。
八重で淡紅色の中輪の花が咲きます。2月中旬から3月中旬が見頃になる遅咲きの枝垂れ梅です。
優雅に枝を枝垂れさせ、独特の風情があります。若木のうちから枝垂れるので、鉢植えでも十分に楽しめるそうです。
野梅系・野梅性の「見驚(けんきょう)」です。
八重で、淡紅の花色が咲き進むと白くなる「淡紅移り白」の大輪の花を咲かせます。2月中旬から3月中旬が見頃の、遅咲きの梅です。
大輪で、見て驚くというのが名前の由来だそうです。
野梅系・野梅性の「玉牡丹(たまぼたん)」です。(ぎょくぼたん)と読む場合もあります。
八重で白い大輪の花が咲きます。2月上旬から3月中旬が見頃の、比較的遅咲きの梅です。
野梅系・野梅性の「白加賀(しろかが)」です。(しらかが)とも読みます。
一重で雪白の中大輪の花を咲かせます。2月中旬から3月上旬が見頃です。
果実は梅酒や梅シロップ、梅干しに利用されます。
北海道や東北以外の殆どで栽培され栽培面積のもっとも広い品種です。特に関東地方に多く、徳川時代から「加賀白梅」と呼ばれ親しまれています。
その名前から原産地が加賀(石川県)のように思えますが、神奈川県の旧白加賀村で発見された品種だということです。
野梅系・野梅性の「八重野梅(やえやばい)」です。
八重で白抱え咲きの大輪の花を咲かせます。2月上旬から3月上旬が見頃です。
最後に、野梅系・野梅性の「茶筅梅(ちゃせんばい)」です。
2月上旬から2月下旬が見頃になります。
えっ、もう花が散っちゃったの?
いいえ。違います。花びらが退化して、一重の花弁は萼片より小さいか、または無く、雄蕊と雌蕊のみが突き出す品種だそうです。珍しいですね。
突き出した蕊が茶筅のように見えるその花姿からこの名前がつけられました。
国営昭和記念公園の、
野梅系(やばいけい)青軸性(あおじくしょう)の「緑色の梅」と言われるものについてはこちらを、
一本の木や一つの花で紅白を咲き分ける「思いのまま」についてはこちらをご覧ください。
クイーンエリザベス横浜寄港中止に! ― 2015年03月17日 17時55分39秒
今夜23時過ぎに入港を予定していた大型クルーズ客船「クイーン・エリザベス」ですが、南太平洋上で発生した強力なサイクロンによる天候悪化の影響で横浜港への寄港を中止することになりました。
今回入港予定だった船は、1940年に処女航海をし1975年に解体された「クイーン・エリザベス」、1969年に処女航海をし2008年に退役した「クイーン・エリザベス2」に次ぐ3代目の「クイーン・エリザベス」です。
日本で横浜の次の寄港地だった長崎(20日)への寄港も中止し、当初は予定になかった神戸港に向かっています。
神戸港には18日午前11時半に入港、19日午後6時に韓国・釜山に向けて出港する予定ということです。
昨年3月16~17日に横浜港に初寄港した際には大さん橋が多くの人で賑わいました。(写真)
横浜市港湾局は「大型客船の寄港が中止になったことは前例がないのでは」としていますが、「今回も楽しみにしておられた市民の皆様には大変残念な結果となりましたが、ご事情をご勘案いただきご理解いただきますようお願いいたします。」とのコメントを出しています。
港湾局のお力でなんとかなるという問題ではないですし、元々、船が大きすぎて干潮時でないと横浜ベイブリッジの下をくぐれないという弱みもありますから・・・
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