戦後80年《明日の神話》 次世代につなぐ 原爆✕芸術 ― 2025年08月09日 18時59分43秒
今日は8月9日。
80年前の1945年8月9日、広島に続いて長崎にも原子爆弾が落とされました。
当時の長崎市の人口24万人(推定)のうち約7万4千人が死亡、建物は約36%が全焼または全半壊したといいます。
今、川崎市岡本太郎美術館で開催されている、戦争や被爆の記憶を次世代につなげる展覧会、「戦後80年 《明日の神話》 次世代につなぐ 原爆✕芸術」展を観に行ってきました。
本展開催のきっかけは、広島市立基町高等学校の生徒たちが描いた「原爆の絵」です。
広島の爆心地に程近い基町高校では、創造表現コースの生徒たちが被爆者から半年以上の時間をかけて話を聞きとり、その記憶を「次世代と描く原爆の絵」として描く活動を20年近く続けています。
被爆者が高校生に当時の様子を伝え、高校生たちが絵を描きます。
これら「原爆の絵」は、被爆者が言い表せない想いを、被爆時の状況を全く知らない高校生が、なによりも伝えたいという強い思いで、被爆者と高校生が二人三脚で悩みぬいて表現された作品群になります。(広島平和記念資料館蔵)
戦後80年で戦争体験者が高齢になってしまった今、大切なのは戦争や被爆の記憶を後世に伝えていくことではないでしょうか。
これらの「原爆の絵」、そして岡本太郎の作品に加え、同じように核の問題に取り組む、現代の第一線で活躍する作家たちの作品によって本展は構成されています。
原爆ドームを撮影する岡本太郎 1963年 広島
小林エリカ 《Sunrise》 2025年 インスタレーション 作家蔵
岡本太郎 《死の灰》 1955年 油彩、キャンパス 岡本太郎記念館蔵
展示風景
岡本太郎 《柱時計 / 長崎》 1957/3/6 ゼラチンシルバープリント 川崎市岡本太郎美術館蔵
後藤靖香 《堂々巡り》 2024年 墨汁、アクリル、ウランガラス、メディウム、キャンパス 作家蔵
1967年4月3日、ベトナム戦争のさなか、米ワシントン・ポスト紙の1ページに大きな日本語で「殺すな」の3文字が掲載されました。
これは、2万5千人以上の人による寄付のもと、「日本の市民と広島の声からのアピール」と題した、「ベトナムに平和を!市民連合(ベ平連)」によるベトナム反戦広告です。
岡本太郎 《殺すな》 1967年 ワシントン・ポスト紙
米谷健+ジュリア 《中国-クリスタルパレス万原子力発電国産業製作品大博覧会》 2016年 ウランガラス、シャンデリアフレーム、ブラックライト 作家蔵
米谷健+ジュリア 《Dysbiotica - Child (With antlers)》 2022年 磁器土、繊維強化プラスチック 作家蔵
展示風景
《明日の神話》は、ビキニ環礁で米国が行った水爆実験によって被爆した「第五福竜丸」に着想を得て制作された巨大壁画です。
長らく行方不明になっていた壁画は修復され、2008年から渋谷マークシティ内の渋谷駅連絡通路に恒久展示されています。
岡本太郎は《明日の神話》の下絵を数点描いており、川崎市岡本太郎美術館所蔵のこの作品は、中でも最大の物になります。
船(第五福竜丸?)がクジラを釣っている絵がかわいいので、私はこの部分が好きです。でも、もしかしたらこれはクジラではなく、放射能によってゴジラのように超巨大化した魚かもしれません。
岡本太郎 《明日の神話》 1968年 油彩、キャンバス 川崎市岡本太郎美術館蔵
冨安由真 《影にのぞむ》 2023年 ジェスモナイト、鏡、スポットライト、回転モーターほか 作家蔵
李晶玉 《Ground-Zero》 2022年 アクリル、鉛筆、ペン、デジタルプリント、紙、パネル 個人蔵
《平和を呼ぶ》という作品です。1988年、船橋市の平和都市宣言の記念モニュメントとして、ワンパク王国(ふなばしアンデルセン公園)入口付近に、平和の願いを込めて設置されました。
岡本太郎 《平和を呼ぶ》 1988年 繊維強化プラスチック 川崎市岡本太郎美術館蔵
悲惨な戦争が続いています。早く平和な世界を取り戻したいものです。
開催会場:川崎市岡本太郎美術館
開催期間:2025年 7月19日(土)~10月19日(日)
休館日:月曜日(7月21日、8月11日、9月15日、10月13日を除く)、7月22日(火)、8月12日(火)、9月16日(火)、9月24日(水)、10月15日(水)
開館時間:9:30-17:00(入館16:30まで)
観覧料金:1,000円、高・大学生・65歳以上800円 ※中学生以下は無料
最後までご覧いただき、ありがとうございました。






















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