横須賀市・千代ヶ崎砲台跡 ― 2025年05月14日 18時23分37秒
横須賀市西浦賀にある「千代ヶ崎砲台跡」を見に行ってきました。
千代ヶ崎砲台は、1892年(明治25年)から1895年(明治28年)にかけて、旧日本陸軍によって久里浜湾の北側の高台に建設された、東京湾を防衛するために構成された砲台の一つです。
千代ヶ崎には、千代ヶ崎砲台が築城される以前の江戸時代末期にも、江戸湾防禦に当たった会津藩によって、海防施設として平根山台場が築かれていて、ペリー来航の際にも警備に当たっていました。
この地は東京湾への入り口にあたる浦賀水道の西岸になり、外敵の侵入手段が艦船であったこの時代、防御線は房総半島側の富津岬(現:千葉県)と、三浦半島側の観音崎(現:神奈川県)を結ぶ線でした。
周辺では明治10~30年代にかけて、多くの要塞が建設され、中でも保存状態が良好な猿島砲台跡と千代ケ崎砲台跡は、2015年に「東京湾要塞跡」として国史跡に指定されました。
千代ケ崎砲台は、土・日・祝日に限り一般公開されています。
地下施設内部はボランティアによるガイドツアー参加者のみが見学できます。(無料、予約不要)
塁道の露天空間部分の擁壁は、凝灰質礫岩(ぎょうかいしつれきがん)という石材で造られ、長辺(長手)と短辺(小口)を交互に表面に向けるブラフ摘みという積み方がされています。
露天空間に設けられた施設の前面壁、あるいは露天空間と接する隧道の出入り口には、雨水に対する防水と帯水防止のため、高温で焼いた焼過煉瓦(やきすぎれんが)を用いています。
砲座は第一砲座から第三砲座まで3つあり、各砲座には28cm榴弾砲を据え付けた砲床が2つ配置され、3つの砲座で合計6門の28cm榴弾砲が備えられていたといいます。
地上部にはオオシマザクラが植えられていて、赤いサクランボが生っていました。
テレビ朝日系列の「帰れマンデー」が昨年収録に来たということで、休憩所に色紙が飾ってあります。
「千代ケ崎砲台跡」利用案内
公開日:土曜日、日曜日、祝日(ただし12月29日から1月3日はのぞく)
公開時間:3月から9月 9:30から16:30(入場は16:00まで)10月から2月 9:30から15:30(入場は15:00まで)
※悪天候が予想される場合は臨時休場の場合あり。
入場、ガイドツアー料金:無料
アクセス方法等、詳細については公式ホームページをご覧ください(こちら)。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://hoshino.asablo.jp/blog/2025/05/14/9775560/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。