アフロディーテ(Aphrodītē) バラ ― 2023年08月20日 07時55分51秒
草間彌生の自己消滅、あるいはサイケデリックな世界 YAYOI KUSAMA MUSEUM ― 2023年08月20日 11時18分16秒
東京都新宿区にある草間彌生美術館(YAYOI KUSAMA MUSEUM)で「草間彌生の自己消滅、あるいはサイケデリックな世界」展が開催されています。
草間彌生は、単一モチーフの強迫的な反復と増殖から生じる、自他の境目が消えていくような感覚を“自己消滅” と呼び、さまざまな制作手法で表現しています。
草間彌生 《草間の自己消滅》 1967年 16ミリフィルム カラー サウンド
本展は、草間彌生作品のサイケデリック性に着目したもので、彼女が幼い頃からの幻覚の恐怖を克服しようとする過程で必然的に生み出された、さまざまな時代の豊かな創作のバリエーションを紹介しています。
草間彌生 《平和への願望はひとつひとつ輝くばかり》 2023年 ミクストメディア
220×214×185cmの鏡のボックスで、今回初公開となるミラールームシリーズの最新作(2003年)です。
丸い穴の中を覗くと、鏡の反射と反復により表現される映像が映し出され、奇抜で強烈な色の光が明滅する万華鏡のような視覚体験と、サイケデリックな没入感をもたらします。
幻覚剤がもたらす知覚の変容を追体験させるような視覚効果と重なり合うものがあります。
草間彌生 《I’m Here, but Nothing》 2000 / 2022年 蛍光ステッカー、ブラックライト、家具、日用品 サイズ可変
部屋の中は日常生活するリビングや書斎のようですが、色とりどりの水玉で覆い尽くされた空間は、幻覚と草間彌生の言う自己消滅を自ら体感することができます。
草間彌生 《真夜中に咲く花》 2010年 F.R.P. ウレタン塗料、鉄 190×244×122cm
草間彌生の代表的なモチーフでもある花の巨大彫刻です。花の中心には“目”があり、サイケデリックな水玉模様が作品を覆いつくします。
エレベーターの中も、全面の鏡に水玉模様が描かれていて、奥の方へ消えて行ってしまいそうな自己消滅感があります。
美術館の屋上は開放的で、現実に戻った解放感を味わえます。遠くに新宿のビル群が見えます。
図録は20.8×23cm、56ページで、税込2,200円です。
同じサイズに統一して展覧会ごとに発行しているので、本棚にきれいに並びます。今回はNo.011になり、バックナンバーも美術館で販売しています。
「草間彌生の自己消滅、あるいはサイケデリックな世界」開催概要
開催会場:草間彌生美術館
開催期間:2023年4月29日(土・祝)~ 2023年9月18日(月・祝)
開館日:木・金・土・日曜日および国民の祝日
休館日:月・火・水曜日(祝日を除く)
開館時間:11:00〜17:30
観覧料金:一般 1,100円(税込) 小中高生 600円(税込) ※未就学児は無料
入場は日時指定の完全予約・定員制(各回90分)です。(チケット販売サイトはこちら)
当館では、毎月1日10:00に翌々月分のチケット販売を開始します
(外国人の鑑賞者も多く、会期中の11:00の回は全て予定枚数終了になっています)
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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