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森美術館「重力と反転、ミクロとマクロ」展2022年03月15日 17時21分17秒

六本木ヒルズ森タワーの53階にある森美術館で開催されている、「MAMコレクション014: 重力と反転、ミクロとマクロ」がちょっと面白かったので作品の写真を撮ってきました。

森美術館では、絵画、写真、ドローイング、彫刻、映像、インスタレーションなど、日本を中心にアジア太平洋地域における現代アートの作品収集を行っています。
コレクション総数は約460点を数え(2021年10月現在)、コレクションの中からテーマに沿って「MAM コレクション」シリーズとして、多様なテーマに沿って順次展示されています。
「MAM」は、MORI ART MUSEUM の略です。

今回は、立石大河亞、イン・シゥジェン(尹秀珍)、岩崎貴宏、金氏徹平の4氏による、地球上の重力、時間、空間、スケール感から解放された、自由な視点を表現している作品群を展示しています。


重力が反転したかのように見える高速道路と、宇宙を背景にした富士山が登場する《富士ハイウェイ》では、私たち自身が絵画の中に吸い込まれていってしまいそうです。
立石大河亞 《富士ハイウェイ》 1992年 油彩、キャンバス 194×194 cm


ミクロとマクロの世界が混在する《ミクロ富士》。はるか上空から見た富士山からだんだんと近づいていき、箱庭の中ではドロステ効果(※)で同じ映像が延々と続きます。
絵画の飾り枠や床面は集積回路の基板のようなデザインになっています。
立石大河亞 《ミクロ富士》 1984年 油彩、キャンバス 162×112 cm

 ※「ドロステ効果」とは
泥を捨てる効果ではありません。 Droste-effectといい、あるイメージの中にそれ自身の小さなイメージが、その小さなイメージの中にはさらに小さなイメージが、その中にもさらに……と画像の解像度が許す限り果てしなく描かれる、「合わせ鏡」のような効果です。
ビデオカメラで、それがとらえた画像の映ったモニターを撮影することでも、ドロステ効果が生まれます。


イン・シゥジェン(尹秀珍)の、スーツケースに入った小さな東京では、東京だけでなく富士山までミクロの世界に詰め込み、そこからマクロの視点が生まれます。
イン・シゥジェン(尹秀珍) 《ポータブル・シティ―東京》 2005年 ミクスト・メディア 82×144×30 cm

重力の方向に反転し上下対称となった金閣寺。鏡湖池に映った金閣寺の写真は絵葉書などでよく見るのですが、このように立体作品を目の前にすると、不思議な感覚に陥ります。
岩崎貴宏 《Reflection Model》 2001年 檜、ワイヤー 115×90×60 cm


金氏徹平の、様々なものがあふれ出す謎の《タワー》は、美術館の展示にしては長い30分の映像作品ですが、次への期待が湧き出てきて、見ていて飽きません。
金氏徹平 《タワー》 2009年 ビデオ 30分(ループ)

以上簡単に紹介してみました。企画展「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」のチケットで観覧できます。


開催会場:森美術館六本木ヒルズ森タワー53階)
開催期間:2022年2月18日(金)~ 5月29日(日)
休館日:会期中無休
開館時間:10:00~22:00(最終入館 21:30)
  ※5月3日(火・祝)を除く火曜日は17:00まで(最終入館 16:30) 
観覧料金:「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」チケットで入館可。
専用オンラインサイトでチケットを購入すると( )の料金が適用されます。
[平日] 一般 1,800円(1,600円) 学生(高校・大学生)1,200円(1,100円) 子供(4歳~中学生)600円(500円) シニア(65歳以上)1,500円(1,300円)
[土・日・休日] 一般 2,000円(1,800円) 学生(高校・大学生)1,300円(1,200円) 子供(4歳~中学生)700円(600円) シニア(65歳以上)1,700円(1,500円)
  ※本展は、事前予約制(日時指定券)を導入しています。専用オンラインサイトから「日時指定券」を購入してください。
  ※当日、日時指定枠に空きがある場合は、事前予約なしで入館できます。



今日もご覧いただき、ありがとうございました。

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