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江戸崎の雛まつり 「雛のつるし飾り」2021年02月08日 18時20分30秒

ホテル雅叙園東京(旧目黒雅叙園)の百段階段で開催されている展覧会「初春の文化財見学 百段階段の百の縁起もの」の後期展示として、つるし飾りをはじめとした桃の節句の装飾が展示されています。

今回の展示では、茨城県稲敷市江戸崎で毎年2月上旬から「えどさき笑遊館」をメイン会場に町内各所で開催されている「江戸崎の雛まつり」から、「江戸崎つるしびなの会」の人たちによって作られた「つるし飾り」が、百段階段の「頂上の間」全体を使って展示されています。
桃の節句の雛壇の両脇に、はぎれで作ったぬいぐるみをつるす「つるし雛」は、江戸時代に始まったといわれています。
現在では、無病息災、良縁を祈願して、雛壇の両脇につるし飾りを吊す習慣となっていますが、当時は雛人形はとても高価なもので庶民にはなかなか手に入らない物でした。そこで、お母さんやおばあちゃん、叔母さん、近所の人たちが皆で少しずつ、女の子の幸せを願って小さな人形を作り持ち寄って「つるし雛」を作ったといわれています。
皆の想いがいっぱい込められた「つるし雛」は赤ちゃんの大事なお守りとしてとても大切にされたということです。 めでたしめでたし

一つ一つが女の子の健やかな成長と幸せな一生を願って作られ、「桃飾り」とも呼ばれる百を超える飾りにはそれぞれ謂れ(いわれ)や言い伝えがあります。桃飾り=百(もも)飾りでもあるんですね。

その一部をピックアップしてみました。

「這い子人形」 這えば立て、立てば歩めの親心  子の健やかな成長を願って。

「だるま」 昔から七転び八起きとして、福を招く縁起物とされていました。また、赤い色には魔よけの意味があります。


「三番叟(さんばそう)」 三番叟は伝統芸能の1つで、縁起が良く、おめでたい出し物。足拍子には農事にかかわる地固めの、鈴ノ段では種まきを思わせる所作があり、五穀豊穣を願い、「食べ物に困らないように」との祈りが込められています。また、無病息災、家内安全、商売繁盛などの祈りも込められています。

「さる(猿っ子) 」 さる(去る)にかけて、「病が去る」・「災いが去る」という意味がこめられています。

「犬(いぬ)」 犬のお産が軽いことにあやかり、「子宝・安産・健康」に恵まれますように、との願いを込めて。また、子守り・厄除けにあやかれるともいわれます。

「兎(うさぎ)」 赤い目に魔除けと護身(病気を退治できる)の霊力があり、神の使いといわれます。優しく素直で言い争いをしないけれど、「芯のある優しい人になれる」との言い伝えがあります。

「俵ねずみ」 大黒様の使いといわれる「ネズミ」は、金運に恵まれるといわれます。「俵」は五穀豊穣をあらわし、食に不自由しないようにと願い飾られます。

「梟(ふくろう)」 森の知恵者といわれ、知恵に恵まれる。「不苦労」と書き、「苦労を免れる」ともいわれています。また、「福朗」とも書き、「福々しい体で福を招きますように」という願いが込められています。

「鳩(はと)」  「神の使い」、または「平和の象徴」といわれる縁起のよい鳥。また、「鳩はむせない」ことから、赤ちゃんがお乳をよく飲み、元気に成長しますようにと願って飾られます。

「鶴(つる)」  鶴は“千年長生きする”と伝えられ、長寿や健康への祈りが込められています。また、その美しい姿から、目にすると心が豊かになる縁起物としても知られています。

「亀(かめ)」 亀は“万年生きる”と伝えられ、長寿と健康にあやかりを願う縁起物です。また、亀の一歩一歩たゆみない努力、そこから生まれる「幸せな人生」への願いが込められています。

「蛙(かえる)」 「変える」「返る」「帰る」とも書くことができ、「福かえる」、「家に帰る」「若返る(健康・長寿)」など、様々な語呂合わせがあります。さらに、卵をたくさん産むことから「子宝に恵まれる」、雨が降る前や降り始めに鳴くことから、 雨を呼び豊作をもたらしてくれるとも言われています。

「金魚(きんぎょ)」  金魚のように「華麗に瑞々しく、悠々と人生を渡れるように」との願いが込められています。さらに、金魚はたくさんの卵を産むことから、多産祈願に通じる縁起の良い魚ともいわれます。

「蝶(ちょう)」  三々九度の雄蝶雌蝶(おちょうめちょう)の縁起物。また、女の子が蝶のように「可憐に可愛らしく成長しますように」と願って。

「柿(かき)」  福や幸せを“かき”取ると言われます。また、柿は「長寿の木」・「厄払いの木」とも言われ、栄養価が高く滋養があることから子供の健やかな成長を願って飾られます。


「南瓜(かぼちゃ)」  滋養のある食材です。シンデレラの馬車のように幸せを運んでくれますように。(江戸崎のかぼちゃは街の自慢の作物だそうです)

「唐辛子(とうがらし)」  虫除けの効果があることから、可愛い娘とお雛様に悪い虫がつかないように、との意味があります。

「しあわせ巾着、巾着 (きんちゃく)」 将来の夢をいっぱい巾着に詰めて幸せな人生を歩むように、との願いが込められています。また、巾着にお金が溜まり、「お金に困ることがないように」という意味もあります。

「布団(ざぶとん)」  座布団のまわりで赤ちゃんがハイハイをして遊ぶ。早くお座りができますように。

「草履(ぞうり)」  早くあんよができますように。また、健脚健康になり、働き者になれるお守りとして。

「三角、三角火打 (さんかくひうち)」  昔、「薬袋」は三角の形をしていました。この「三角」の形に、“病気に無縁でありますように”との願いが込められています。おめでたい「富士山」の形も表しています。

謂れ(いわれ)や言い伝えは、会場に掲示された説明文、「えどさき笑遊館」、「つるしびな大百科」、「ウィキペディア(Wikipedia)の各項目」を参考にし、引用させていただきました。

開催会場:ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財 「百段階段」
開催期間:2021年1月1日(金・祝) - 3月14日(日)
休館日:2月1日(月) ※展示替えのため
 ※1月1日~31日までは打掛を(終了しました)、2月2日~3月14日までは桃の節句の装飾を展示
開催時間:12:30~18:00(最終入館17:30)
観覧料金:一般 ¥1,000 学生 ¥500 (要学生証呈示) 未就学児無料



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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