透けるとんトイレ ― 2020年08月23日 09時58分02秒
東京・渋谷の公園に「透けるトイレ」が登場し、SNSなどで話題になっています。
そのトイレがあるのは東京メトロ千代田線・代々木公園駅の3番出口に直結する「代々木深町小公園」です。
その北側にほぼ隣接する「はるのおがわコミュニティパーク」にも設置されています。
「代々木深町小公園」は、砂場やすべり台などの遊具がある面積5000平方メートル余りの公園で、人工芝グラウンドもあり、都民の憩いの場になっています。
この公園の中にあるスケルトン・トイレは日本財団が運営する、誰もが快適に使用できる公共トイレを設置するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」によるもので、「多様性を受け入れる社会の実現」を目的に、世界的な建築家やデザイナーが手掛けたトイレを2021年夏までに渋谷区内の計17カ所に順次設置する予定です。
参画するクリエイターは安藤忠雄、伊東豊雄、隈研吾、槇文彦、片山正通、坂茂、田村奈穂、坂倉竹之助、藤本壮介、マーク・ニューソン、NIGO®、佐藤カズー、佐藤可士和、後智仁、マイルス・ペニントン、小林純子(敬称略)という錚々たる顔ぶれです。
建築家の坂茂(ばん しげる)氏によるこのトイレは、鍵がかかっていない時は壁がスケルトンになり、外部から白い便器や手洗い場などトイレ内が透けて見えます。
板茂氏は以下のようにコメントしています。
『公共のトイレ、特に公園にあるトイレは、入るとき2つの心配なことがあります。一つは中が綺麗(クリーン)かどうか、もうひとつは中に誰も隠れていないかどうか。新しい技術で作られた鍵を締めると不透明になるガラスで外壁を作ることで、トイレに入る前に中が綺麗かどうか、誰もいないか確認でき、その2つの心配をチェックすることができます。そして夜には、美しい行灯のように公園を照らします。』
左から多用途トイレ、女性用トイレ、男性用トイレになっています。
人が中に入って、
鍵をかけると、
中が見えなくなります。
男性用トイレを横から見てみました。使用中で鍵がかかっている時は中は見えませんが、
使用されていないときは中の様子をはっきりと見ることが出来ます。
多用途トイレの中に入ってみました。扉を閉めただけでは壁はまだ透明です。この状態で用を足すと、外から丸見えになってしまいます。
扉の鍵をかけると一瞬にして壁が不透明になりました。
透けるトイレには、ガラスと特殊なフィルムが層になった壁が使われています。
鍵がかかっていないときは壁に電気が通っていて透明になりますが、鍵をかけると電気が流れなくなり、壁が不透明になって見えなくなります。
電気が通っている時だけ透明になるシステムなので、故障や停電などで電気が流れなくなった時は不透明の状態になります。便座に座っている時に急に壁が透明になって慌ててパンツをはくなんてことは起こりません。
多用途トイレの中です。
まだ新しいせいもありますが綺麗で、設備も整っています。私などは何をどう使ったらいいのか分からないくらいです。
日本人の「お・も・て・な・し」の心が、トイレを進化させていくんですね。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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