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百段階段の吉祥絵画「鳥や動物など」2021年01月26日 20時20分20秒

ホテル雅叙園東京(旧:目黒雅叙園)で「初春の文化財見学 百段階段の百の縁起もの」というイベントが開催されています。

今回の企画では、250枚の日本画と建築意匠に囲まれた百段階段の絢爛豪華な装飾の中から、健康や長寿、富貴といった縁起もの(吉祥)に関わる意味や願いを込めて制作されたものを100点選び出して紹介しています。

※ 吉祥模様の打掛 (1月20日)
※ エレベーターの唐獅子牡丹 (1月21日)
※ 一富士二鷹三茄子 (1月22日)
※ 松・竹・梅 (1月23日)
※ 吉祥に関わる「植物」 (1月25日)
とアップして来たので、今日は吉祥に関わる「鳥や動物など」が描かれた美術品をアップします。


「静水の間」の天井画、池上秀畝(いけがみしゅうほ)の「鳳凰」です。
鳳凰(ほうおう)は、得の高い天子が世を納める時に姿を現すと考えられていた、想像上の瑞鳥です。雄を鳳、雌を凰というそうです。梧桐(あおぎり)に棲み、霊泉を飲み、飛べば群鳥が従う鳥王とも呼ばれました。


「十畝の間」の床の間の下、床框(とこがまち)にも鳳凰が描かれています。
鳳凰の他にも「龍」が描かれていますが、どちらも時の経過とともに螺鈿(らでん)がうっすらとその輪郭を残すのみとなっています。時の流れを感じさせます。
ホテル雅叙園東京のシンボルマークでもある龍(りゅう)は、水中にすみ、雲を起こして空中を飛翔し、雨を呼ぶ霊力があるとされる想像上の動物です。進取や飛躍の気に富んだおめでたい瑞獣として尊ばれています。

「十畝の間」の天井画、荒木十畝(あらきじっぽ)画「五位鷺」です。
五位鷺(ごいさぎ)の「五位」は官位の「五位」を示しています。醍醐天皇から「五位」の位を賜ったという故事に由来します。

荒木十畝「雁」です。
美しい姿で隊列を成して飛翔する鴈(がん/かり)は、柴田勝家や真田家の家紋にも使われるなど吉祥の鳥として武人にも親しまれていました。

荒木十畝「山鳥」です。
雉(きじ)などの尾の長い鳥は鳳凰に通じるものとして縁起がかつがれます。


百段階段の天井に描かれている、川手青郷(かわてせいごう)画「叭々鳥」です。
叭々鳥(ははちょう)はムクドリ科の鳥で、飛ぶ時に翼に八の字の斑が見えるためその名が付いたといわれます。吉祥鳥とされ、水墨花鳥画の主題として流行しました。


「草丘の間」の天井画、磯部草丘(いそべそうきゅう)の「千鳥」です。
千鳥(ちどり)と波を合わせた「波千鳥」は文様としても広く知られ、「ともに荒波を乗り越えていく」という意味から、夫婦円満や家内安全などの想いが込められています。


「静水の間」にある、長嶋華涯(ながしまかがい)画「鶯」です。
鶯(うぐいす)は「春告鳥」とも呼ばれ、春を知らせる縁起の良い鳥です。鮮やかな椿の赤と鶯の緑の対比が印象的な絵です。

池上秀畝(いけがみしゅうほ)画「鶴」です。
末広がりで縁起の良い形とされる扇に描かれた「鶴(つる)」です。
鶴はその優美な姿が画題として好まれ、瑞鳥(ずいちょう)、千鶴(せんかく)とも呼ばれ亀と共に長寿の象徴とされています。

私たちにとって身近な鳥や動物たちも吉祥の象徴として描かれています。

「草丘の間」にある磯部草丘(いそべそうきゅう)画「鳩」です。
愛と平和の象徴とされる「鳩(はと)」ですが、全国の八幡宮では鳩を神の使いと考え、吉祥をもたらす鳥として大切にされてきました。

磯部草丘(いそべそうきゅう)画「雀」です。
日本全国どこでも見られるごく一般的な鳥ですが、雀(すずめ)は厄をついばむ、災難を食べつくすとして家内安全の象徴といわれています。


「静水の間」にある、長嶋華涯(ながしまかがい)画「燕」です。
藤の花と共に燕(つばめ)が描かれています。
燕は鶯と同様に春を告げる瑞鳥です。燕は害虫を食べる益鳥とされ、海の彼方にある理想郷、常世の国を往来するとも信じられ、縁起の良い鳥とされています。


「静水の間」に描かれている、長嶋華涯(ながしまかがい)画「栗鼠と葡萄」です。
栗鼠(りす)は多産である鼠(ねずみ)に似ていることから子孫繁栄を象徴する動物として尊ばれました。たくさんの実をつける葡萄(ぶどう)も子孫繁栄を意味することから、栗鼠と葡萄の組み合わせは吉祥画題とされました。「武道(ぶどう)」を「律す(りす)」につながるという語呂合わせで、武家社会でも好まれたということです。

長嶋華涯(ながしまかがい)画「蛙」です。
蛙(かえる)は、卵をたくさん産むことから子宝や繁盛の象徴として信仰されて、「帰る」「還る」「変える」などとさまざまな語呂合わせにも通じます。


「星光の間」の天袋に描かれている、板倉星光(いたくらせいこう)画の「蝶」です。
百段階段入口のエレベーターの扉にも蝶(ちょう)が描かれていますが、蝶は長寿を象徴するといわれています。

「星光の間」の欄間絵、板倉星光(いたくらせいこう)が描いた「蟷螂」です。
葡萄の絵の傍らに蟷螂(かまきり)が描かれています。蟷螂は出世を寓意するといわれ、また、中国の故事から勇気ある虫ともいわれています。

「星光の間」の襖絵に、板倉星光が「鶉」を描いています。
鶉(うずら)は、安らかさを象徴する鳥といわれています。
鶉は室町時代には観賞用に飼育されていたといいます。鳴き声を日本語に置き換えた表現(聞きなし)として「御吉兆」などがあり珍重されたとされ、その吉兆の声で士気を高めるため、籠に入れた飼育状態のまま戦場に持ち込まれたこともあったといいます。
八宝菜などに入ったウズラの卵は、口の中に幸せを呼び込みます。


ホテル雅叙園東京・百段階段にある「吉祥の鳥や動物など」を集めてみました。 
「初春の文化財見学 百段階段の百の縁起もの」では、これら「吉祥」に関わる絵画や建築意匠を100点選び、やさしい解説付きで案内しています。


開催会場:ホテル雅叙園東京 東京都指定有形文化財 「百段階段」
開催期間:2021年1月1日(金・祝) - 3月14日(日)
休館日:2月1日(月) ※展示替えのため
  ※1月1日~31日までは打掛を、2月2日~3月14日までは桃の節句の装飾を展示
開催時間:12:30~18:00(最終入館17:30)
観覧料金:一般 ¥1,000 学生 ¥500 ※要学生証呈示 未就学児無料

施設内は階段での移動となります。車椅子、シルバーカー、ベビーカーなどは利用できません。
会場は和室のため、靴を脱いでの見学となります。(素足を避け、靴下などを着用)



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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