ゲーテ ローズ(Goethe Rose)バラ ― 2023年05月01日 05時03分37秒
「岡本太郎と太陽の鳥」川崎市岡本太郎美術館 ― 2023年05月01日 18時59分24秒
1961年に二科会を脱退した2年位前から、岡本太郎は一羽のカラスを飼っていました。その名を「ガア公」といいます。
カラスの高貴な存在感に加え、群棲動物でありながらも おのおのが独立したあり方を、岡本は理想的な生き方と考えていました。自身が集団から離れ、個の芸術家として歩む姿を、群れから離れたガア公に投影していたかもしれません。
鳥には特別な関心を寄せていたという岡本太郎と鳥の関係に着目した展覧会、『岡本太郎と太陽の鳥』が川崎市岡本太郎美術館で開催されています。本展では、収蔵作品の中から、タイトルに鳥を冠する作品や、くちばしや羽のようなものが描きこまれた作品、また画家としての転機でもあったガア公と過ごしたころの作品を展示して、岡本太郎の鳥への関心を考察しています。
展覧会は、
I. 岡本太郎と鳥
II. ガア公と過ごしたころ―1960年代を中心に―
III. おかえりなさい!!-展覧会岡本太郎から戻った代表作を展示―
の3つの章で構成されています。
1970年の「大阪万国博覧会」で、テーマ館の一部として建造された《太陽の塔》です。
ある時、話の中で岡本太郎は「太陽の塔?あれはカラスだよ」と言ったといいます。(岡本敏子著『太郎さんとカラス)
そういえば、鳥の羽のような腕が伸びていますね。
岡本太郎 《遭遇》 1981年 油彩、キャンヴァス
岡本太郎 《夢の鳥》 1977年 陶磁
岡本太郎 《夢の鳥》 1951年 油彩、キャンヴァス
展示風景
岡本太郎 《瑞鳥》 1987年 繊維強化プラスチック
展示風景
岡本太郎 《青い風》 1962年 油彩、紙
2022年7月に開幕し、大阪・東京・愛知と巡回した「展覧会 岡本太郎」に出品された、当館所蔵の岡本太郎の代表作も、「第 III 章:おかえりなさい!!」で展示されています。
展示風景
本展も常設展(収蔵作品展)になりますが、いつ行っても展示内容にほとんど変化がない常設展の部屋も4つあります。本展のテーマには沿っていません。
手前の白い立体作品は、母親である岡本かの子の生家に近い、多摩川沿いの二子神社に建てられている「岡本かの子文学碑《誇り》」のミニチュア版です。空に向かって羽ばたき、揺らぎながら登っていくような形をしています。
常設展「岡本太郎と太陽の鳥」開催概要
開催会場:川崎市岡本太郎美術館
開催期間:2023年4月20日(木)~7月2日(日)
休館日:月曜日(5月1日を除く)、5月9日
開館時間:9:30~17:00(入館16:30まで)
観覧料金:6月25日(日)までは 一般1,000円、高・大学生・65 歳以上800円、中学生以下は無料
※企画展「顕神の夢 ―幻視の表現者― 村山槐多、関根正二から現代まで」とのセット料金
※6月27日(火)~7月2日(日)は常設展のみ開催で、一般500円、高・大学生・65 歳以上300円、中学生以下は無料
もうすぐ「こどもの日」ですが、岡本太郎は《TARO鯉》という鯉のぼりも創っています。
「TARO賞」を受賞した作家たちがデザインした《TARO鯉》たちも展示されていました。
《TARO鯉》もいろいろなデザインがありますが、白地に赤い鯉の《TARO鯉》手ぬぐいを買ってきました。
330×935ミリの手ぬぐいです。税込1,650円です。家の壁の中を泳いでいます。
5月3日(水・祝)~7日(日)には、美術館の外で子供たちが創った鯉のぼりと一緒に、太郎さんの《TARO鯉》が泳ぎます。(雨天中止)
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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