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アーティゾン美術館の重要文化財と新収蔵作品2024年01月21日 15時41分02秒

石橋財団は、19世紀後半の印象派から20世紀の西洋近代絵画、明治以降の日本の近代絵画、第二次世界大戦後の抽象絵画、日本および東洋の近世・近代美術、ギリシア・ローマの美術など現在約3,000点の作品を収蔵しています。現在、アーティゾン美術館(旧ブリヂストン美術館)の5階、4階でこれらコレクションの中から選りすぐりの作品を紹介する「石橋財団コレクション選」が開催されています。

著名な画家たちの作品も多く展示されていますが、ここでは展示されている作品の中から新収蔵作品と重要文化財に指定された作品の一部を紹介していきます。

展示風景

【新収蔵作品】

日本に初めてアンフォルメル(フランス語:Art informel)を紹介したといわれる日本の抽象画家、今井 俊満(いまい としみつ 1928年 - 2002年)の作品です。
今井俊満 《キリスト》 1960年 油彩、砂・カンヴァス 195.0×130.0cm

スイス生まれのクレーはドイツで活動していましたが、ナチス政権の前衛芸術への弾圧によりスイスに逃れました。皮膚硬化症に罹り、闘病しながらスイスで描かれた作品です。
さまざまな形の建物や船、人など、港の様子が簡略的にして力強い描線で描かれています。
パウル・クレー 《小さな港》 1937年 油彩、グラファイト・板 35.8×63.5cm

モーリス・ド・ヴラマンクは、フォーヴィスム(野獣派)に分類される19世紀末~20世紀のフランスの画家であり、文筆家でもあります。赤、黄色、緑、ピンク、青と、色とりどりの花が乱舞しています。偶然でしょうが、上の方に笑っている人の様に見える部分があるのも面白いですね。(みんなのたあ坊の横顔みたいな・・・)
モーリス・ド・ヴラマンク 《色彩のシンフォニー(花) 》 1905-06年頃 油彩・カンヴァス 100.0×66.4cm

展示風景

本展では特集コーナー展示として、昨年6月に亡くなった日本の洋画家、野見山暁治(のみやま ぎょうじ 
 1920年 - 2023年)が取り上げられ、新収蔵作品3点を含む7点と各種資料が展示されています。
野見山暁治 《タヒチ》 1974年 油彩・カンヴァス 130.4×130.5cm

野見山暁治 《振り返るな》 2019年 油彩・カンヴァス 135.0×234.0cm

【重要文化財】

藤島 武二(ふじしま たけじ 1867年 - 1943年)は、明治末から昭和期にかけて活躍した洋画家です。
《天平の面影》(てんぴょうのおもかげ)は、藤島武二が明治時代に描いた絵画であり、代表作の1つになります。金地の背景に、箜篌(くご)という古代の撥絃楽器(はつげんがっき)を手にして立つ女性が描かれています。
藤島武二 《天平の面影》 1902年 油彩・カンヴァス 197.5×94.0cm 重要文化財

青木 繁(あおき しげる 1882年 - 1911年)は明治期の日本絵画のロマン主義的傾向を代表する洋画家です。代表作《海の幸》はその記念碑的作品と評されています。
この作品では、布良(千葉県館山)の地勢や地誌、風俗を体全体で受け留め、それを荒々しい筆づかいと、若々しさ溢れる題材で再創造しています。
青木繁 《海の幸》 1904年 油彩・カンヴァス 70.2×182.0cm 重要文化財

こちらも青木繁の作品で、古事記を題材とした絵画です。なくした釣針を探しに海底に下りた山幸彦が、海神の娘・豊玉姫(左の赤い衣)と出会う場面です。
青木繁 《わだつみのいろこの宮》 1907年 油彩・カンヴァス 180.0×68.3cm 重要文化財

尾形 光琳(おがた こうりん、万治元年〈1658年〉- 享保元年〈1716年〉)は、江戸時代の画家であり、工芸家でもあります。
《孔雀立葵図屛風》の右隻には、羽を広げ細くて長い脚を伸ばす雄孔雀と、その豪華な羽を取り囲むように配された樹幹が描かれています。
左隻は、すっくと茎を伸ばす立葵らしく垂直方向への視線が意識され、また、細かに描き込まれた孔雀とは対照的に、赤、白、緑の色の対比が際立つような意匠的な表現となっています。
尾形光琳 《孔雀立葵図屛風》 江戸時代 18世紀 紙本金地著色 146.0×173.0cm (各) 重要文化財

3月3日まで開催されている「石橋財団コレクション選」では、約3,000点の収蔵作品の中から厳選された100点余りが展示されています。


開催会場:アーティゾン美術館 5階 展示室(石橋財団コレクション選)・4階 展示室(石橋財団コレクション選・特集コーナー展示 野見山暁治)
開催期間:2023年12月9日[土] - 2024年3月3日[日]
休館日:月曜日(2月12日は開館)、2月13日
開館時間:10:00ー18:00(2月23日を除く金曜日は20:00まで)
  ※入館は閉館の30分前まで 
観覧料金:一般    WEB予約=1,800円*クレジット決済のみ    窓口販売=2,000円 
    大学生 / 専門学校生 / 高校生 無料 要ウェブ予約 ※要学生証か生徒手帳提示
    中学生以下 無料 予約不要
    障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名は無料 予約不要 ※要障がい者手帳提示
  ※この料金で企画展など同時開催の展覧会を全て観覧できます。
   同時開催 マリー・ローランサン ―時代をうつす眼(6階 展示室)



最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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